2024年公開のSFホラー映画。原題は「Alien: Romulus」。『エイリアン』シリーズのスピンオフ映画で、フェデ・アルバレス監督、リドリー・スコット製作。『エイリアン』と『エイリアン2』の間の時代を舞台としている。
エイリアン:ロムルスのあらすじ
西暦2142年、無人探査機が回収した繭からエイリアンが発見される。ジャクソン星の鉱山労働者レイン・キャラダインは、アンドロイドのアンディと元恋人タイラーらとともに、ユタニ社の放棄された宇宙研究施設「ルネサンス」(ロムルスとレムス)に侵入し、冷凍休眠装置を使ってユヴァーガ星へ逃亡する計画を実行する。
しかし、タイラーたちが冷凍燃料を探す過程で保管されていたフェイスハガーが覚醒。仲間のナヴァロが寄生され、彼の体内からチェストバスターが誕生、成体エイリアンとなる。同時に、アンディのシステム更新により彼の第一指令が「会社への貢献」に変更され、仲間たちの間に分裂が生じる。
一行は逃げる過程で次々と犠牲となり、最終的にレインは、謎の液体「Z-01」を自ら注射したケイから生まれた人間とエイリアンのハイブリッドを宇宙空間に放出することで危機を脱する。唯一の生存者となったレインは、ユヴァーガ星への自動操縦をセットし、アンディを将来修復する決意を記した後、冷凍休眠に入る。
ユタニ社の目論見は劣悪環境に耐える奴隷の創造(エイリアン:ロムルスの感想)
監督は「ドント・ブリーズ」(続編も)を撮った人。そしてヒロインのケイリー・スピーニーは「シビル・ウォー」のあの少女である。私は見ている間気がつかなかった。
さて、本作はシリーズ再起動と言われているらしく、すでに続編の製作情報も聞こえる。「エイリアン」と「同2」の間に起こったこととされる。すなわち、
ということになる。シガニー・ウィーバーがポッドで脱出して爆破したはずのノストロモ号の残骸が宇宙を漂っており(そういうレベルの爆発ではなかったような気がするが…)、ウェイランド・ユタニ社がエイリアンの繭を回収するシーンから始まる。
宇宙開拓企業であるWユタニ社は、日照時間ゼロの過酷な植民地星で、人造人間の「弟」と働くヒロインのケイリーとその弟(実は人造人間)らを奴隷のように使って鉱物採掘を行っている(ユタニ社を代弁して人造人間が「人間は脆すぎる」と語る通り、要するにこの会社は劣悪環境を物ともしない生物としてエイリアンに着目しているのである)。
ケイリーの夢はここを脱出して太陽の輝くユヴァーガ星に行くことであり、同じ意志を持つ仲間たちとついに貨物船を奪取して、放棄された宇宙ステーション(研究施設)「ルネサンス」に向かう。そこでユヴァーガまでの9光年を過ごすための冷凍休眠装置を確保しようという算段である。
あとは想像のように、ルネサンス(ロムルスとレムスという2区画で構成される)はエイリアンかひしめくお化け屋敷で、一人ずつ仲間を失いながら期限内に脱出する話になる(ルネサンスは90分後に小惑星帯に激突する)。
目新しさはそれほどないのだが、おなじみの強酸性の体液をかわす手段が描かれていて、これは面白かった。ラスト(ボスキャラ)はかなり奇妙なもので、賛否両論だと思う。
エイリアン:ロムルスのキャスト
レイン・キャラダイン(ジャクソン星の鉱員) – ケイリー・スピーニー
アンディ(旧型アンドロイド) – デヴィッド・ジョンソン
タイラー(レインの元恋人) – アーチー・ルノー
ケイ(タイラーの妹) – イザベラ・メルセード
ビヨン(タイラーの従弟) – スパイク・ファーン
ナヴァロ(アジア系女性) – アイリーン・ウー
ルーク(アンドロイドの科学主任) – ダニエル・ベッツ
ゼノモーフ – トレバー・ニューリン
オフスプリング(人間とゼノモーフのハイブリッド) – ロバート・ボブロッキー
エイリアン:ロムルスのスタッフ
監督 – ダン・オバノン、ロナルド・シャセット
製作 – リドリー・スコット、マイケル・プラス、ウォルター・ヒル
製作総指揮 – フェデ・アルバレス、エリザベス・カンティロン、トム・モラン、ブレント・オコナー
音楽 – ベンジャミン・ウォルフィッシュ
撮影 – ガロ・オリバレス
編集 – ジェイク・ロバーツ
製作会社 – 20世紀スタジオ、スコット・フリー・プロダクションズ、ブランディワイン・プロダクションズ
配給 – アメリカ 20世紀スタジオ、日本 ウォルト・ディズニー・ジャパン
公開 – アメリカ 2024年8月16日、日本 2024年9月6日
上映時間 – 119分
エイリアン:ロムルスを観る
エイリアン:ロムルスを観た人の感想
-
「人類を救うためにDNAを改編する新薬」という設定を、現実世界で完全新種のmRNAワクチンの利用が始まり、科学的に妥当なレベルの懸念からトンデモ学説に基づく悪質な陰謀論まで、玉石混交の議論が巻き起こっている時期に大手エンタメ作品にしてしまう気概。
【エイリアン:ロムルス】最後の30分【考察】(まいるず)
-
挙げだしたらきりがないほど過去作とのリンクが多く、そういう意味ではこれまでのシリーズの集大成的な立ち位置になった作品といえるかもしれない。
【ネタバレあり】あなたはいくつ気づいた?『エイリアン:ロムルス』にちりばめられたイースターエッグの数々(渡辺麻紀 – MOVIEWALKERPRESS)
-
『エイリアン:ロムルス』のラストシーンは、シリーズの伝統を受け継ぎながらも、新たな要素を付け加えることで、フランチャイズに新たな解釈の可能性を提示することに成功しています。
google notebooklm活用《映画エイリアンシリーズ》『エイリアン:ロムルス』ラストシーンの考察:伝統と革新(tachipon)
「人類を救うためにDNAを改編する新薬」という設定を、現実世界で完全新種のmRNAワクチンの利用が始まり、科学的に妥当なレベルの懸念からトンデモ学説に基づく悪質な陰謀論まで、玉石混交の議論が巻き起こっている時期に大手エンタメ作品にしてしまう気概。
【エイリアン:ロムルス】最後の30分【考察】(まいるず)
挙げだしたらきりがないほど過去作とのリンクが多く、そういう意味ではこれまでのシリーズの集大成的な立ち位置になった作品といえるかもしれない。
【ネタバレあり】あなたはいくつ気づいた?『エイリアン:ロムルス』にちりばめられたイースターエッグの数々(渡辺麻紀 – MOVIEWALKERPRESS)
『エイリアン:ロムルス』のラストシーンは、シリーズの伝統を受け継ぎながらも、新たな要素を付け加えることで、フランチャイズに新たな解釈の可能性を提示することに成功しています。
google notebooklm活用《映画エイリアンシリーズ》『エイリアン:ロムルス』ラストシーンの考察:伝統と革新(tachipon)