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プレデターシリーズ

エルピディア・カリロ(プレデター) 1987年の映画
エルピディア・カリロ(プレデター)
春ドラマのつまらなさに付き合うのに倦んで、唐突だが映画プレデターシリーズ7本を全部見てみることにした。同じことをした「エイリアン」よりも、「ソウ」よりも、駄作が多そうな予感がするが、まあ1作目しか見ていないので…

【プレデター】音響効果のこだわりがすごかった(1987年)

エルピディア・カリロ(プレデター)


中米の架空国バル・ベルデのジャングルにシュワ少佐率いる精鋭特殊部隊が到着し、現地ゲリラに拉致された大臣の救出作戦を命じられる。
しかし現地司令部の真の目的は何かの資料を確保することで、兵隊を道具扱いするCIAのエージェント(アポロ・クリード)も同行する。
このあたりの設定は中盤以降ほとんど意味がなくなるが、「地獄の黙示録」を思い起こさせる。

一行は難なくゲリラ基地を全滅させ、女兵士(エルピディア・カリロ)を捕虜にしてヘリの到着地点へ向かう。
ところが一連の殺戮を見て、「オラ。ワクワクが止まんねぇぞ!」みたいな狩り好きのプレデターが彼らを順番に血祭りにあげることに決め、闖入してくる――

ここで唐突にわたくしごとを述べるが、80年代の終わり、スピーカーを4本つなげられるAVアンプを購入した私は、サラウンドのほどを試すために、まず、レンタルビデオショップで借りた本作のビデオを再生してみて、いたく感激したという思い出がある。
今回あらためて見て、前半の基地襲撃戦の音響効果はやはり異様に凝っていると思った。プレデターと関係ないのである。

ジャングル深奥に向かう軍用ヘリの中で、ローター音の轟音に負けずに悪態をつく精鋭部隊面々の描写は、「エイリアン2」の植民地海兵隊を思い出す(本作はキャメロンの映画の翌年公開なのだ)。同じように、本作もキャラ立ちした兵士が一人ずつ死んでいく映画であり、この展開構造はシリーズ全体を通じて踏襲される。

プレデターとシュワ少佐の闘いは、あらためて見るほどではないのだが、光学迷彩・サーモグラフィ・プラズマキャノンというSFガジェット3本立ては、当時衝撃的にカッコよく、筋肉美の極致のようなシュワルツェネッガーが現地調達の原始武器でそれをやっつけるというストーリーにはしびれたものだ。

監督はサバイバルというか孤立無援のシチュエーションを得意とする人で、翌年には「ダイ・ハード」を撮る。

プレデターの見どころとトリビア

南米のジャングルを舞台に、特殊部隊と地球外生命体との死闘を描いている。アクションとサスペンスが絶妙に融合した作品であり、今も多くのファンに愛され続けている名作。

見どころ

  • 特殊効果の巨匠スタン・ウィンストンが手掛けたプレデターの造形が当時の観客に強烈な印象を与えた
  • 前半のミリタリーアクションから後半のサバイバルホラーへの展開が観客を飽きさせない
  • アーノルド・シュワルツェネッガーが屈強なリーダーとしての魅力を存分に発揮している
  • トリビア

