東海テレビ昼ドラ初主演・初出演となる安達祐実が一人二役で正反対の2人の女性を演じた。
娼婦と淑女の感想
2010年の東海テレビならではのドロドロ愛憎劇の昼ドラで、第3部まで65話もある大作だが、最後まで見られるだろうか。
主役は安達祐実で第1部では二役。一方は貧乏なかっぱらいで、もう一方は子爵令嬢である。当時で30歳近いが、一体何歳の人間なのかよくわからない。
舞台は昭和16年で、貧乏な少女が毒殺された令嬢に成り代わって子爵の家督争い巻き込まれる中で自らの出生の秘密を知り、復讐を果たしていくというもの。見どころ満載である。
娼婦と淑女 見どころ
- 安達祐実の一人二役と怪演
安達祐実が、貧しさから這い上がろうとするがむしゃらな「娼婦」的な紅子と、気品と憂いを帯びた「淑女」である凛子の二役を、見事に演じ分けている。紅子が凛子として生きる中で見せる表と裏の顔、強さと弱さの二面性が圧巻。 - 昼ドラならではのドロドロ愛憎劇
東海テレビ制作の昼ドラの真骨頂である、愛、憎しみ、嫉妬、裏切り、復讐、そして欲望が複雑に絡み合う愛憎劇が全編を通して繰り広げられる。次から次へと予期せぬ展開が起こり、登場人物のキャラの濃さも魅力。 - 予測不能なストーリー展開
凛子の死の真相、清瀬家の家督争い、紅子と真彦の関係、そして清瀬家の人々や周囲の人々の思惑など、複数の謎や陰謀が同時に進行。ちょっと目を離すと、すぐに新しい展開が起こるため、目が離せない。 - 時代背景と身分格差
昭和初期、四民平等と言われながらも根強く残る身分格差が、紅子の人生を大きく左右し、彼女が清瀬家に入り込む動機を形成している。 - 脇を固める個性派俳優陣
鳥羽潤演じる真彦の葛藤、石川伸一郎演じる裏で暗躍する執事、越智静香演じる清瀬家の夫人、そして赤座美代子演じる血筋にこだわる大おば様など、脇を固める俳優陣も非常に濃いキャラクターを演じ、ドラマを盛り上げている。
娼婦と淑女のあらすじ
身分の格差がまだ根強かった昭和12年。貧しい家庭に育った山田紅子は、ある日盗みに入った別荘で自分と瓜二つの子爵令嬢・清瀬凛子と出会い、仲良くなる。しかし家督争いのさなか、凛子は毒死してしまう。紅子は凛子と兄妹同然に育てられた久我山真彦に、死んだ凛子の身代わりになるべく自分を買ってほしいと願い出る。真彦は凛子を死に追いやった犯人に復讐するために、それを受け入れる。こうして紅子は苦しい生活からはい上がり、家族を救うために、欲望が渦巻く清瀬家で凛子としての人生を生きることになるが……
- 第1部: 毒死した凛子に成り代わり、紅子が清瀬家で凛子として生きる中で、自身の出生の秘密を知り、真彦との禁断の愛を誓いながらも、別々の道を歩み始めた矢先、太一の策略により、凛子殺害の容疑で紅子と真彦が逮捕されるまで
- 第2部: 4年後、刑務所を出所した紅子が山田家を切り捨てた清瀬家への復讐を果たす
- 第3部: 6年後、麗華の息子・眞一のために娼婦となった麗華を連れ戻そうと紅子も娼婦となる中で、久我山の長男で娼館のオーナー・康助や、死んだと聞かされた妹・藍子と真彦と瓜二つの記憶を失くした青年・陽平の出現により大きく運命が変わる
娼婦と淑女を観るには?
娼婦と淑女のキャスト
藤堂(山田)紅子 – 安達祐実
清瀬凛子 – 安達祐実〔二役〕(幼少期 – 浅見姫香)
清瀬家
清瀬孝太郎 – 岸博之
清瀬杏子 – 越智静香
久我山(羽賀、清瀬)麗華 – 木下あゆ美
清瀬眞一 – 西村亮海(第2部)、根岸泰樹(第3部)、鳥羽潤(最終話Cパート)
清瀬太一 – 久保山知洋(第2部まで)
清瀬ミツ – 赤座美代子(第2部まで)
山田家
山田泰造 – 古川真司(第1部のみ)
山田和子 – 谷川清美(第1部のみ)
藤堂(山田)藍子 – 寺本純菜(第1部)、柳沢なな(第3部)
孤児院「清風庵」
千鶴 – 魏涼子
友造 – 谷山毅(第3部のみ)
桜子 – 田辺桃子(第3部のみ)
桃子 – 山岡愛姫(第3部のみ)
高級サロン「麻莉亜」
久我山康助 – 古澤蓮(第3部のみ)
ナオミ – 椎名法子(第3部のみ)
アケミ – 滝沢乃南(第3部のみ)
チエミ – 橘仁美(第3部のみ)
コトミ – 小山真(第3部のみ)
ボーイ – 安田敦(第3部のみ)
その他
久我山真彦 – 鳥羽潤〔三役〕(幼少期 – 泉大地)(第2部まで)
藤堂賢吾 – 石川伸一郎
葛原陽平 – 鳥羽潤〔三役〕(第3部のみ)
久我山慎之助 – 野村宏伸(第2部のみ)
藤堂陽一 – 根岸泰樹〔二役〕(最終話Cパート)