2023年のスペインのサバイバルスリラー映画。原題は「Nowhere」。アルベルト・ピントが監督し、エルネスト・リエラ、ミゲル・ルス、インディアナ・リスタ、ショーン・ウィンスロー、テレサ・ロセンドイが脚本を手掛けた。出演はアンナ・カスティージョとタマル・ノバス。ディストピアを舞台に、ミアが全体主義政府に祖国を乗っ取られた後、夫と離れ離れになる様子を描いている。
ノーウェア:漂流のあらすじ
全体主義政府が支配するスペインから、ミアとニコは妊娠中の子供と脱出しようとする。子供や妊婦を殺す政府から逃れ、民主主義を維持するアイルランドへ貨物船で向かう計画だった。しかし、途中でニコと離れ離れになり、ミアはコンテナの中で一人になる。嵐でコンテナが海に落下し、ミアは浸水する中で出産。娘のノアと生き延びるため、ミアはコンテナ内の物資を使い、怪我を負いながらもサバイバルを続ける。ニコとの最後の会話で励まされ、ミアは筏を作り漂流。やがて、漁船に救助され、ミアとノアはアイルランドに辿り着く。
赤子連れのハンデが生きる目的に(ノーウェア:漂流の感想)
ヨーロッパ全土が食糧危機に陥り、老人・妊婦を切り捨てるディストピアと化したスペインを脱出しようと、なけなしの金を払い、コンテナで密航を企てる人々の姿は、難民そのものである。
ヒロインのミア(アンナ・カスティーリョ)は夫と別のコンテナに閉じ込められ、さらに検問で同じコンテナの仲間が全員射殺されて、一人出航したのはいいが、嵐でコンテナが海上に落下し、大西洋を彷徨うことになる。
コンテナには銃撃のため穴が空いており、どんどん水が入ってくるのだが、ミアの持ち物はペットボトルの水と少々の缶詰、ペンと紙、スマホ。コンテナ内のダミー荷は、大量のタッパウェア、大量のイヤホン、大型テレビ。あとは射殺された仲間が持っていた万能ナイフとガムテープ、電気ドリル、ガラケーなど。サバイバルから逆算したような無理ゲーのラインナップだが、別に大きく役立ったりはしない。スマホはしょっちゅう水没させるし、ガラスはヒビだらけでフリックができなくなっている。
ミアは妊婦であり、いよいよ絶望して自死を決意するところで陣痛がきてついに出産。赤子連れのハンデを負いながら、それが逆に生きる目的となって、4ヶ月以上も耐える。最後どうなるかは見てのお楽しみだが、最初は頼りなく見えたのが強い母になっていて、出産シーンをはじめ迫真演技だったのは確かだ。
ノーウェア:漂流のキャスト
アンナ・カスティーリョ
タマル・ノバス
トニー・カルビーリョ
マリアム・トーレス
イリーナ・ブラボ
ビクトリア・テイへイロ
ルーシア・ソリア
メアリー・ルイス
ノーウェア:漂流の作品情報
監督 – アルベルト・ピント
製作 – ミゲル・ルス
原作 – インディアナ・リスタ
脚本 – アーネスト・リエラ、ミゲル・ルス、インディアナ・リスタ、シアニー・ウィンスロー、テレサ・デ・ロセンド
撮影 – ウナクス・メンディア
音楽 – ルーカス・ペイレ
2023年製作/109分/スペイン
原題 – Nowhere
配信 – Netflix
配信開始日 – 2023年9月29日
ノーウェア:漂流を観る
ノーウェア:漂流を観た人の感想
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赤ん坊を抱えてのサバイバルは制約が多いのでどうなるのかと思いましたが、最後の漁師による発見といい、ちゃんと赤ん坊まで上手く活かされていたので、物語は最小限構成で練り込まれていたと思います。
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いやいや、産まれちゃったよ。。
食べちゃったよ。。
クジラが赤ちゃん助けたよ。
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救出してくれた夫妻と言葉が通じなかったということは、どこか遠い国にたどりついたということですよね。
2人には女性も子どもも元気に生きていける平和な国で生きてほしいものです。
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