他人は地獄だ

アン・ウンジン(他人は地獄だ)
アン・ウンジン(他人は地獄だ)

2019年に放送された韓国のテレビドラマシリーズ。原題は「타인은 지옥이다」。キム・ヨンギの同名のNaver WEBTOON(ウェブトゥーン)が原作で、主演はイム・シアンとイ・ドンウク。映画とドラマの形式を融合させたOCNの「Dramatic Cinema」プロジェクトの第2作目。2019年8月31日~10月6日放送。

他人は地獄だ 原作コミック


会社を設立した先輩のもとで働くことになり、地方から上京してきたユウ。ユウが上京生活の拠点として選んだのは、とある下宿だった。狭く壁も薄い部屋だったが、実家を離れて始まる一人暮らしにユウは心を躍らせていた。しかしある日、同じ下宿に住むヤクザ風の男がユウに忠告をする……「ここの住人には気をつけろ」ユウに殺気立った視線を送る204号室のヤマや不気味な笑い声をする206号室のマルに下宿の管理人のフク、そしてユウの隣に住む203号室のハシラ。そこに住んでいたのは奇妙な住人たちだった……

他人は地獄だ 原作コミックを読んだ人の感想

韓国ドラマ 他人は地獄だ

あらすじ

主人公、ユン・ジョンウ(イム・シアン)は先輩が経営する会社でのインターンシップが決まり、ソウルに上京し、金銭的余裕がないため「エデンスタジオ」という不気味で安価な下宿に住むことを決める。だが、そこには異常な住人たちが済んでいた。金を貯めるまで我慢しようと決意するが、謎の出来事が次々と起こり始めて……

感想

何やら日野日出志ふうの不気味なウェブトゥーンが原作で、知らなかったが、今週末には日本版の映画も公開されるらしい。

主人公イム・シアン(「ミセン」の主人公で有名な人)は面倒見のいい先輩の会社でインターンに誘われ、京畿道から上京した青年。あてもなく小説を書いているのだが、実は軍隊経験者でもある。
貧乏な彼がソウルで腰を落ち着けたのが家賃25万ウォン(今日のレートで2万7000円ほど)の考試院。受験者用の簡易宿泊所と説明されるが、2畳ほどしかない牢獄のような部屋で、シャワーと便所は共有。目が笑っていない大家のおばさんと得体の知れない居住者がいて、実は全員が連続殺人犯というヒドイ話である。

主人公は友人のいない孤独な青年で、なぜか恋人がいるのだが、無口のため異常な状況を正確に伝えることができずに孤立し、ノイローゼに陥る。クライマックスが近づくにつれ、苦悩が極大化していく演技は見ものだった。しかし、逃げ出すでもなく、反撃するでもなく、警察への通報すらまともにできない有様なので、観ている側は苛々してしまうが、それには訳があることが最後にわかる。この伏線は第1話から張られている。

唯一の味方は交番巡査のアン・ウンジン(韓国版の「終末のフール」のヒロインを演じているらしい)なのだが、刑事ではないので捜査権限がない。この巡査には刑事を定年退職した引退した慧眼の父がいたりして、彼女が現れるとホッとするように作られている。

彼の国には性犯罪者をGPS付きの電子足輪で管理する法律があるらしいのだが、それを嵌めた、最後までランニング姿の変態居住者や双子の知恵遅れなど、役者の演技は鬼気迫った。歯科医のイケメンがボスで、これは「トッケビ」で有名なイ・ドンウクとのこと(私は見ていないが)。

人に勧めるには陰惨すぎ、暗すぎで、だから日本版もみるつもりはないのだが、一応、最後まで楽しめたドラマだった。

タイトルはサルトルの「出口なし」から。この物語に当てはまると、自意識過剰ということになる。

キャスト

ユン・ジョンウ – イム・シワン
ソ・ムンジョ – イ・ドンウク
オム・ボクスン – イ・ジョンウン
ユ・ギヒョク – イ・ヒョヌク
ピョン・ドクチョン – パク・ジョンファン
ホン・ナムボク – イ・ジュンオク

スタッフ

原作 – キム・ヨンキ『他人は地獄だ』(LINEマンガ掲載)
演出 – イ・チャンヒ(『死体が消えた夜』)
脚本 – チョン・イド(「アイテム~運命に導かれし2人~」「君を守りたい~SAVE ME~」)

他人は地獄だを見る


他人は地獄だを見た人の感想

邦画 他人は地獄だ

韓国の人気WEBコミックを日本で実写映画化したサスペンスホラー。

地元での生活に閉塞感を覚えていた青年ユウは上京して恋人メグミのもとを訪れるが、突然の訪問に困惑する彼女とケンカになって行く当てをなくし、格安シェアハウス「方舟」にたどりつく。そこにはヤクザ風の粗暴な山口や、いつも卑屈な笑顔を浮かべているマル、妙に愛想の良い管理人よし子、挑発的な言葉を投げかけるゴロー、言葉遣いは丁寧だが得体の知れないキリシマら、ひと癖もふた癖もある住人たちがいた。入居した夜、ユウは山口とマルの口論を目撃するが、その翌朝になると山口の姿が消えていた。やがてユウは住人たちの不気味な言動から、彼らが新たに入居してきた者を殺しているのではないかと疑惑を募らせる。

ダンス&ボーカルグループ「WATWING」の八村倫太郎がユウ役、「ゴールデンカムイ」の栁俊太郎がキリシマ役で主演を務め、「私はいったい、何と闘っているのか」の岡田結実がユウの恋人メグミを演じる。監督・脚本は「口裂け女0 ビギニング」の児玉和土。

2024年製作/123分/PG12/日本
配給:イオンエンターテイメント
劇場公開日:2024年11月15日

タイトルとURLをコピーしました