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前半と後半で違うドラマになっていた(とと姉ちゃんの感想)
暮らしの手帖社社主の大橋鎭子は静岡とも深川とも縁がなく、したがって高畑が戦後に甲東社(大橋が務めたのは日本読書新聞)で働きはじめるまでの物語はNHKのオリジナルである。つまり、戦前・戦中の暮らしの描写でしかないはずなのだが、それを伏線として「あなたの暮らし」が標榜する市井の人々の暮らしとして活かすような仕掛けもなく、後半は、花森安治という人の伝説としてまるで空気の違うものになってしまっていた。
西田征史(台詞のくどい「魔王」「アリスの棘」などを書いた人)が書いた「このご時世、すでに失敗しているようなものじゃないですか」や、花森=花山(唐沢寿明)を口説く「私となら必ずできます」といった高畑充希の台詞は、ドラマの前半と後半を切り替えるための重要な台詞だった。
最終回で高畑充希は自らが書いた3つの誓いの短冊を抽出しにしまい、亡父から母と妹たちを託された長女の半生物語としてドラマは終わるのだが、見ている方は前半と後半を一つのものとして受け止めることは難しいのではないかと思う。
高畑充希については、傑作「問題のあるレストラン」で、例によってものすごく長いモノローグ(書いたのはもちろん坂元裕二)をうまく演じていたのが印象に残っており、以降、ツンデレが持ち味の女優として認識している。
年末に舞台「わたしは真悟」でまりん役をやるらしく(悟役は門脇麦)、これはかなり見てみたい。
とと姉ちゃん 見どころ
- 主人公・常子のモデルは、生活総合誌『暮しの手帖』の創業者・大橋鎭子さん。また、花山伊佐次のモデルは、同誌の初代編集長・花森安治さん
- 主題歌「花束を君に」を宇多田ヒカルが歌い、ドラマの世界観を彩った
- 昭和初期から戦後の日本の暮らしや女性の社会進出を丁寧に描き、多くの視聴者の共感を呼んだ
キャストの裏話と撮影エピソード
- 高畑充希さんのオーディション秘話
高畑充希はヒロイン・常子役を勝ち取ったが、オーディションでは、通常の演技審査に加えて、即興での対応力や表現力を試される場面もあり、高畑はその柔軟な対応力と豊かな表現力で審査員を魅了し、見事に主役の座を射止めた。 - 小橋家の“裏”家訓
劇中で描かれる小橋家には家族の絆を深める家訓があるが、撮影現場でも“裏”家訓があった。母・君子役の木村多江によると「誰かがネタを振ったら、全員でそれに乗る」というルールがあり、撮影の合間にはキャスト全員で即興のダンスを披露するなど、和気あいあいとした雰囲気だったとのこと。 - 三姉妹のバンドセッション
撮影終了後の打ち上げでは、常子役の高畑充希、鞠子役の相楽樹、美子役の杉咲花の三姉妹が、主題歌「花束を君に」をバンド形式でセッション演奏した。相楽と杉咲はエレファントカシマシのファンであることが共通点となり、音楽を通じて親交を深めた。 - オープニング映像のこだわり
オープニング映像は貼り絵作家の辻恵子と映像ディレクターの小川純子が制作。貼り絵の温かみと手作り感を活かし、昭和の暮らしを象徴する映像に仕上げられている。主題歌「花束を君に」とのシンクロも意識され、視覚と聴覚の両面で視聴者を引き込んだ。 - モデルとなった「暮しの手帖」からの反響
モデルとなった生活総合誌「暮しの手帖」の編集部からは、ドラマの内容に対して批判的な意見もあった。同誌初代編集長・花森安治の反権力的な姿勢や編集方針が十分に描かれていない点について、「花森の精神を正しく伝えていない」と指摘した。
とと姉ちゃんのあらすじ
10歳の常子は結核で亡くなった父の代わりに「とと姉ちゃん」として家族を支えることを誓います。女学校卒業後、タイピストとして働き始めた常子ですが、戦争の影響で解雇されます。戦後、妹たちと共に女性向け雑誌「あなたの暮し」を創刊。初めは苦戦しましたが、花山伊佐次を編集長に迎え、生活に役立つ情報を提供する雑誌として成功します。
雑誌は商品の比較記事や戦時中の生活特集など、読者の暮らしを豊かにする内容で支持を集め、発行部数は100万部を超えるまでに成長。女性が働きやすい職場環境も整備していきます。花山の死後も常子は社長兼編集長として、1988年まで精力的に雑誌を率いていきました。
とと姉ちゃんを観るには?
