『スクリーマーズ』ってどんな映画?
冷戦状態の惑星を舞台に、自己進化を遂げた人間を狩る殺人兵器と、生き残りを賭けて疑心暗鬼に陥る兵士たちの死闘を描く。SFの巨匠フィリップ・K・ディックの短編をベースに、傑作『エイリアン』のダン・オバノンとミゲル・テファダー・フロレスが緊迫の脚本を執筆。監督クリスチャン・デュゲイによるスタイリッシュかつ息詰まる演出が光る、SFサスペンスアクションの隠れた名作。
鉱物資源を巡り、連合軍と新経済ブロック(NEB)が長年泥沼の戦争を続ける砂漠の惑星シリウス6B。連合軍の司令官ジョー・ヘンドリクソン(ピーター・ウェラー)らは、地中に潜み、生き物の心音を感知して襲いかかる自律型殺人兵器「スクリーマーズ」を投入して優位に立っていた。しかし、敵側から和平交渉の提案が届いたことをきっかけに、ヘンドリクソンは攻撃部隊所属の兵士マイケル・ジェファソン(アンディ・ラウアー)を連れて敵陣へと向かう。だが、その道中で彼らが目にしたのは、すでに独自の「自己進化」を遂げ、人間の姿へと擬態し始めたスクリーマーズの恐怖だった。
見どころは、「目の前にいる人間は本物か、それとも殺人マシンか」という、逃げ場のない極限状態。旅の途中で合流した闇屋のジェシカ・ハンソン(ジェニファー・ルービン)や、NEBの生き残り兵士であるロス()、ベッカー(ロイ・デュプイ)らとの共同戦線が張られるが、誰がいつ入れ替わったのか分からない不信感が生存者たちをじわじわと狂気へ追い詰めていく。
連合軍の同僚チャック・エルバラク(ロン・ホワイト)らの安否、そして恐るべき子供の姿をしたタイプ3(マイケル・カロス)の襲撃など、予測不可能なトラップが連続。機械が人間を支配しようとする絶望のなかで、ヘンドリクソンたちは本物の「人間性」を証明するための過酷な戦いを強いられる。
誰も信じられない戦場で、生き残るために銃を向ける選択。ディック特有の「現実の不確かさ」を、砂塵にまみれたハードな世界観と容赦のないバイオレンスで描ききった、緊迫のディストピア・サスペンスだ。
あらすじ
西暦2068年、惑星シリウス6Bにより発見された鉱石「ベリニウム」の採掘を巡り、惑星開発企業「NEB」側と、労働者や科学者の連合との間で戦争が続いていた。惑星には連合軍が開発した「スクリーマー」と呼ばれる防御用兵器が投入されていた。「スクリーマー」が出没する地点は不明。所在不明の工場で製造され、生きるもの全てを襲うプログラムにより、今では連合軍側にとっても大きな脅威となっていた。連合軍司令官ヘンドリクソンは無意味な戦争を一刻も早く中止するため、NEB攻撃部隊のエースと共にNEB基地へ和平交渉に向かった。核兵器と放射線で汚染された雪原を進み、廃墟に隠れていた少年デヴィッドに出会う。
キャスト
ジェシカ・ハンソン(闇屋) – ジェニファー・ルービン
マイケル・ジェファソン(攻撃部隊所属の兵士) – アンディ・ラウアー
ロス(NEBの兵士) – チャールズ・パウエル
ベッカー(同) – ロイ・デュプイ(チャックフェイス:ロン・ホワイト)
チャック・エルバラク(連合軍所属の兵士) – ロン・ホワイト
スクリーマーとは
連合軍が開発した防御用兵器として開発した、生きるものすべてを襲う殺戮兵器。
- タイプ1
頭に回転ノコギリをつけており、殺害した獲物を地中に引きずり込んだり、プラグの付いた尻尾で充電したりする。 - タイプ2
負傷兵の姿をしたスクリーマー。助けに来た人間を襲ったり、顔の皮膚をはぎ取り他人の顔をコピーして敵を欺く。連合軍は廃棄処分にした。 - タイプ3 – マイケル・カロス
子供の姿をしたスクリーマー。普段はデヴィッドと名乗っており、口を無数の牙をつけた状態にして襲ったり、両手から出現した重火器や回転ノコギリで殺戮を繰り返す。 - ジェシカタイプ
女性(ジェシカ・ハンソン)の姿をしたスクリーマー。表情が豊かで血液が流れているうえに性行為も可能。人間を襲わずに過ごすこともでき、人間を襲う個体に対しては容赦しない。 - 敵ジェシカ
終盤にヘンドリクソンとジェシカの前に現れたもう1体のジェシカ・ハンソン。ヘンドリクソンとジェシカが一緒にいることを殺し合いとしか見ておらず、ヘンドリクソンを投げ飛ばして地球に向かおうとしたり、特殊なレーザーを使ってジェシカに3度ダメージを与えるなど残忍な性格。ヘンドリクソンとジェシカを仲たがいさせた上で彼を投げ飛ばし、地球に向かおうとしたが、ジェシカに阻止され肉弾戦を繰り広げた末、ジェシカの胴体に風穴を開けて投げ捨てる。その後、スクリーム能力でヘンドリクソンの聴覚を麻痺させ戦意喪失に陥らせるが、その状態で脱出艇の予備点火の余波を浴びせられた挙句、衣服と覆っていた生体細胞が焼き尽くされボディが熱疲労を起こし、跡形もなく大破させられた。
この映画の製作、日本も入ってるのか!関係者には敬意。
いやー…………。さあて、押入れにもぐってディックの文庫本を探さなきゃ。
原作「変種第2号」の設定は、米ソ冷戦のなれの果てみたいな近未来(?)ものだったと思う。この映画の舞台は2078年、大胆に新たな設定を取り入れているのがなんともディック風味。
西暦2078年 惑星シリウスの鉱山地帯
新経済統合社(NEB)が過去50年間
各太陽系での採鉱を独占してきた
20年前 シリウスでNEBは代替エネルギー ベリニウムを発見
だが採鉱の際に致死量の放射線が発生した
鉱山労働者と科学者の“連合”は 採鉱の即時停止を求めた
NEBは連合に武力で挑み 地球では両者の冷戦が続いたが
シリウスでは激しい攻防戦が───
NEBの核攻撃で民間人は激減し 美しい惑星は荒廃した
鉱石の放射線でさらに数千人が死に
開戦10年目の今
人々は想像を絶する新たな恐怖に直面していた────
『スクリーマーズ』を観るには?
『スクリーマーズ』作品情報
脚本 – ダン・オバノン、ミゲル・テファダー・フロレス
原作 – フィリップ・K・ディック
製作 – トム・ベリー、フランコ・バティスタ
音楽 – ノーマンド・コーベイル
撮影 – ロドニー・ギボンズ
編集 – イヴ・ラングロワ
配給 – アメリカ:トリンプ・フィルムズ、日本:竹富士
公開 – カナダ:1995年9月8日(トロント国際映画祭)、アメリカ:1996年1月26日、日本:1996年11月30日
上映時間 – 108分

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