火の粉

火の粉

雫井脩介のサスペンス小説(2003年幻冬舎刊)を原作として、2005年には単発ドラマ化、2016年4月2日~5月28日には、毎週土曜23時40分 – 翌0時35分に東海テレビ制作・フジテレビ系『オトナの土ドラ』の第1作として連続ドラマ化された(全9回)。

火の粉の原作

元裁判官・梶間勲の隣家に、かつて無罪判決を下した男・武内が引っ越してきた。溢れんばかりの善意で、梶間家の人々の心を掴む武内に隠された本性とは? 怪作『虚貌』を凌ぐサスペンス巨篇。

単行本:幻冬舎、2003年2月10日発売、ISBN 978-4-34-400293-7
新書:幻冬舎スタンダード、2003年6月30日発売、ISBN 978-4-34-400909-7
文庫:幻冬舎文庫、2004年8月2日発売、ISBN 978-4-34-440551-6

火の粉の原作を読んだ人の感想

  • 犯人はおおよそ分かっている・・・けど読み進めてしまう面白さ。でも軽くはない。登場人物の描写が細かくて、それぞれに感情移入できます。
    【読書記録】心臓のばくばくが聴こえる。『火の粉』雫井脩介(mimoza)

  • この物語ではラストで、勲が文字通り死ぬ気になって守るべきものを守ることができました。しかし、火の粉はいつ降りかかってくるかわかりません。
    【最高の胸糞悪さ】書評:火の粉/雫井脩介(ネットワーク的読書 理系大学院卒がおすすめの本を紹介します)

  • ある種のイライラと恐怖を利用した吸引力という点では、海外ホラー映画の『エスター』とよく似た物語構造と言えるかもしれません。
    〇〇感想ブログ

ドラマ 火の粉(2016)

火の粉 U-NEXT

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あらすじ

東京地裁の法廷で被告人席に立つ武内真伍(ユースケ・サンタマリア)は、武内は一家3人殺害事件の被疑者として裁判にかけられたが、判決は『無罪』だった。
それから2年、閑静な住宅街へと引っ越してきた武内は隣に住む梶間雪見(優香)と出会う。雪見は何とも言えない違和感を抱く。梶間家は、義理の父母・勲(伊武雅刀)と尋恵(朝加真由美)、夫の俊郎(大倉孝二)と娘・まどか(庄野凛)、そして尋恵が介護している勲の母の6人暮らし。俊郎は失業中だが、ごく平凡な一家だったが、武内との間には深い因縁があった。
引っ越してきた夜、武内は「お近づきのしるしに」と、肉に蕎麦に果物と過剰ともいえる手土産を渡し、雪見や尋恵はあっけにとられる。仕事を終えた勲が帰宅すると、顔を見つめて固まった。実は勲こそ武内に無罪判決を言い渡した当時の裁判長だった。
武内は梶間家へ出入りするようになり、尋恵や俊郎は心を開くが、雪見は武内に得体のしれない恐怖を感じる。そこへ新聞記者と名乗る謎の男(佐藤隆太)が現れ、「武内は無罪なんかじゃない。あなたの義父は間違いを犯した!」という言葉に雪見は絶句する。
そして武内は、義母の介護に追われる尋恵に、救いの手を差し伸べる――――。

昼ドラ定番の怪談的サスペンスだがハチャメチャ度がまだ足りない(火の粉の感想)

フジに昼ドラ枠を取り上げられ、深夜に追いやられた東海テレビだが、奇しくも、今やドラマの主戦場は深夜である。
ゴールデンと戦わずして勝者候補となった同局の第一弾が、昼ドラ定番の怪談的サスペンスという本作だが、ハチャメチャ度が低く、まだ腰が引けていると言える。「霧に棲む悪魔」「赤い糸の女」なみの傑作を期待。

ちなみに当作は2005年に村田雄浩でドラマ化されており、いかにもサイコパスに見えるユースケ・サンタマリアより怖かったかも。2005年版のヒロインが原沙知絵だったことことからも想像できる通り、優香には期待されるところが少ない。

