『私の秘密の花』ってどんな映画?
私生活の崩壊に苦しむ女性人気作家が、孤独のなかで自らの人生を見つめ直していく姿を描く。巨匠ペドロ・アルモドバルが監督・脚本を務め、独特の色彩感覚と深い人間愛で一人の女性の再生をドラマチックに織り上げた人間ドラマの傑作。
見どころは、傷心のレオを取り巻く、個性的で生命力あふれる女性たちのアンサンブルだ。作家レオ(マリサ・パレデス)の妹ロサ(ロッシ・デ・パルマ)と、いつも口喧嘩ばかりしている母親ハシンタ(チュス・ランプレアヴェ)のコミカルな掛け合いが物語に温かさを添える。情熱的なダンスやそれぞれの事情を交えながら、レオの閉ざされた心を刺激していく。
偽りの幸福を捨て、本当の自分を取り戻すための選択。人生のどん底から、家族の絆や新たな出会いによって再び歩み出すヒロインの姿を、愛とユーモアを交えて描ききった映画史に残る珠玉の名作だ。
あらすじ
筆名で甘いロマンス小説を執筆し、絶大な人気を誇る作家のレオ(マリサ・パレデス)。しかし実際の彼女は、国際平和維持軍に所属する夫パコ(イマノル・アリアス)との夫婦仲が冷え切り、深い絶望の中にいた。現実の苦悩から書く小説も暗い作風へと変化し、出版社との契約危機に陥った彼女は、日刊紙の編集者アンヘル(フアン・エチャノヴェ)と出会い、新たな一歩を踏み出し始める。
キャスト
アンヘル – フアン・エチャノヴェ
ロサ – ロッシ・デ・パルマ
ベティ – カルメン・アリアス
アントニオ – ホアキン・コルテス
ブランカ – マヌエラ・バルガス
ハシンタ – チュス・ランプレアヴェ
パコ – イマノル・アリアス
ハリウッド映画とは中年男女の映画なのである。
アルモドバルがとりわけこの映画でハリウッドをお手本にしていることは、登場人物が「カサブランカ」や「ベストフレンド」(キューカーの遺作)などに言及することでわかる。もちろん台詞だけではなくて、シーンそのものもたくさん再現されていることだし。ストーリーの運びやシーン演出、つなぎ、どれをとってもハリウッド的で、思わずうっとりしてしまう。ハリウッド映画とは中年男女の映画なのである。
いつもそうなのだが、舞台が画面に映ったり楽曲がラジオから流れたりする。今回は濃ゆい濃ゆいホアキン・コルテスのダンスが見られる。
『私の秘密の花』を観るには?
『私の秘密の花』作品情報
脚本 – ペドロ・アルモドバル
製作 – エステル・ガルシア
製作総指揮 – アグスティン・アルモドバル
音楽 – アルベルト・イグレシアス
撮影 – アフォンソ・ビアト
編集 – ホセ・サルセド
製作会社 – エル・デセオ、CIBY2000
配給 – 日本:ヘラルド・エース
公開 – スペイン:1995年9月22日、日本:1996年3月23日
上映時間 – 103分

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