アルキメデスの大戦

アルキメデスの大戦の感想

映画では、田中泯演じる造船中将が、滅びゆく日本人の依代として戦艦大和を設計する企てを語る。菅田将暉演じる主人公はピュアな数学者に過ぎず、舘ひろし演じる山本五十六が真珠湾奇襲作戦の構想を練る姿が対比的に描かれる。一方、原作はその後、日本の技術戦略を背負ってヒトラーと邂逅したり、ルーズヴェルトと交渉したりする大長編となっているらしい。

冒頭の大和撃沈シーンで気づいたが、VFXの手触りは「ゴジラ-1.0」と同じである。浜辺美波が出てくるところまで同じだが、原作ではこの恋は実らないようだ。

それにしても、浜辺美波は細っこいな！

アルキメデスの大戦　見どころ

戦艦大和の建造を巡る「数学」を駆使した頭脳戦という斬新な切り口と、それに伴う人間の思惑や葛藤を描いた映画。

1. 「数学」を武器にした頭脳戦
   舞台は第二次世界大戦前の日本。日本海軍内で、巨額の予算を投じて巨大戦艦「大和」を建造しようとする「戦艦建造推進派」と、これからの戦いには航空母艦が重要だと考える「航空母艦推進派」が対立する。航空母艦推進派の山本五十六（舘ひろし）は、戦艦建造計画の裏にある不正を暴くため、天才数学者・櫂直（かい ただし／菅田将暉）を海軍に招き入れる。
   櫂は、莫大な費用がかかる戦艦大和の建造費の不正を、緻密な数学的計算で暴こうとする。この「数学」という異色の武器を使った頭脳戦が、本作の最もスリリングでユニークな点。巨大な設計図を前に、数式を書き起こしながら推理を進める櫂の姿は圧巻。
2. 菅田将暉の圧巻の演技
   菅田将暉は数学しか興味がなく、どこか浮世離れした天才数学者・櫂直を演じた。クライマックスで数式を黒板に書き出しながら長ゼリフをまくし立てるシーンは、共演のベテラン俳優陣からも絶賛されたほど。
3. VFXを駆使した迫力の映像
   「ALWAYS 三丁目の夕日」「永遠の0」で知られるVFXの第一人者、山崎貴監督がメガホンを取っているだけあり、映像表現は非常に高いレベル。冒頭に描かれる戦艦大和が沈むシーンは圧巻の迫力で、戦争の悲惨さを強烈に印象付ける。緻密に再現された戦艦や軍艦の描写も見どころの一つ。
4. 「美しいもの」と「戦争」の問い
   櫂直は、数学や造形の「美しさ」を追求する人物だが、その才能が戦争という非合理的な行為に使われることに葛藤する。戦艦大和が単なる兵器としてではなく、日本人の「美意識」や「誇り」の象徴として建造されていく過程が描かれることで、観客は「美しいもの」が戦争と結びつくことの恐ろしさ、人間の欲望について考えさせられる。
5. 豪華キャスト陣の競演
   菅田将暉、舘ひろし、柄本佑、浜辺美波といった若手からベテランまで、豪華なキャスト陣が揃っています。山本五十六を演じる舘ひろしさんの渋い演技や、櫂と行動を共にする将校・田中正二郎を演じる柄本佑の味のある演技、そして対立する海軍少将・嶋田繁太郎を演じる橋爪功の存在感などが物語に深みを与える。

アルキメデスの大戦のあらすじ

1933年、日本海軍では新造艦について航空主兵主義派（永野修身中将・山本五十六少将）と大艦巨砲主義派（嶋田繁太郎少将ら）が対立していた。平山忠道技術中将が提案した異常に低予算の巨大戦艦案に疑問を持った山本らは、その矛盾を証明するため、「西の湯川、東の櫂」と呼ばれる天才数学者・櫂直に協力を求める。櫂は尾崎財閥の書生だったが、大艦巨砲主義批判と令嬢との親密さから東京帝大を放校となっていた。アメリカ留学を目前に、櫂は日本の戦争回避のため山本の説得に応じ、戦艦計画の問題点を証明しようとする。この巨大戦艦「大和」は1945年4月7日、米軍の攻撃で沈没することになる。

アルキメデスの大戦を観るには？

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アルキメデスの大戦のキャスト

アルキメデスの大戦のスタッフ

アルキメデスの大戦の原作（三田紀房）

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