福本伸行の漫画(アクションピザッツ連載1992年~1996年、単行本全11巻)を原作として、2017年1月8日~3月26日の毎週日の0:20-0:50にテレビ東京系「土曜ドラマ24」枠で放送。主演は池松壮亮。原作とは時代背景が大きく異なり、一部の設定などが時代に合わせ変更となっている。
銀と金の原作
裏社会で頭脳と心理戦を駆使して巨万の富を得ていく男達の活躍を描いた賭博コミック。競馬でスッカラカンになってしまった森田鉄雄(もりた・てつお)は、平井銀二(ひらい・ぎんじ)に声をかけられ、日当10万円の仕事を持ちかけられる。そして翌日、みかん箱10箱を運んだ森田は、その箱の中には不正融資で得た10億円が入っていると平井から知らされて……!?「カイジ」「アカギ」と並び称される福本伸行の代表作の一つ。
銀と金の原作を読んだ人の感想
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ドラマ 銀と金
あらすじ
うだつの上がらない森田鉄雄(池松壮亮)は、何事も上手く行かず、やり場のない怒りをギャンブルに逃げることで発散していた。負けが続く素寒貧の森田は、競馬場で裏社会を仕切る大物フィクサー平井銀二(リリー・フランキー)と出会う。銀二の悪党ぶりと、億を超える大金をたやすく手に入れる天才的な才能に憧れて「銀を超える金(キン)と呼ばれる人間になりたい」という志を抱き、欲望渦巻く裏社会へ足を踏み入れるのだった…。
感想
「19年降っていた雨が止んだ」と話題になっている「アカギ」を描き続ける福本伸行の未完作とのことで、冒頭からワシヅオウジャなる馬が登場してファンをニヤリとさせる(原作は90年代の漫画で、ナリタブライアンが活躍していた頃の中央競馬も登場する)。
一瞬誰だかわからないリリーフランキーが登場するが、見ているうちに他の役者ではあり得ないと思わせるぐらいのハマリ役である。本来女優を必要としないのが福本ワールドだから、臼田あさ美が浮くのではないかと今から心配だ。
主人公が達観していてあまりクズでないぶん「カイジ」よりヒリヒリ度が薄い原作だが、展開が楽しみだ。
池松壮亮が食べているナポリタンに「これは…」と思っていたら、案の定、日吉の「喫茶まりも」。変わらないなー。
仕手戦編・画商編・ポーカー編、そして麻雀戦の4部構成で、原作のギャンブル部分のみが映像化されている。
原作では麻雀編のあと長い神威編があり、競馬編で打ち切りになる。一貫して繰り返されるのは、なぜ銀二は森田にこだわるのかというテーマだ。強運とか無欲とか、その中身はどうでもいいのだが、リリー・フランキーと池松壮亮はこのこだわりをうまく映像化していた。
柄本明の妖怪ぶりも良かったのだが、本作は中条きよしと豊原功補でOVA化されているとのこと。ちょっと見てみたい。
キャスト
森田 鉄雄 – 池松壮亮
平井 銀二 – リリー・フランキー
安田 巌 – マキタスポーツ
巽 京子 – 臼田あさ美
船田 正志 – 村上淳
土門 猛 – 大石吾朗(帝日銀行頭取)
伊沢 敦士 – 嶋田久作(自由民政党のナンバー2)
海堂 正行 – 丸山智己(自由民政党議員)” show=””]
梅谷 哲 – ダンカン(ホテル経営者。仕手戦の本尊)” show=””]
三上 紗英 – 齋藤めぐみ(BAR FULLERの店員)” show=””]
スタッフ
原作 – 福本伸行
監督 – 古厩智之、中前勇児
脚本 – 山岡潤平、根本ノンジ
音楽 – 諸橋邦行
主題歌 – amazarashi「ヒーロー」(ソニーミュージックアソシエイテッドレコーズ)
制作協力 – 大映テレビ
製作著作 – テレビ東京
ドラマ 銀と金を観た人の感想
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展開に違いはあれど、一方は嫌気がさし、一方は希望を持つ。その差がまた面白い。
恐怖の先に答えはあったか『銀と金・有賀編』でみえた森田鉄雄の変化とは(あまいさおり) -
原作と比べてどうこうではなく、ドラマにはドラマにしかない良さがありました。
原作の大ファンである自分も、三か月間、楽しく見ることができました。
【福本伸行原作】土曜ドラマ「銀と金」が最終回を迎えたので、感想&総評を熱く語りたい。(うさるの厨二病な読書日記) -
“金の橋”の怖さは「わかっているのに選べない」を作り出している所だ。
ドラマ「銀と金」セザンヌ編・金の橋を解説してみた。限定ジャンケン、Eカードの原点がここにある(沢野奈津夫 – エキレビ!)