2019年のフランス・ベルギーのスリラー映画。原題は「Les traducteurs」。監督はレジス・ロワンサル、出演はランベール・ウィルソンとオルガ・キュリレンコなど。『ダ・ヴィンチ・コード』をはじめとするダン・ブラウン原作の小説『ロバート・ラングドン』シリーズの4作目『インフェルノ』出版の際、海賊行為と違法流出を恐れた出版元が著者ブラウンの同意のもと、各国の翻訳家を地下室に隔離して翻訳を行なったとの実話から着想を得ている。2019年11月にチェコで開催されたフランス映画祭でプレミア上映された。
9人の翻訳家 囚われたベストセラーのあらすじ
全世界が待望しているミステリー小説『デダリュス』の完結編の各国語への翻訳のため、フランスの人里離れた村の館に9カ国から翻訳家が集められた。海賊行為と違法流出を恐れた出版元は、極秘に翻訳を行わせるために9人を地下の要塞のような密室に隔離され、外出はおろか、電話やSNSも禁止され、毎日20ページずつ渡される原稿をひたすら翻訳していく。
ある夜、出版社社長の元に「冒頭10ページをインターネットに公開した。24時間以内に500万ユーロを支払わなければ、次の100ページも公開する。要求を拒めば、全ページを流出させる」という脅迫メールが届く。それは翻訳家に紛れ込んだ原作者の、出版社に対する復讐の始まりだった……
9人の翻訳家 囚われたベストセラーの感想
ウクライナ出身のオルガ・キュリレンコの映画。自分的には「オブリビオン」以来である。町山智浩によれば、××ンコという名はウクライナ系なのだとか(マギー・ミネンコとか)。
覆面作家のベストセラーミステリ最新刊を世界同時発売するために各国の翻訳者が集められ、流出を防ぐために監禁状態で翻訳作業をさせることになる。デンマーク語、ポルトガル語、ギリシャ語、ロシア語、中国語、ドイツ語、ロシア語、スペイン語、そして英語を母国語とする9人がシェルターのような施設に警備員付きで閉じ込められるという、いかにも事件が起きそうな設定だが、実際にダン・ブラウンの小説を発売するときにそういうことをしたそうだから驚きだ。
結局、監禁下にもかかわらず流出事件が起こり、翻訳者は次々と倒れていく。真相はかなりひねってあり、映像はオシャレなだけでなく、手に汗握るアクションもある。
9人の翻訳家 囚われたベストセラーのキャスト
エリック・アングストローム – ランベール・ウィルソン
カテリーナ・アニシノバ – オルガ・キュリレンコ(ロシア語)
アレックス・グッドマン – アレックス・ロウザー(英語)
ハビエル・カサル – エドゥアルド・ノリエガ(スペイン語)
エレーヌ・トゥクセン – シセ・バベット・クヌッセン(デンマーク語)
ダリオ・ファレッリ – リッカルド・スカマルチョ(イタリア語)
ジョルジュ・フォンテーヌ – パトリック・ボーショー
ローズマリー・ウエクス – サラ・ジロドー
イングリット・コルベル – アンナ・マリア・シュトルム(ドイツ語)
チェン・ヤオ – フレデリック・チョー(中国語)
テルマ・アルヴェス – マリア・レイチ(ポルトガル語)
コンスタンティノス・ケドリノス – マノリス・マブロマタキス
9人の翻訳家 囚われたベストセラーのスタッフ
監督 – レジス・ロワンサル
脚本 – レジス・ロワンサル、ダニエル・プレスリー、ロマン・コンパン
製作 – アラン・アタル
音楽 – 三宅純
撮影 – ギヨーム・シフマン
編集 – ロイック・ラレマン(フランス語版)
製作会社 – トレゾール・フィルム、マース・フィルム、フランス2シネマ、ワイルド・バンチ、Artémis Productions、VOO
BE TV
公開 – チェコ:2019年11月23日、フランス:2020年1月29日、日本:2020年1月24日
上映時間 – 105分
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9人の翻訳家 囚われたベストセラーを観た人の感想
- 『9人の翻訳家 囚われたベストセラー』は結構スカッとするミステリー映画(新 オポッサムの言う通り)
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