2026春ドラマの総括

2026春ドラマの総括
2026/07/04

7月になったので、2026年春ドラマ(4~6月期)を振り返っておこう。すべて私が眠気をこらえながら観た印象で語っているので、以下の評価が正しいとは限らないことを強調しておきたい。そもそも、到底、全部見きれるものではないのだ(全部を最終回まで見た人いる?)。

ベストドラマは、文句なしに『エラー』

2026年春ドラマのベストは、なんといっても「エラー」である。ヒロイン二人の素晴らしい演技に拍手を送りたい。
脚本、演出もよかったし、最終回までどう転ぶか予測できず、満足させてくれた。記憶に残る傑作である。

次点は『刑事、ふりだしに戻る』

石井杏奈(刑事、ふりだしに戻る)

刑事、ふりだしに戻る

意外とよかったのは「刑事、ふりだしに戻る」で、濱田岳はかなり本気で取り組んでいたと思う。
評判がすこぶる良かった「銀河の一票」は、最後まで観たが、そこまで面白いものでもなかったように思う(最後に解釈改憲の話題を入れてきた姿勢は評価できるが)。

今季の“期待はずれ作”

中村アン(リボーン 〜最後のヒーロー〜)

リボーン 〜最後のヒーロー〜

事前の鳴り物入りでスタートしたのは「リボーン 〜最後のヒーロー〜」「GIFT」で、どちらも最後まで観ているが、前者は最終話であっと驚く大転換があり、大きな不満が残った。後者に関しては普通にスポーツ物として観ていたが、登場人物の整理の仕方に疑問が残った(誰もが指摘するように、山口智子玉森裕太が要らないのである)。

期待十分だったのに意外と面白くならなかったのは「田鎖ブラザーズ」。これは残念。もう一度最初から見直そうかな。

安定のNHKドラマ

松本若菜(対決)

対決

NHKドラマでは「対決」の見応えがすばらしかった。「魯山人のかまど」「まぐだら屋のマリア」などのNHKでしか作れないドラマも評価してよいと思う。「ラジオスター」は序盤こそ熱心に観たのだが、途中から少し飽きてしまったのが残念。

ビミョーな5本のドラマ

夫婦別姓刑事

夫婦別姓刑事

夫婦別姓刑事」は、見どころがあの二人の演技にしかなかったのにもかかわらず、番組終了後(あきらかにタイミングをはかったものと思われる)に、よりによってその部分にケチがついてしまった。これにはちょっと考えさせられるものがある。佐藤二朗はめげないでほしい。

波瑠(月夜行路 -答えは名作の中に-)

月夜行路 -答えは名作の中に-

月夜行路 -答えは名作の中に-」は、波瑠の久しぶりの当たり役と思えた。これと「今夜、秘密のキッチンで」は評判も良かったのだが、そこまで時間を割けず、毎週観るほどにはいたらなかった。兵藤るりの「時すでにおスシ!?」も、中盤まで観ていたが、私には刺さらなかった。巷には「LOVED ONE」が悪くないとする意見も見られるのだが、私は初話でおかしいだろうと思ったので、2話目以降は観なかった。

刺さらなかったドラマたち

仁村紗和(10回切って倒れない木はない)

10回切って倒れない木はない

ゴールデンでは「ボーダレス~広域移動捜査隊~」がダメだったと思う。「10回切って倒れない木はない」は韓国ドラマくさいのがちょっと、と敬遠した(韓国ドラマなら観るけど日本のドラマで観たくないという屈折があるのは私だけではないと思う)。

小池栄子(ムショラン三ツ星)

ムショラン三ツ星

さらに興味が持てなかったのは、「ムショラン三ツ星」「コンビニ兄弟―テンダネス門司港こがね村店―」のほか、深夜ドラマ群の大半(「余命3ヶ月のサレ夫」「あの夜、社長の子供を授かりました」「時光代理人」「ディープリベンジ-顔を捨てた家政婦-」「ターミネーターと恋しちゃったら」「水曜日、私の夫に抱かれてください」「産まない女はダメですか? DINKsのトツキトオカ」「君が死刑になる前に」)。これらは早々に視聴を断念したが、しかしながら、この中にもひょっとしたら傑作が潜んでいる可能性もある、というのが困るところだ。

深夜ドラマ雑感

石田ひかり(鬼女の棲む家)

鬼女の棲む家

深夜ドラマの中では、石田ひかりの怪演につられて、「鬼女の棲む家」を最後まで観た。「多すぎる恋と殺人」は、途中までは付いていっていたのだが、マイラブたちを一軒屋に集めたあたりから、どうでもよくなってしまった。
ほかに「惡の華」「るなしい」といった作品群があるが、これらは世代の違いを強く意識させられるもので、今さら楽しもうという気にはなれなかった。

あの(わたしの相殺日記)