優香の存在感の薄さは、それはそれでちょっと怖いものがある。



キャスト

主要人物
 武内真伍(3年前の東京都南調市の的場一家殺害事件の元被告人) – ユースケ・サンタマリア
梶間家
 梶間雪見(梶間家の嫁) – 優香
 梶間勲(梶間家の家長) – 伊武雅刀
 梶間尋恵(勲の妻で俊郎の母) – 朝加真由美
 梶間俊郎(雪見の夫で勲と尋恵の息子) – 大倉孝二
 梶間まどか(雪見と俊郎の娘) – 庄野凛(第1-2・4-9話)
 梶間曜子(勲の母親) – 星野晶子(第1-2話)
周辺人物
 相田満喜子(曜子の娘) – 大島蓉子(第1-2話)
 佐々木琴音(雪見の親友) – 木南晴夏
 佐々木陸(琴音の息子) – 中野遥斗(第1・4-7・9話)
 池本亨(記者) – 佐藤隆太(第1-5・7-8話)
 池本杏子(亨の妻) – 酒井若菜(第4-5話)
 関孝之助(弁護士) – 迫田孝也(第2-5話)

スタッフ

原作 – 雫井脩介『火の粉』(幻冬舎文庫)
脚本 – 高橋悠也香坂隆史
音楽 – 兼松衆、大間々昂
主題歌 – 鈴木雅之「Melancholia」(エピックレコードジャパン)
撮影 – 布川潤一
照明 – 佐々木雄也
音声 – 奥雅人
VE – 石田伸夫
編集 – 清水正彦
EED – 福川孝太朗
選曲 – 矢崎裕行
音響効果 – 田久保貴昭
MA – 河野弘貴
音楽制作ディレクター – 水田大介
美術プロデューサー – 森川一雄
デザイン – 齋藤卓
装飾 – 大藤邦康
装飾助手 – 太田哲
小道具 – 東野敦
持道具 – 阿部有希
持道具応援 – 加藤佑里恵
衣裳 – 赤瀬菜穂
メイク – 松本かおり
大道具 – 手塚常光
操作 – 樋口真也
建具 – 岸久雄
造園 – 兵頭二郎
バウムクーヘン担当 – 都留沙矢香
タイトルバック – 菊間潤子
動物プロ – ノア動物プロダクション
編成 – 安藤英裕(東海テレビ)、古田直樹(東海テレビ)、藤井修(フジテレビ)
広報 – 安田俊之(東海テレビ)、芳賀大記(東海テレビ)
編成開発 – 藤冨恵理子(東海テレビ)
WEB – 平岡敏治(東海テレビ)
キービジュアルディレクター – 吉澤正美
タイトルバックスチール – 先濱努
スケジュール – 野間詳令
演出補 – 高橋貴司
制作担当 – 鈴木哲
スチール – 栗林伸幸
記録 – 森川麻衣
法廷監修 – 石井誠一郎
プロデューサー補 – 遠山圭介(東海テレビ)、竹下舞
ラインプロデューサー – 馬場三輝
企画 – 横田誠(東海テレビ)
プロデュース – 市野直親(東海テレビ)、高橋史典(ケイファクトリー)
演出 – 森雅弘竹村謙太郎
制作・著作 – ケイファクトリー
制作 – 東海テレビ、ケイファクトリー

ドラマ 火の粉を観た人の感想

  • ユースケ・サンタマリア演じる武内の狂気は、ユースケ・サンタマリアの優しいナィーブな表面とギャップがあり過ぎて余計に恐ろしい。
    火の粉 一見親切過ぎな男が豹変するご近所サスペンスドラマ(daiyuuki)

  • 毎回あれこれ考えさせられた忘れられない作品となりました。特にユースケ・サンタマリアの演技が絶品でしたね。自分でもそれを意識していたのでしょうが、最後は武内が「傷ついた天使」に見えたほどです。
    火の粉 最終回 ネタバレと感想 お気に召してよかったです(韓ドラ大好きおばさんの「言いたい放題いわせてヨ!」)

  • なかでも特に好きなシーンは武内さんが自宅でバームクーヘンを焼きながら「おいしくな〜れ、おいしくな〜れ」とブツブツ呟くシーンがあるのですが、そのさまが「ねるねるねーるね」の魔女のババアにしか見えないので毎回爆笑必至です。
    kansou

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