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シンクホールという新手のディザスター(奈落のマンホールの感想)
油断して見はじめたら、想像を超える佳作だったので得した気分。
異状が起こるや、登場人物たちがすぐに「シンクホールだ!」と叫ぶのだが、ロッテワールドタワー建設に起因する(と言われる)陥没をはじめ、韓国では年間900件も同様の事故が発生していて、ソウル市民にとっては非常に関心度の高いモチーフのようなのだ。世界最大のシンクホールは中国楽業県にある360×150mのものらしいが、それとて深さは192m。この映画のそれは500mという突飛な設定で、ディザスター映画としてかなり斬新である。
5階建マンションが丸ごと陥没し、各フロアには1、2戸しかないので、登場人物たちはもっぱら屋上から駐車場までを上下に移動することになる。隣のビルなどが崩れてきたりして上空からの飛来物が危ないし、下からは地下水が湧いてくるので上に逃げなければならない。人死にがないわけではないのだが、一気に浮上して手に汗握らせるクライマックスはカタルシスがあった(この監督の前作は、超高層ビル火災に挑む消防士物である)。水から逃れるパニック映画として「252 生存者あり」を思い出したのだが、水田伸生も本作を見たら悔しがるのではないか。
俳優は、「毒戦」のチャ・スンウォンがまた癖のある演技をしているが、(見ていないが)「キングダム」で有名らしい、紅一点のキム・ヘジュンが可愛らしかった(「殺し屋たちの店」が面白そうだ!)。
奈落のマイホーム 見どころ
ソウルの中心部に突如出現した巨大な陥没穴(シンクホール)にマンションごと飲み込まれた人々のサバイバルを描くディザスター・パニック・コメディ。ディザスター映画のスリルとコメディのユーモアが融合した作品で、庶民的なキャラクターたちの奮闘が見どころ。VFXはリアルで迫力があり、登場人物たちの関係が変化していくところが面白い。巷の感想は、「前半はベタなコメディだが、マンションが地下500mに陥没してからは、登場人物たちを応援したくなる」「絶望的な状況でも、コメディ要素が入っていて救われた。娯楽作品として最後まで楽しめる映画」「キャラクターたちに感情移入しやすかった」など。
- 見どころ1. コメディとディザスターの融合
ディザスター映画でありながら、随所にコメディ要素が散りばめられ、緊張感と笑いの絶妙にバランスしている。個性的なキャラクターのやり取りがユーモラス。 - 見どころ2. 庶民的なキャラクターたちの奮闘
主人公ドンウォンをはじめ、登場人物たちは平凡な市民。そんな彼らが極限状態で協力し合い、困難を乗り越えるところが共感を呼ぶ。最初は反発し合っていた隣人同士も次第に絆を深めていくのが感動的。 - 見どころ3. リアルなVFXと迫力ある映像
監督はディザスター映画で知られた人で、リアルなVFXと迫力ある映像には定評がある。巨大なシンクホールに飲み込まれる映像、地下でのサバイバルシーンなどは見ごたえがある。
奈落のマンホール あらすじ
ソウルの会社員ドンウォンは新築マンションを購入。欠陥住宅の疑いを抱く中、引っ越し祝いで部下たちが宿泊した翌朝、妻子が外出中にマンションごと地下500mの縦穴に沈下。閉じ込められたのはドンウォン、部下二人、住人のマンス親子のみ。救助隊からの衛星電話で息子が建物内にいると知ったドンウォンは命がけで階下へ降り、息子とともに認知症の老婦人を発見。老婦人の息子と少年は死亡していた。水位上昇の中、一行は巨大なプラスチックタンクに避難。マンスの犠牲的行動で蓋が閉まり、雨水で満たされた縦穴をタンクは浮上。全員が生還した。
奈落のマンホールを見るには?
奈落のマンホール キャスト
チョン・マンス – チャ・スンウォン
キム・スンヒョン(キム代理) – イ・グァンス
ホン・ウンジュ – キム・ヘジュン
チョン・スンテ – ナム・ダルム
パク・ヨンイ – クォン・ソヒョン
パク・スチャン – キム・ゴヌ
ソンフンの母 – パク・オクチョル
ソンフン – オ・ジャフン
奈落のマンホール 作品情報
脚本 – チョン・チョルホン、キム・ジョンハン
音楽 – キム・テソン
撮影 – シン・テホ
配給 – 韓国 ショーボックス、日本 ギャガ
公開 – 韓国 2021年8月11日。日本 2022年11月11日
上映時間 – 114分
『奈落のマンホール』は、ディザスター映画のスリルとコメディのユーモアを両方楽しめる映画です。この記事で少しでも興味を持たれた方は、ぜひ本編をチェックしてみてください。