『生きるとか死ぬとか父親とか』は、派手さこそないものの、**人生の端々にある“感情のひだ”を丁寧にすくい上げる名作ドラマです。この記事で少しでも興味を持たれた方は、ぜひ本編をチェックしてみてください。
生きるとか死ぬとか父親とかの原作(ジェーン・スー)
新潮社『波』連載2016年3月号~2017年8月号、2018年5月18日刊
いずれ後悔しないために、私は父について書こうと決めた――
誰もが家族を思い出す、父と娘のリアルストーリー。
母を亡くして約二十年。私にとって七十代の父はただ一人の肉親だ。だが私は父のことを何も知らない。そこで私は、父について書こうと決めた。母との馴れ初め、戦時中の体験、事業の成功と失敗。人たらしの父に振り回されつつ、見えてきた父という人、呼び起される記憶。そして私は目を背けてきた事実に向き合うーー。誰もが家族を思い浮かべずにはいられない、愛憎混じる、父と娘の本当の物語。