2002年の映画映画2000年代の映画

マイノリティ・リポート

3.5
サマンサ・モートン(マイノリティ・リポート) 2002年の映画
サマンサ・モートン(マイノリティ・リポート)
『マイノリティ・リポート』(原題:Minority Report)は、2002年公開のアメリカ映画。ドリームワークス製作、20世紀フォックス映画配給。フィリップ・K・ディックの短編『マイノリティ・リポート』(1956年、旧題『少数報告』)を原作として、スティーヴン・スピルバーグが監督を務め、トム・クルーズが主演した。

『マイノリティ・リポート』ってどんな映画?

スピルバーグトム・クルーズが初めてタッグを組んだSFアクションの金字塔。フィリップ・K・ディックの短編を原作に、「予知能力者(プリコグ)」によって犯罪を未然に防ぐ近未来社会の光と影が描かれる。
劇中でトム・クルーズが空中で映像を操るUI操作や網膜スキャンなどのガジェットは、その後のテクノロジーに多大な影響を与えた。
キャスト陣も、若き日のコリン・ファレルの野心溢れる演技や、圧倒的な威厳を放つ故マックス・フォン・シドー、そして神秘的な存在感を放つサマンサ・モートンなど、スピルバーグ作品らしい重厚な布陣となっている。

あらすじ

予知能力者を利用し、犯罪を未然に阻止する2054年。ある日、犯罪予防局で働く主任刑事ジョンが殺人犯として予知される。予知システムに疑問を感じ、罠にハメられたと感じた彼は、真犯人を探すために逃亡する。

キャスト

ジョン・アンダートン – トム・クルーズ
ダニー・ウィットワー – コリン・ファレル
アガサ – サマンサ・モートン
ラマー・バージェス局長 – マックス・フォン・シドー
アイリス・ハイネマン博士 – ロイス・スミス
エディ・ソロモン医師 – ピーター・ストーメア
ララ・クラーク – キャスリン・モリス
ギデオン – ティム・ブレイク・ネルソン
ジャッド – スティーヴ・ハリス
ウォリー – ダニエル・ロンドン
フレッチャー – ニール・マクドノー
ノット – パトリック・キルパトリック
エヴァンナ – ジェシカ・キャプショー
ルーファス・T・ライリー – ジェイソン・アントゥーン
リオ・クロウ – マイク・バインダー
アン・ライブリー – ジェシカ・ハーパー
セレステ – ナンシー・リネハン・チャールズ
ケイシー – アンナ・マリア・ホースフォード
ナッシュ – ビクター・レイダー=ウェクスラー
アーサー – マイケル・ディックマン
ハワード・マークス – アリー・グロス
サラ・マークス – アシュレー・クロウ

失敗した「眼の映画」なのか。

たしか、この映画の封切時に黒沢清が朝日新聞夕刊に的確な映画評を書いていて、それは眼球をめぐる眼の映画であらねばならないはずなのに、途中からそのテーマが失われてしまうこの映画は失敗作にほかならないというものだったと記憶する。
言う通り、中途までは眼球のイメージが執拗に繰り返され(予知が記されているのが眼球状のボールなんて設定は原作にはない)、すべてはそれに導かれて進んでいくかに見える。
しかしながら、トム・クルーズが眼球の摘出手術を終え、その眼球を使って犯罪予防局の施設に忍び込むあたりから、そのテーマは眼球とともに用済みだと言わんばかりに、急激に希薄な映画に落ち込んでしまうのである。これはなんらかの製作的な問題があったのではないかと勘ぐりたくもなる。

嘔吐棒

嘔吐棒

ディックの原作「少数報告」は、短編ではあるものの、映画よりもずっと凝ったストーリーであり、映画は、犯罪予防局という設定と、プレコグが主人公の殺人を予言してしまうというところしか踏襲していない。未読の方はぜひ手に取ってほしい。

ディック世界のSFガジェットがどのように映像化されているのか、毎度のファンのお愉しみであるが、この映画では、犯罪予防局員たちが装備している「嘔吐棒」が面白かった。説明はないが、これで殴られた瞬間、一気にグヂャグヂャと嘔吐して戦意を失ってしまうキチャナイ武器なのだが、はて、これはもしかしたらアメリカでは実用化されているかもしれないぞなどとも思う。

『マイノリティ・リポート』を観るには?

『マイノリティ・リポート』作品情報

監督 – スティーヴン・スピルバーグ
脚本 – ジョン・コーエンスコット・フランク
原作 – フィリップ・K・ディック『マイノリティ・リポート』(旧題『少数報告』)
製作 – ボニー・カーティス、ジェラルド・R・モーレン、ヤン・デ・ボン、ウォルター・F・パークス
製作総指揮 – ゲイリー・ゴールドマン、ロナルド・シャセット
音楽 – ジョン・ウィリアムズ
撮影 – ヤヌス・カミンスキー
編集 – マイケル・カーン
製作会社 – ドリームワークス、20世紀フォックス映画、クルーズ/ワグナー・プロダクションズ
配給 – 20世紀フォックス映画
公開 – アメリカ: 2002年6月17日、日本: 2002年12月7日
上映時間 – 145分

『マイノリティ・リポート』の原作(フィリップ・K・ディック)

プレコグ(予知能力者)の助けを借りて犯罪を取り締まる犯罪予防局が設立され、あらゆる犯罪行為を未然に防ぐことができるようになった。その結果、現実の殺人はこの5年起こっていない。そんなある日、犯罪予防局長官アンダートンが、いつものようにプレコグの予知を分析したカードをチェックしていると、その中に自分が翌週までにある男を殺すというカードを見つける。これは自分を陥れる陰謀に違いない。カードに細工をするには、内部に共犯者が必要だが、それは果たして誰なのか。新しく赴任してきたウィットワー、局の高官でもある妻のリサ、部下のペイジ、それとも…。警察に追われながらも真相に迫っていくアンダートンの前に、突然謎の男が現れる。
トム・クルーズ主演、スピルバーグ監督による映画化原作の表題作ほか、シュワルツェネッガー主演の映画『トータル・リコール』の原作「追憶売ります」など全7篇を収録。

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