【実況】巨人の星

第46話|川上監督へのおくりもの

同封された花形の手紙 【実況】巨人の星
同封された花形の手紙

横浜外人墓地近くの花形邸――

横浜外人墓地近くの花形邸――


つめかける報道陣に、飛雄馬をアピールしようと懸命な花形の姿があった。
「君と同じようなことを巨人の藤田コーチが言っていたよ
 君の言っている金の卵って星投手のことだろう、ありゃあプロじゃ通用しないねえ」
「あの時、彼は・・・!」
と思わず血染めのボールのことを話しそうになるが、約束を思い出して口をつぐむ花形だった。
「あの時彼は――何なんです?」と聞かれて、
・・・ちょ、調子が悪かったんじゃないかなあ
どっと受ける取材陣。
そこで花形、星が星雲高校を退学したことを聞かされる。
「なんだ知らなかったの、おとといの夕刊に載ったんだがなあ」

早速、黄色のスポーツカーを駆って明子の働くGSへ直行ww
うかつだった、3日も知らなかったなんて

「ほっ星君は?」<br>「それが…」

「ほっ星君は?」
「それが…」

飛雄馬はデパート配送場でバイト中だったが・・・ 「なんだ、その格好は!」<br>スポーツカーで住宅地を探していた花形に見つかってしまった
飛雄馬はデパート配送場でバイト中だったが、
スポーツカーで住宅地を探していた花形に見つかってしまう。

「なんだ、その格好は!」
「み、見ればわかるでしょう」
「野球はどうしたんだ、巨人の星は!」
「練習してますよ、これだって脚の訓練になるしね」

という会話を交わす川の土手。

という会話を交わす川の土手。

自転車は停めっぱなし、この分ではクビだな

かつての出会いを懐かしげに話す花形に、一体何が言いたいんですと飛雄馬は迷惑顔である。
「あのときの君の焼けつくような情熱はどこへ行ったんだ!
 このままではチャンスはいつまでも来やしないよ」
と、恐れていることをズバリと言われて飛雄馬はたじろく。
「世間に公表するのさ、例の血染めのボールの一件をな!」
「甲子園での約束を忘れたんですか!」
「そのことで君は何を得たというんだ!」
「やめてください、そんなこと聞きたくありません!」
「自分を売り込むことがそんなにいけないのか!
 今度はまたもや誰かをかばって身代わりに退学したらしいが」
新聞に載ってたわけでもあるまいし、なんでそこまで知ってるのかwww
「そんな弱い心で、巨人軍に入れると思っているのか!」
「くどい! 僕は仕事の途中なんです。失礼します!」
肩を落として去る花形を、女子高生たちが黄色い声をあげながら追う――

夜、花形は自宅で赤バットを振っていた。
手をとめてマントルピースの上に飾った木箱を開ける。

中には血染めのボールが

中には血染めのボールが

さて多摩川グラウンドで投手陣をチェックする藤田コーチ。
「右は城之内、堀内、中村、高橋(明)と豊富だが

左は金田と高橋(一三)だけだ、

左が欲しいな・・・」とスカウトに向かって独りごちる。
「心当たりはないかね、私は一人いるんだが」
と飛雄馬の名をあげると、ねぼけてるのと違いますか、とスカウトマンはつれない返事。

一方、川上監督も、巨人軍オフィスで「補強新人リスト」をにらみながらウーン・・・と渋い顔をしていた。
そこへ花形満から小包が届く。
画面に映る住所は「神奈川県横浜市磯子区富士見台4-25-30」である。
磯子に富士見台という所番地は存在しないのだが、外人墓地のそばだから、中区の間違いではないか?
小包の中身は例の木箱、中には血染めのボールであった。

同封された花形の手紙

同封された花形の手紙には
すべてが暴露されていた


そうだったのか、私の思った通りだ・・・と納得する藤田コーチ。
星は金田の跡継ぎになる!とスカウトも盛り上がる。
しかし――川上は手紙をはらりと落とし、
ふん、かぐわしいスポーツマンシップが匂うばかりだな。
しかしだ、巨人軍としては星が退学しようとどうしようと、スカウトする必要はない!
川上の理屈は、
「どんな理由があろうと負けたんだし、そもそも負傷してしまう心構えがけしからん」
というものである。
金田の跡継ぎだと? そんなことを言うと金田が怒るわい!

金田の跡継ぎだと? そんなことを言うと金田が怒るわい!

藤田コーチ「おっしゃる通りです」(あっさり折れる)

スカウトマンはまだ諦めきれず、「星をとれば花形も来てくれるんじゃないでしょうか?」
「ライバルというものはそういうものじゃない」と川上は言うが、
「星をとれば、花形だけでなく左門も…」(しつこい)
ところが、これらの会話を廊下の東都スポーツの記者が立ち聞きしていたのである。
「ちょっとした特ダネをいただき、おありがとうござい…」
川上は追おうとしたスカウトマンを押しとどめ、
「いつまでも巨人入りの夢をみるよりも、はっきり聞かされたほうがいい」
と言って、血染めのボールを見下ろし、明日の紙面を想像してみるのだった。

リアルな想像だな
「星飛雄馬にとって死刑の宣告となる新聞記事が出るだろう」
と言ったところで、
「そうだ、私にも明日新聞に出したいことがあるんだ」
と藤田に耳打ちすると、藤田は驚いて、「新人公募のテストを今やるんですか?」
耳打ちした意味がないwww

わからんかね?(ニカッ)

わからんかね?(ニカッ)
「彼はきっと出てくる・・・」


「わかりました、星に賭けるんですね」
「星に根性があれば、こんな小さなチャンスでもきっと食いついてくるはずだ」
・・・結局、契約金を惜しんでるだけじゃないのか??

花形、記者からいきさつを聞き、「ええっ、星は必要ないですって?」
「君の好意は裏目に出たということだね」
そこで花形、また飛雄馬の配達コースに張りこみ、自転車を漕ぐ飛雄馬を物陰から見つめて、

星君、スマン

星君、スマン

まだチャンスはあるはずだ・・・それをつかみとってくれ、頼む・・・
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