    1. 元のプレデターの姿は「昆虫型」だった
      撮影初期、プレデターは赤い目を持つ昆虫のような外見で、ジャン=クロード・ヴァン・ダムがスーツを着用して演じていたが、姿が滑稽すぎてボツにされ、後にスタン・ウィンストンが新たに現在の「甲殻類風」のデザインを創作。ウィンストンは『ターミネーター』のデザインでも有名で、ジェームズ・キャメロンの助言がプレデターの口(マンドブル)デザインの発想源とされる。
    2. プレデターの視点映像は「熱探知カメラ」ではなかった
      赤外線のように見えるプレデター視点は、実際にはサーモグラフィではなく加工された映像。体温の演出には特殊なフィルターとカラー補正が用いられており、特に森の中のシーンでは人間との温度差が小さいため撮影が困難だった。
    3. 撮影地は本物のジャングルではない
      撮影はメキシコのプエルト・バヤルタのジャングル風の山林で行われた。しかし気温が寒く、湿気が少なかったため、キャストたちは常に汗を噴霧して「暑いジャングル」に見せていた。
    4. 撮影中、シュワルツェネッガーたちは筋トレ合戦
      キャスト陣は皆筋肉自慢だったため、撮影の合間に筋トレや腕相撲を始めるなど、「誰が一番ムキムキか」の競争になっていた。特にカール・ウェザース(ディロン役)は、こっそり早朝にトレーニングしていた。
    5. プレデターの血は「グロー・スティック」と「KYゼリー」
      プレデターが傷を負ったときに流す蛍光グリーンの血液は、夜光スティックの中身とKYゼリーを混ぜて作られた特製スライム。
    6. 伝説の“握手バトル”はアドリブだった?
      ダッチとディロンの「腕だけ握手」が話題になった有名シーンは、シュワルツェネッガーとカール・ウェザースの“筋肉自慢のアピール”として即興で挿入された。
    7. プレデター語は存在する
      プレデターの「カチカチ音」や「モノマネ音声」は、実際に音響スタッフが独自に構築した音響ライブラリで、プレデター間のコミュニケーション用に「簡易言語」のような設定があった。
    8. その他のトリビア
      • プレデターの声を担当したのは、『グレムリン』でも知られるピーター・カレン(オプティマスプライムの声優)
      • 原題「Predator」は「捕食者」の意味。企画当初の仮タイトルは「Hunter」だった

    プレデターのあらすじ

    特殊部隊のダッチ少佐らは、CIA職員ディロンの要請で中央アメリカの密林へ人質救出に向かうが、それは嘘でゲリラ殲滅が真の目的だった。任務後、部隊員が次々と何者かに殺される。犯人は光学迷彩とプラズマ兵器を持つ異星人で、人間を狩ってトロフィーにしていた。
    ダッチは泥で体温を隠せば異星人の赤外線視覚から逃れられることを発見。仲間を全員失った彼は、原始的な武器と罠で異星人に挑む。激闘の末、巨木の罠で異星人に致命傷を与えるが、相手は自爆装置を起動。大爆発から奇跡的に生還したダッチは、夜明けとともに救出される。

    プレデターを観るには?

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    プレデターのキャスト

    ダッチ – アーノルド・シュワルツェネッガー
    ディロン – カール・ウェザース
    アンナ – エルピディア・カリーロ
    マック – ビル・デューク
    ブレイン – ジェシー・ベンチュラ
    ビリー – ソニー・ランダム
    ポンチョ – リチャード・チャベス
    ホーキンス – シェーン・ブラック
    フィリップス少将 – R・G・アームストロング
    プレデター(スーツアクター) – ケヴィン・ピーター・ホール
    プレデター(声) – ピーター・カレン
    パイロット – ケヴィン・ピーター・ホール
    ジャック・ヴェルボワ – ジャック・ヴェルボワ
    ゲリラ – ウィリアム・H・バートン・ジュニア
    ヘンリー・キンジ – ヘンリー・キンジ

    プレデターの作品情報

    監督 – ジョン・マクティアナン
    脚本 – ジム・トーマスジョン・トーマス
    製作 – ローレンス・ゴードン、ジョエル・シルバー、ジョン・デイヴィス
    音楽 – アラン・シルヴェストリ
    撮影 – ドナルド・マカルパイン
    編集 – マーク・ヘルフリッチ、ジョン・F・リンク
    製作会社 – ローレンス・ゴードン・プロダクションズ、シルバー・ピクチャーズ、デイヴィス・エンターテインメント
    配給 – 20世紀フォックス
    公開 – アメリカ 1987年6月12日、日本 1987年6月28日
    上映時間 – 107分

     

    『プレデター』は南米のジャングルを舞台に、特殊部隊と地球外生命体との死闘を描いた映画です。この記事で少しでも興味を持たれた方は、ぜひ本編をチェックしてみてください。

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