話はホームランを打った花形に戻る。

花形はホームランボールの血に気がついた
さては…と左門と飛雄馬との対決を思い返す花形

親指に当たるコマが追加されてる!ww
マウンドに跪いた飛雄馬に近寄ると
「すべては終わった、何も言わないでくれ」と飛雄馬。
「いや、言わせてもらおう。君からホームランを奪った以上にぼくは感動していると!」
相変わらず、倒置形の多いマンガなのである
涙を流し、手をとりあう二人――
それを見た実況中継のアナウンサー、「なんという優しい心の持ち主の花形君…」
花形、ハッとして、「いかん! このムードは、ぼくを英雄にしている」ww

「皆さん、聞いてくださーい!」
しかし真実を伝えようとする花形の声は、歓声にかき消されるのだった。
アナウンサー「観客にお礼でも言っているんですかねえ?」

「本当の英雄は僕ではないと言わせてくれ!」
という花形を止める飛雄馬の顔を見つめ、「君、スカウトに不利になるということを知らないのか」
そう言われて目の前が暗くなる飛雄馬・・・

奈落に落ちる心持ち
「そうか、君の志望は巨人軍だったのか」と花形。「巨人軍のスカウトだって見ているんだぞ」
「小宮さんが気の毒なことになるんだ、なぜ第2投手が登板しなかったのかと言われるから・・・」

「小宮が出ていたら紅洋打線は10点はとっていただろう」と花形は冷静だ
と、そこに、いつのまにか近づいてきた伴は、あくまで花形を止める飛雄馬を「そういうやつなんだ!」と評する。
「星君! もう一度君を抱きしめさせてくれ! 素敵なライバル…
「せっかくのホームランの値打ちを下げてまで俺の血を公表しようとした君もっ!」
抱き合う二人を中心にひときわ高まる歓声・・・
このシーンでは二人を中心にキャメラが回るのだが、当時のアニメとしてはこういう手間のかかる描写は珍しかったはず。
そして二人の傍らに立ち、夕日を背に涙を流す伴―

名シーンである
こうして優勝旗を手にした花形であった。

提供会社の大塚製薬、オロナミンCなどの看板が見える
そして蛍の光が流れ、夏の甲子園は終わったのだった。

約束通り、帰りは鈍行の青雲野球部
伴は、狭い座席で「おやじのわからずやめ…」とうなされている。
一方、東京で帰りを待つ星父娘も眠れない様子だった。
東京に着いたのは朝。
野球部と別れた飛雄馬だが、家の近くの隅丘公園で、なかなか帰れずにウジウジしていた。
「父ちゃんにだけ割れた爪を言い訳にするのも男らしくないし…」
そこへ吹き飛ばされてきた新聞・・・
巨人が花形、左門を獲得しようとしていると書かれている。
「さびしい、みじめだ、俺一人取り残されていくような気がする…」

ゴミ箱に捨てろよ~
ボールを取ってやった子供から怖い顔をしていると言われた飛雄馬。
「きっと俺は醜い顔をしているんだ…今頃になって妬みがこみあげてくる」
とうとう家の前へ
「どうにも入りづらいが、俺を休ませてくれる場所はここにしかない」
戸を開けると、そこにはなんと中には伴や長屋の連中が。
一徹「ご苦労だったな、飛雄馬」
長屋の連中も含め、伴からすべてを聞かされたのであった。

明子「皆さん! この弟は私の誇りです!」
悪いことしたみたいに指差すなーww

「そして飛雄馬はわしの子だ…」うるうるの一徹
ついに涙腺決壊した飛雄馬。
一徹「気がすむまで泣くがよい」
そして――
「飛雄馬よ、不死鳥伝説を知っているか」。キタコレww

これはどうみても手塚プロの火の鳥
不死鳥はまた火の鳥とも言う
灰の中から強い生命を得て、はばたけ飛雄馬!
伴は伴で、あまりにも美しい、神様みたいな心などと飛雄馬を絶賛。
「いや違う、俺は妬みを覚えた。苦しいくらいの妬みを」
飛雄馬は慌てたが、
「自分可愛さをほんの一瞬でも他人のために捨てたとき、人間は最高に美しい」
と一徹がダメ押し。

これが友情の花だ(どこから出した?)
しかし、男は一度言わぬと決めたら口が裂けても言うな。

せっかくの花もこうなる(手品か!)
川上監督には真実を伝えないという方針を決めた一徹であった・・・
「星よ、友情とは美しい前に厳しいものなんだな。
俺たちの友情は厳しく、いつまでも咲かせような!」と伴。
外へ出て、隅田川に浮かぶ木片に石を投げる二人だった。

星の石がムダにすごいパワーなんですけど