ミスター・ガラスのあらすじ
フィラデルフィアのある施設に3人の特殊な能力を持つ男が集められ、研究が始まる。不死身の肉体と悪を感知する力を持つデヴィッド、24の人格を持つ多重人格者ケヴィン、非凡なIQと壊れやすい肉体を持つミスター・ガラスの3人は、それぞれが自分が人間を超える存在だと信じていた。研究は進んでいくが、衝撃的な事件が起きる。
ミスター・ガラスの感想
ブルース・ウィリスが失語症で引退する前に完結できたのは良かった。しかしかなり衰えていることは画面からも伝わってきた。
どのように終わらせるのかということに注目が集まったが、シャマランは一種のアメコミ論としてこの映画を作った。サラ・ポールソン演じる精神科医はコミックを規制する存在として描かれている。オチは弱いと私は思うが、「スプリット」はともかく、19年前の「アンブレイカブル」と世界観を合わせるためのさまざまな工夫がなされている。ブルースの息子を同じ役者が演じていることもそのひとつだ。
ミスター・ガラス 見どころ
『アンブレイカブル』(2000年)と『スプリット』(2016年)に登場した特殊能力を持つ3人の男たちが一堂に会し、それぞれの運命と真実が明らかになる。
- 「シャマラン・ユニバース」の集大成
シャマランが20年かけて温めてきたユニークな「スーパーヒーロー」の世界観がついに完結。これまでの2作品を見ていれば、登場人物たちの背景や繋がりがより深く理解でき、伏線回収の妙に唸らされるはず。 - ジェームズ・マカヴォイの圧巻の多重人格演技
前作『スプリット』でも絶賛されたジェームズ・マカヴォイの多重人格演技がさらに進化。凶暴な「ビースト」から、幼い少年、老年の女性まで、めまぐるしく変わる24の人格を演じ分けるその表現力が圧巻。 - ブルース・ウィリスとサミュエル・L・ジャクソンの再集結
『アンブレイカブル』から19年ぶりに、ブルース・ウィリス演じるデヴィッド・ダンと、サミュエル・L・ジャクソン演じるミスター・ガラスが再集結。この夢の共演だけでもファンにとってはたまらない。特にサミュエル・L・ジャクソン演じるイライジャ・プライスの知性にあふれた悪役としての存在感は圧倒的。 - 「スーパーヒーロー」という存在への問いかけ
アメコミ映画が全盛の時代において、「スーパーヒーローは本当に実在するのか?」「もし実在したら社会はどう反応するのか?」という、独自の視点でヒーロー像に切り込む。彼らの能力が「妄想」だとされる中で、自分たちの存在意義を証明しようとする葛藤が描かれる。 - シャマラン監督ならではの「どんでん返し」
シャマランの代名詞ともいえる予測不能な「まさかの結末」が本作でも健在。最後に観客の度肝を抜く衝撃の真実が待ち受けている。
ミスター・ガラス あらすじ
不死身の肉体と悪を感知する力を持つデヴィッド・ダン(ブルース・ウィリス)は、フィラデルフィアの街でヒーローとして活動していた。ある日、彼は女子高生を監禁していた24の人格を持つ多重人格者ケヴィン・ウェンデル・クラム(ジェームズ・マカヴォイ)、通称「ザ・ビースト」と遭遇し、激しい死闘を繰り広げる。
激戦の末、デヴィッドとケヴィンは警察に拘束され、精神病患者を専門とする精神病院に収容される。そこは、かつてデヴィッドが逮捕し、収容されることになった非凡なIQと生涯94回も骨折した壊れやすい肉体を持つ「悪の首謀者」ことミスター・ガラスことイライジャ・プライス(サミュエル・L・ジャクソン)が収容されている場所だった。
病院の精神科医エリー・ステイプル博士(サラ・ポールソン)は、彼ら3人の特殊能力がすべて妄想によるものだと証明しようとするが、ミスター・ガラスは、デヴィッドとケヴィンの存在を証明し、超能力者が実在することを世間に知らしめるための壮大な計画を水面下で進めていた。自分がヒーローだと妄想する人々を「治療」しようとする医師と、自らを「人間を超える存在」だと信じる3人の男たちの間で、禁断の心理戦が繰り広げられる。
ミスター・ガラスを観るには?
ミスター・ガラスのキャスト
デヴィッド・ダン / “監視人オーバーシーヤー” – ブルース・ウィリス
イライジャ・プライス / ミスター・ガラス – サミュエル・L・ジャクソン
ケイシー・クック – アニャ・テイラー=ジョイ
エリー・ステイプル医師 – サラ・ポールソン
ジョセフ・ダン – スペンサー・トリート・クラーク
ミセス・プライス – シャーレイン・ウッダード
ピアース – ルーク・カービー
ダリル – アダム・デヴィッド・トンプソン
ジャイ – M・ナイト・シャマラン
ミスター・ガラスのスタッフ
脚本 – M・ナイト・シャマラン
製作 – M・ナイト・シャマラン、ジェイソン・ブラム、マーク・ビエンストック、アシュウィン・ラジャン
製作総指揮 – スティーヴン・シュナイダー、ゲイリー・バーバー、ロジャー・バーンバウム、ケヴィン・フレイクス
音楽 – ウェスト・ディラン・ソードソン
撮影 – マイク・ジオラキス
編集 – ルーク・チャロッキ、ブル・マーリー
上映時間 – 129分
『ミスター・ガラス』は、単なるヒーロー映画とは一線を画す、哲学的な要素と心理的な描写が深く掘り下げられた作品です。この記事で少しでも興味を持たれた方は、ぜひ本編をチェックしてみてください。