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半落ち

3.5
鶴田真由(半落ち) 映画
鶴田真由(半落ち)
半落ちは、2004年1月10日公開の映画。新聞記者の中尾洋平が、「中尾洋子」として女性記者に変更されている。2005年第28回日本アカデミー賞最優秀作品賞、最優秀主演男優賞(寺尾聰)。優秀音楽賞。

半落ちの感想

林真理子の株を散々に落とした横山秀夫の原作(2003年第128回直木賞の最終選考において、「致命的欠点が存在」と指摘し、議論を巻き起こした)を私は読んでいない。

しかし、警察・検察・報道・裁判所という“四つ巴”を描いているのは面白いが、やはり同じ高崎を舞台にした「64」のほうが素晴らしい。
原作は出頭した男の心情を一切描いていないそうだが、映画では寺尾聡が無言のまま目一杯演技していて余韻がなかった。
原作では男性の新聞記者を鶴田真由に演じさせることで、危うさを画面にもたらしていた。鶴田真由自体、久しぶりに見たんだけど。

そしてラスト近くに若い高橋一生が出ていて、思わずのけぞった。

半落ちのあらすじ

警察幹部の殺害事件と「空白の2日間」の真相
現役警部の梶聡一郎がアルツハイマー妻・啓子を殺害し自首。捜査一課の志木和正の取り調べで犯行を認め、「空白の2日間」に沈黙。梶は7年前に亡くなった息子の骨髄を提供し、少年の命を救っていた。啓子は認知症が進行する前に少年と会いたいと望んでいた。妻を殺害後、梶は日記でその望みを知り、少年に会いに行き、生きる決意をした。4年の実刑判決を受け、志木は少年・池上との面会を手配。池上は梶に「生きて下さい」と伝えた。

半落ちを観るには?

半落ち キャスト

梶聡一郎(元県警警務部教養課次席・警部):寺尾聰

志木和正(県警捜査第一課強行犯係指導官・警視):柴田恭兵

佐瀬銛男(地検検事):伊原剛志

梶啓子(聡一郎の妻):原田美枝子

島村康子(啓子の姉):樹木希林

中尾洋子(新聞記者):鶴田真由

藤林圭吾(裁判官特例判事補):吉岡秀隆

藤林澄子(藤林の妻):奥貫薫

藤林圭一(元裁判官で藤林の父):井川比佐志

辻内(裁判長):本田博太郎

片桐時彦(洋子の上司):田辺誠一

植村学(弁護士):國村隼

植村亜紀子(学の妻):高島礼子

高木ひさ江(啓子の主治医):奈良岡朋子

笹岡(県警警務部長):斎藤洋介

鈴木孝夫(地検検察事務官):田山涼成

岩村肇(県警刑事部長):石橋蓮司

加賀美康博(県警本部長):嶋田久作

古賀誠司(刑務官):笹野高史

小国鼎(地検検事正):西田敏行

その他

高野しず子:岩本多代

伊予数男:中村育二

池上一志:高橋一生

梶俊哉(梶夫妻の息子):石田法嗣

半落ち 作品情報

監督 – 佐々部清

脚本 – 田部俊行、佐々部清

音楽 – 寺嶋民哉

撮影 – 長沼六男

美術 – 山崎秀満

照明 – 吉角荘介

録音 – 高野泰雄

編集 – 大畑英亮

助監督 – 高橋浩

製作担当 – 林周治

スクリプター – 江口由紀子

音響効果 – 佐々木英世(東洋音響)

現像 – 東映ラボ・テック

ロケ協力 – 高崎市、高崎フィルム・コミッション、富岡市、水上町 ほか

企画 – 坂上順、近藤邦勝

企画協力 – 近藤晋

プロデューサー – 中曽根千治、小島吉弘、菊地淳夫、濱名一哉、長坂勉

協力 – 骨髄移植推進財団

製作プロダクション – 東映東京撮影所

製作 – 「半落ち」製作委員会(東映、TBS、住友商事、東京都ASA連合)

配給 – 東映

公開 – 日本 2004年1月10日

上映時間 – 121分

半落ちの原作(横山秀夫)


日本中が震えたベストセラー待望の文庫化
妻を殺し、それでも生きる。心の奥に想いを秘めて――
「妻を殺しました」。現職警察官・梶聡一郎が、アルツハイマーを患う妻を殺害し自首してきた。動機も経過も素直に明かす梶だが、殺害から自首までの2日間の行動だけは頑として語ろうとしない。梶が完全に“落ち”ないのはなぜなのか、その胸に秘めている想いとは――。日本中が震えた、ベストセラー作家の代表作。2003年このミステリーがすごい! 2002年週刊文春ミステリーベスト10 第1位。(講談社文庫)
【2003年第128回直木賞落選、2003年週刊文春ミステリーベスト10第1位】

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