1986年のアメリカ映画。原題は「The Texas Chainsaw Massacre 2」。1974年のホラー映画『悪魔のいけにえ』の続編。
悪魔のいけにえ2のあらすじ
1974年、サリーは兄や仲間たちを失いながらも、殺人狂のソーヤー一家から逃れ生還を果たした。その後、生き残った彼女はテキサス州で起こったソーヤー一家の事件を警察に通報するが、仲間たちの遺体は発見されず、一家もまた失踪していた。1か月に及ぶ捜査にもかかわらず、未解決のまま事件は幕を閉じた。
それから13年の月日が流れ、テキサス州では旅行者の謎の失踪事件が相次いでいた。テキサス拠点のラジオ局レッド・リバー・ロックンロールのDJをしているストレッチは、ラジオの生出演中に若者たちがソーヤー一家に殺害される実況中継を耳にする。
一方、サリーとフランクリンの叔父レフティは、13年間ものあいだ甥のフランクリンを殺害したソーヤー一家を1人で探していた。一家の殺人中継を聴いたレフティは、親戚の復讐のためホームセンターからチェーンソーを手に入れ、彼らのアジトに乗り込む。
デニス・ホッパーが塔を上りつめる終盤の充実シーン(悪魔のいけにえ2の感想)
朝の通勤電車に揺られながら、先ごろDVDで見た「ミスティック・リバー」(テレビ画面で見る映画ではない)を反芻するうち、自然、この監督の処女作「恐怖のメロディ」のいくつかのシーンが脳裏に去来し、次いで、眠気のとれない朦朧とした意識に、なぜかよりによって、「悪魔のいけにえ2」の、DJが闇の中で語りかける深夜の地方局スタジオ、じつに執拗に描写されたあの階上の空間が浮かんできて、しかしそれにしても、あの空間は南部テキサス風ではなかったと考える(「恐怖のメロディ」の舞台は、たしかカリフォルニア)。
DJのヒロインは、十数年前に撮られた前作に絶えまなく流れていたラジオ放送の演出から登場することになったのかもしれないが、それにしても、アメリカ人の、おそらく都市的想像力(なつかしい言葉だ)を刺激した南部テキサスの描写がその続編には希薄で、デニス・ホッパーがくそまじめに被るカウボーイハットぐらいしか記憶に残っておらず、つまりギャグサービスにあふれていて、もしやトビー・フーパーは前作もまたすべてユーモアのつもりで撮っていたのではないかという疑念(それはそれでコワい)が生じる。
カウボーイハットを目深にかぶったデニス・ホッパーが荒唐無稽にチェーンソーを振り回しながら遊園地の地下坑を突き進み、工事中の塔の先端にのぼりつめていく神々しいシーンの充実ぶりを思い出したところで、いかにもトビー・フーパーが好きそうな安手の奇譚を最近テレビで見たことに気がついた。
地方巡回のテントの見世物小屋だかお化け屋敷だかで、アルバイトの少年が人形の腕を過って折ったことから、その人形が本物のミイラだと判明したという事件で、ミイラはじつは西部開拓時代の伝説的なおたずね者のものであり、1950年代まではマンハッタンの片隅にある見世物小屋で展示されていた――番組では、その小屋の入口を写したモノクロ写真がそこで挿入される――というのだが、それにしても、保安官が撃ったライフルの弾がミイラの体内から発見されたことが真相を明かす決め手になったとかいう、その話のなんと映画的なことか。
悪魔のいけにえ2のキャスト
主要人物
レフティ・エンライト(前作に登場したサリーとフランクリンの叔父) – デニス・ホッパー
ヴァンティア・“ストレッチ”・ブロック(テキサス拠点のラジオ局レッド・リバー・ロックンロールのDJ) – キャロライン・ウィリアムズ
LG(エンジニア担当) – ルー・ペリーマン
ソーヤー一家
レザーフェイス(殺人鬼) – ビル・ジョンソン
チョップトップ(前作のヒッチハイカーの双子の兄) – ビル・モーズリー
コック(ドレイトン)(遊園地「バトルランド」経営者):ジム・シードー
グランパ(ソーヤー一家の父) – ケン・エヴァート
その他
バズ(男子高校生) – バリー・キンヨン
リック(男子高校生) – クリス・ドゥリダス
悪魔のいけにえ2のスタッフ
監督 – トビー・フーパー
脚本 – L・M・キット・カーソン
製作 – メナハム・ゴーラン、ヨーラン・グローバス
製作総指揮 – ヘンリー・ホームズ、ジェームズ・ジョーゲンセン
音楽 – トビー・フーパー、ジェリー・ランバート
撮影 – リチャード・クーリス
編集 – アラン・ヤコボビッツ
製作会社 – キャノン・フィルムズ
配給 – アメリカ合衆国の旗 キャノン・フィルムズ
日本の旗 日本ヘラルド映画
公開 – アメリカ合衆国の旗 1986年8月22日
日本の旗 1986年10月25日
上映時間 – 100分
悪魔のいけにえ2を観る
悪魔のいけにえ2を観た人の感想
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前作に引き続き、このアホ一家の一番の年長であるグランパが出演しとりましたが、御年134歳という設定だそうで、なんかみたところ前作より元気になってましたよ。
悪魔のいけにえ2(みたたの日常と映画ざんまいそしてディズニー!) -
いったい、我々はこれをどう受け止めれば良いのだろうか…
悪魔のいけにえ2(1986)(TADASHI TAKEZAKI) -
これほどツッコミどころの多いホラーは滅多にありません。
ポップコーン食いながら笑って鑑賞しましょう。
『悪魔のいけにえ2』 どうしてこうなった!悩ましくも無視できない究極の続編(もっと映画な生活!)