Silentの感想
ファーストインプレッション
なぜこれが月9ではないのかと思うような古典的なラブストーリー(本作はcxではあるが木曜劇場)。デビューまもない脚本家は月9のつもりで書いたのではないか(もっとも、しばらく前から月9と木曜劇場は方向性を交換しているらしいのである)。
ヒロインは川口春奈で、物語は高校時代から始まるが、まだセーラー服姿に違和感がないのはさすが。
目黒蓮がその元彼で、妹が桜田ひより、聴力を失った今、付き合っているのが同じ聾の夏帆という人物配置になっている。

夏帆(Silent)

桜田ひより(Silent)
好きな女優ばかりなので、しばらく見ることになると思う。
最終回まで観て
プロデューサー(村瀬健)は「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」の人との由。演出の高野舞も同様。そして生方美久は坂元裕二リスペクトの人で、台詞の癖はそのためだった。
実際、脚本でいくつもの伏線を作る手際はなかなかのものだった。
聾をモチーフにしたドラマは昔から定番だが、今年は吉岡里穂の「しずかちゃんとパパ」、清原伽耶の「ファイトソング」と収穫が続いた。
中でも本作は正面から取り組み、台詞もBGMも極端に少ない沈黙のドラマとして記憶されるべきであろう(坂元裕二の世界観を、なんと手話で表現しているのだ)。
そして川口春奈が演じるヒロインの内面をあくまでも描かないのも興味深かった。ヒロインは視聴者が感情移入する媒体だから、それで成り立つのだろう。
月9ばりの恋愛ドラマと書いたが、キスも抱擁もなしで(手をつなぐのにワンシーズンかかっている)恋愛ドラマを作ったのもあっぱれである。
Silentのあらすじ
青羽紬は高校3年生で佐倉想と同じクラスになり、幼馴染の戸川湊斗を通じて知り合う。想の声や言葉に惹かれた紬は、音楽の趣味を共有することで仲を深め、恋人同士になる。しかし、大学進学で距離ができ、想から一方的に別れを告げられ、連絡が取れなくなる。8年後、東京で働く紬は、駅で想を偶然見かけ、再会を切望する。再び出会った想は、手話でコミュニケーションを取り、紬は彼女が「若年発症型両側性感音難聴」を患い、音のない世界で生きていることを知る。紬は想への疑問や思いを抱えつつ、スムーズに話すために手話を学び始める。
Silentを観るには?
Silent キャスト
青羽紬(タワレコ店員) – 川口春奈
佐倉想(紬の元彼) – 目黒蓮(Snow Man)
■紬と想の関係者
戸川湊斗(紬の現在の彼氏) – 鈴鹿央士
横井真子(紬の親友) – 藤間爽子
古賀良彦(想と湊斗のサッカー部顧問) – 山崎樹範
野本拓実(紬、想、湊斗の同窓生) – 井上祐貴
西田圭介(紬、想、湊斗の同窓生) – 野村康太
長岡尚也(紬、想、湊斗の同窓生) – 中島広稀
■紬の関係者
青羽光(紬の弟) – 板垣李光人(幼少期:志水透哉)
春尾正輝(手話教室の講師) – 風間俊介
穂田ゆかこ(紬の同僚) – 内田慈
田畑利空(紬の同僚) – 佐藤新(IMPACTors / ジャニーズJr.)
■想の関係者
桃野奈々(聴覚障害者の女性) – 夏帆
■佐倉家
佐倉律子(想の母) – 篠原涼子
佐倉萌(想の妹) – 桜田ひより(幼少期:小畑乃々)
井草華(想の姉) – 石川恋
佐倉隆司(想の父) – 利重剛
■その他
澤口真也(春尾の同僚講師) – 江副悟史
江上美央(奈々のろう学校時代からの友人) – 那須映里
根津(居酒屋店主) – 久保田悠来
葵衣(居酒屋店員) – 古川さら
Silent スタッフ
演出 – 風間太樹(AOI Pro.)、髙野舞、品田俊介
音楽 – 得田真裕
主題歌 – Official髭男dism「Subtitle」(ポニーキャニオン)
手話監修・指導 – さとり、中嶋元美
ろう者考証 – 東京都聴覚障害者連盟
中途失聴考証 – 認定NPO法人東京都中途失聴・難聴者協会
医療監修・感染症指導 – 堀エリカ
医療監修 – 上村徳郎
撮影 – 片村文人
スタイリスト – 柚木一樹
デザイナー – 宮川卓也[11]
広報 – 小穴浩司
編成 – 渡辺恒也
制作プロデュース – 唯野友歩(AOI Pro.)
プロデュース – 村瀬健
制作協力 – AOI Pro.
制作著作 – フジテレビ