とと姉ちゃんのキャスト
小橋 常子(「あなたの暮し社」創業者) – (幼少期:)
■小橋家の人々
小橋 竹蔵(常子の父) –
小橋 君子(常子の母) – (幼少期:)
小橋 鞠子 → 水田 鞠子(常子の長妹) – )
小橋 美子(常子の末妹) → 南 美子 – (幼少期:、少女期:)
小橋 鉄郎(常子の伯父) –
小橋 幸子(鉄郎の妻) –
■遠州・浜松の人々
○浜松染工の人々
杉野 栄治(遠州浜松染工の社長) –
山田(竹蔵の部下) –
○その他の遠州・浜松の人々
大迫 博文(大手企業「西洋紡」の専務) –
玉置 茂雄(常子の幼馴染) – (幼少期:)
玉置 正雄(常子の幼馴染) – (幼少期:)
玉置 幹雄(常子の幼馴染) – (幼少期:)
渡辺 正則(美子の尋常小学校の担任) –
田中先生(浜松の高等女学校の常子の担任) –
里中(小橋家の主治医) –
■東京の人々
○深川・青柳商店の人々
青柳 滝子(青柳商店の女将) –
隈井 栄太郎(青柳商店の番頭) –
青柳 清(滝子の養子で君子の義弟) –
○深川・森田屋の人々
森田 まつ(大女将) –
森田 宗吉(まつの息子) –
森田 照代(宗吉の妻) –
森田 富宗吉・照代夫婦の娘) –
長谷川 哲典(森田屋の板前) –
○高等女学校の人々
中田 綾(常子の級友) → 村野 綾 –
担任教師 –
大倉(同級生) –
女生徒 –
女生徒 – 、、、
○甲東出版の人々(常子の第二の就職先)
五反田 一郎(記者) –
谷 誠治(社長兼編集長) –
相田良輔(編集員) –
富樫隆彦(編集員) –
新入編集員 –
○目黒の人々
三宅 光政(隣組の組長) –
工藤 せつ(近隣住民) –
真中 稲子(近隣住民) –
○露天商の人々
闇市の売人 –
書店の店主 –
闇市の男 –
闇市の男 –
闇市のパン屋 –
○あなたの暮し出版の人々(終戦後、小橋姉妹が創立した出版社)
花山 伊佐次(五反田の帝大時代の先輩) – 唐沢寿明” show=””]
水田 正平(経理担当者) –
岡 緑(庶務担当者) –
扇田 弘栄(社員) –
島倉 勝(社員) – [yadawiki link=”内野謙太
本木 正晴(写真撮影担当者) –
大塚 寿美子→ 藤ヶ谷 寿美子(新入社員) –
木立 道久(社員) –
松永 亨(社員) –
○カフェ浪漫の人々
新沼 康恵(綾の先輩女給) –
弓子(綾の同僚女給) –
お蝶(綾の同僚女給) –
さくら(綾の同僚女給) –
艶子(綾の同僚女給) –
○その他の東京の人々
星野 武蔵(帝国大学生) –
星野 大樹(星野の息子) –
星野 青葉(星野の娘) –
弓岡 柳生(星野の義父) –
与那嶺 なみ(星野家の家政婦) –
宇野(青柳商店の得意客) –
田畑(深川の乾物屋) – (我が家)
根本(深川の米屋) – (我が家)
中田 登志子(綾の母) –
村野 太一(綾の息子) –
下宿のおばさん(うの) –
兄貴(鉄郎が借金した男) –
舎弟(チンピラ) –
奥寺(鳥巣商事営業課社員の妻)夫人 –
ナラザワ洋裁店の店主 –
飯田 末吾郎(深川一の老舗材木問屋で森田屋の得意先の主人) –
田所 竜子(不良) –
銀太(お竜の仲間) –
陽介(お竜の仲間) –
花山 三枝子(花山の妻) –
花山 茜(花山の長女)→森井 – 、5歳:、12歳:)
森井 みのり(花山の孫。茜の娘) –
関元 和四郎(珈琲店「巴里」の店主) –
長澤 健造(花山の友人) –
男1 –
男2 –
小山内 節子(日の出洋裁学校の校長) –
東堂 泰文(チヨの夫) –
桑原 正晴(桑原印刷の主人) –
袴田 辰紀(料理学校の校長) –
袴田 久(料理学校の副校長) –
宇田川 徳二(星野の上司) –
鈴木 与志夫(作家) –
平塚らいてう(作家) –
若松 永正(らいてう担当の編集者) –
水田 國彦(水田の父) –
水田 むめ() –
水田 正一(水田の兄) –
水田 民子(水田の姉) –
水田 たまき(常子・美子の姪) – (4歳:、13歳:)
水田 潤(常子・美子の甥) – (5歳:)
南 大昭(キッチン森田屋の従業員) –
南 真由美(常子・鞠子の姪) – (4歳:)
堀内(新聞記者) –
岸野 英隆(民間検査機関職員) –
テレビ司会者 –
田中 利一(中小電化製品メーカー社長) –
楊(ヤン)(料理人) –
沢 静子(司会者) –
■その他の人々
赤羽根 憲宗(「アカバネ電器製造」社長) –
村山 健太郎(「アカバネ電器製造」社員) –
酒井 秀樹(「アカバネ電器製造」社員) –
国実 恒一(新聞記者) –
西村電器店の店長 –
澄浦電機の社員 –
広海電機工業の社員 –
東築電機製作所の社員 –
日本家庭電器の社員 –
とと姉ちゃんのスタッフ
音楽 – 遠藤浩二
主題歌 – 宇多田ヒカル「花束を君に」(Virgin Records)
語り –
副音声解説 – 松田佑貴
演出 – 、、、、、、、
プロデューサー –
制作統括 – 落合将
衣装監修 – 黒澤和子
製材指導 – 馬田勝之
弁当指導 – 持田和之
注染そめ指導 – 二橋教正
染工指導 – 安井彰
裁縫指導 – 小林操子
医事考証 – 酒井シヅ
植物学考証 – 田中伸幸
植物画 – 吉田桂子
タイプライター指導 – 林忠良
『とと姉ちゃん』は、戦前から戦後にかけての激動の時代を背景に、女性の自立と家族の絆を描いた作品です。この記事で少しでも興味を持たれた方は、ぜひ本編をチェックしてみてください。