まだ観ていない方は、Amazon Prime Videoで今すぐ視聴できます。
『エイリアン3』ってどんな映画?
武器もない、逃げ場もない——。
極限の監獄惑星で、リプリー最後の壮絶な闘いが始まる!
『セブン』『ソーシャル・ネットワーク』の名匠デヴィッド・フィンチャーが記念すべき映画監督デビューを果たした『エイリアン』シリーズの第3作。
前作の死闘を経て生き残ったエレン・リプリーが漂着したのは、凶悪な男性囚人ばかりが集う凶悪犯専用の監獄惑星「フィオリーナ161」。武器も高度なテクノロジーも持たない極限状態のなか、人間に寄生して誕生した新たな脅威「ドッグ・エイリアン」との絶望的な死闘を描く衝撃のSFサスペンス・アクション。
あらすじ
惑星LV-426のエイリアン殲滅作戦後、冷凍睡眠につくリプリー(シガニー・ウィーバー)ら生存者達を乗せて地球に帰還するはずだった植民地海兵隊の宇宙戦艦スラコ号に謎の事故が発生。スラコ号から自動的に切り離された脱出艇は、流刑惑星フィオリーナ161(通称「フューリー」)へと不時着したが、共に生還したはずのヒックスやニュートが着陸時に死亡した上に、ビショップも機能を停止しており、一人生き残ったリプリーは悲しみに暮れる。
フューリーでは、凶悪な数十名の男性囚人が宗教的規律に従い心静かに自活的な生活をおくり、放射性廃棄物を格納する鉛のコンテナの製造作業に従事していた。そこに、女性であるリプリーが現れたことで惑星の秩序は一時危機を迎えるも、囚人達のリーダーであるディロン(チャールズ・S・ダットン)がその状況を抑える。
そんな中、脱出艇に潜んでいたフェイスハガーによってエイリアンが生まれ、活動を始めた。スラコ号の事故の真相は、脱出ポッド内にエイリアン・クイーンが卵を生み落していたことに気付かないままリプリーたちが冷凍睡眠に入ってしまい、その間に生まれたフェイスハガーによってポッドが故障したというものだった。
凶悪で強靭なことにかけては人並み外れた囚人たちも、さすがに武器無しの状況では対抗できず、為す術無くエイリアンの餌食になっていく。リプリーは因縁に決着をつけるため、囚人達と団結してエイリアンを倒そうと立ち上がる。
キャスト
■刑務所職員
ジョナサン・クレメンス – チャールズ・ダンス
ハロルド・アンドリュース – ブライアン・グローヴァー
フランシス・アーロン – ラルフ・ブラウン
■囚人
レオナルド・ディロン – チャールズ・S・ダットン
ロバート・モース – ダニー・ウェッブ
ウォルター・ゴリック – ポール・マッギャン
ピーター・グレゴール – ピーター・ギネス
デヴィッド・ポスルスウェイト – ピート・ポスルスウェイト
テッド・”ジュニア”・ギレス – ホルト・マッカラニー
エドワード・ボッグス – レオン・ハーバート
ダニエル・レインズ – クリストファー・ジョン・フィールズ
トーマス・マーフィー – クリストファー・フェアバンク
ヨーシ・トロイ – ポール・ブレネン
ケヴィン・ドッド – フィル・デイビス
フランク・エリス – カール・チェイス
クライヴ・ウィリアム – クライヴ・マントル
アーサー・ウォーキングスティック – デオビア・オパレイ
エリック・バギー – ナイオール・バギー
■その他
ビショップ – ランス・ヘンリクセン
マイケル・ビショップ – ランス・ヘンリクセン
ニュート – ダニエル・エドモンド
ドウェイン・ヒックス – マイケル・ビーン
見どころ
デヴィッド・フィンチャー監督の長編映画デビュー作であり、シリーズの中でも特異な位置づけにあり、以下のように賛否両論である。
- 賛否両論ポイント1. 前作からの急転直下の展開
『エイリアン2』で生存したニュートやヒックスが冒頭で死亡する展開がファンに衝撃を与えた。リプリーの孤独や絶望感を強調する意図があったとされるが、前作の感動を否定するものと受け取られた。 - 賛否両論ポイント2. リプリーの自己犠牲
自身の体内にエイリアンの女王が寄生していることを知ったリプリーが自ら命を絶つ選択をするラストは、人類の未来を守るための崇高な行為として描かれた。 - 賛否両論ポイント3. 犬由来のエイリアン
エイリアンが犬(完全版では牛)を宿主として誕生し、四足歩行の「ランナー」と呼ばれる形態を取る。宿主の特性がエイリアンの形態や行動に影響を与えるという設定によって、シリーズの生物学的な深みを増そうと考えられた、 - 賛否両論ポイント4. 完全版(アセンブリー・カット)の存在
本作には完全版が存在し、劇場公開版と比べると、エイリアンの宿主やキャラクターの描写、物語の展開が異なる。完全版では、キャラクターの背景や動機がより詳しく描かれ、物語の整合性が向上している。
トリビア・裏話
二転三転したプロットがフィンチャーを苦しめた
さて私が読んだ「ウィリアム・ギブスン エイリアン3」は、「エイリアン」「2」のヒット後、シリーズをどうするか模索する中で、時代の寵児だったギブスンにプロットを依頼した結果生まれたものである。
2本の映画の大ファンだったギブスンは快諾し、「2」でLV-426から脱出したスラコ号で眠る3人と上半身だけのビショップが、革新人民連合(UPP、反社会主義の惑星)の宇宙ステーションに漂着するいう脚本を書き上げた。
随所に「2」のシーンの回想なども見られ、ギブスンがいかに前2作を愛しているかがわかる。
このプロットは、ウェイランド・ユタニ社から派遣された技術者によって、スラコ号に残されたサンプルからエイリアンの培養が進み、ステーションでの全面戦争が再び勃発するという筋で、そもそもシガニー・ウィーバーが出演を拒んでいる状況だったため、リプリーは最後まで昏睡したままで、ヒックスとビショップが大活躍する展開になっている。
しかし、これではまるで「2」の続編のようだという意見が出て、脚本としてのクオリティも高くなく、社会主義勢力の退潮により(ベルリンの壁が壊されたのはその翌年のことである)物語の前提に魅力がなくなり、さらに、そもそもギブソンに期待した電脳描写もなかったため、あえなくお蔵入りしたのである。
続いて、農業コロニーに漂着したスラコ号を汚染していたエイリアンが現地の家畜と融合するという脚本が書かれたが、ここに至って20世紀フォックスの会長の「リプリーが出てこない続編はありえない」という鶴の一声で、さらに別の脚本が書かれ、ようやく、キリスト教原理主義者たちが中世のように生活している囚人惑星が舞台になることになった。
ただし、羊のようなシープエイリアン、サメのようなシャークエイリアン、木目に擬態するエイリアンなど内容はハチャメチャで、その後も脚本家は二転三転し続けたまま撮影が始まった。
フィンチャーは翌週に何を撮るのかもわからないまま、シガニー・ウィーバーと現場で激論を戦わせる毎日だったという。