わたしの相殺日記

最後に、夏ドラマへのつなぎ(4話クール)としてあのの「わたしの相殺日記」がすべり込み。これは秀作だと思う。正クール化に期待。

最後にひとこと

いつも思うことだが、シーズンクールのドラマ本数が多すぎる。視聴者の好みがそれだけ多様化しているとは思えない(同じようなドラマばかりなのだ)。せめて3分の2かいっそのこと半分程度に本数を絞り、その分、予算をもっと付けてあげてほしい。

ドラマ

ムショラン三ツ星

原作者は一介の管理栄養士だが、ドラマでは小池栄子がイタリアンの三つ星シェフ出身で、店が潰れたので管理栄養士資格を取得して刑務所に転職するという意味なく突飛な設定にしている。
ドラマ

魯山人のかまど

驚いたのは、山口淑子を演じた一青窈が「蘇州夜曲」と「ロンドンデリーの歌(ダニー・ボーイ)」を歌唱したシーンである。あれは素晴らしかった。
ドラマ

コンビニ兄弟―テンダネス門司港こがね村店―

タイトル通り、立ち居振る舞いがまるで異なる兄弟が出てくるのだが、これを中島健人が二役演じている。原作にはない見どころであろう。
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ドラマ

余命3ヶ月のサレ夫

白洲迅が癌になり(どこの癌かすら明らかにされない)余命3ヶ月を宣告されて、その保険金を目当てに不倫カップルが暗躍する話になるらしい。なかなかの鬼畜ぶりである。
ドラマ

エラー

本作で、あらゆる人物が異様な頻度で「ごめんなさい」と「ありがとう」を口にしていたのは、なぜか。
ドラマ

銀河の一票

プロット(選挙エンターテイメント)の中心は「東京都知事選」。てっきり黒木華が立候補するのかと思っていたら、出馬するのは、出演作にハズレなしと言われる野呂佳代だった。安定感が抜群。
ドラマ

あの夜、社長の子供を授かりました

モラハラ彼氏にフラれて酔い潰れ、介抱したついでに中出ししたのがイケメンの新社長だった、というファンタジー。都合のいいことだらけと言えるが、若い女性の欲望は本当にこんなところにあるのか?
ドラマ

まぐだら屋のマリア

はっとさせられるのは、やはり岩下志麻である(のっけから「いね!」と凄む極道ぶりにヤラれる)。
ドラマ

刑事、ふりだしに戻る

濱田岳の本気度がなんとなく伝わってくるような気がする。
ドラマ

田鎖ブラザーズ

オートレースに入り浸って、てんでやる気がなく(似合わない)、「あーめんどくせ」が口癖の岡田将生と、真面目な染谷翔太の兄弟の空気が良い。
ドラマ

夫婦別姓刑事

佐藤二朗と橋本愛は芝居巧者で見飽きないのだが、夫婦であることを隠しているという「奥様は18歳」みたいなレトロな設定というだけで、夫婦別姓論議とはまるで関係ない。
2020年代のドラマ

GIFT

異なる複数のコミュニティに属する豪華俳優たちがいかに交わっていくかという期待感を煽る作りになっている。この渋滞を絶妙に捌ききってみせるのが、まさに日曜劇場ならではのクオリティなのだ。
ドラマ

時光代理人

ダイブした先で写真の撮影者になり変わるので、ダイブ中の演技はゲスト俳優が行うのがユニーク。初話では櫻井淳子が驚くようなアクションを披露していて(ダブルだと思うが)、ちょっとびっくりした。
ドラマ

リボーン 〜最後のヒーロー〜

リブートの次はリボーン、まあ局も枠も違うのだが、大物P、大物脚本家、大物俳優、そして王道感のある演出で大いに期待を持たせる。
ドラマ

10回切って倒れない木はない

志尊淳はなぜキム・ミンソクこと青木照なのか。出自は日本人だが、後継者としてキム姓を与えられた養子だからだ。それが青木照という名をも名乗るのは、ドラマを成立させる仕掛けだからだ。
ドラマ

惡の華

ヒロイン中村佐和の不気味さにあのはマッチしているようにも見えるが、原作を読むともう少し美少女でないと成立しないような気もする。
ドラマ

今夜、秘密のキッチンで

妙に食事にうるさい中村俊輔のモラハラに追いつめられてキッチンドランカーになる木南春香は、根本的に料理を甘く見ているような気がする。
ドラマ

ディープリベンジ-顔を捨てた家政婦-

「サレタガワのブルー」でド級の悪妻を演じた堀未央奈と、引き出しが多そうな石川恋とのバトル物で、ちょっと見ものではある。怨念切りした写真をカレーに入れてしまって、あれはどうするのだろう。
ドラマ

LOVED ONE

瀧内公美は好きな女優なのでコミカルな演技も楽しめるのだが、ディーン・フジオカのドラマに当たりなしという不名誉なサンプルがまたひとつ増えてしまった。
ドラマ

月夜行路 -答えは名作の中に-

波瑠がトランスジェンダーという設定がショーゲキを与える。清原伽耶の城塚翡翠の鮮やかさを思い出すが、こちらはミステリとしてはナンチャッテに近いのが残念。
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