『ワン・フロム・ザ・ハート』ってどんな映画?
ネオン瞬くラスベガスの夜を舞台に、記念日をきっかけに大喧嘩をして飛び出した一つのカップルが、それぞれが出会った魅惑的な異性との間で揺れ動く一夜の奇妙な体験。映画界の巨匠フランシス・フォード・コッポラ監督が、アーミアン・バーンスタインとともに、全編ゾエトロープ・スタジオの巨大なセット内にラスベガスの街並みを再現するという破格の映像実験を敢行。トム・ウェイツの気だるく美しい楽曲が流れるなか、男女の嘘と本音、そして愛の不条理をじわじわとあぶり出した、まさに映画の魔術が詰まった唯一無二のミュージカル絵巻だ。
見どころは、お互いへの当てつけと未練の間で、偽りの恋に身を任せながらも引き裂かれていく男女のノンストップな心理。ネオンの光が五感を狂わせる街のなか、フラニー(テリー・ガー)の友人マギー(レイニー・カザン)や、ハンクの相棒モー(ハリー・ディーン・スタントン)、そしてレストラン店主(アレン・ガーフィールド)らの思惑やアドバイスが交錯。さらに街の片隅では、カーマイン・コッポラやイタリア・コッポラ、そして若き日のレベッカ・デモーネイらの影がうごめくなか、完璧だったはずの二人の関係に仕掛けられた嘘がじわじわと剥ぎ取られていく。
コッポラ監督の破産をも恐れぬ圧倒的なビジュアルセンスと、ナスターシャ・キンスキーが魅せる奇跡的な美しさが、人工的な光の迷宮のなかで妖しく結晶化した、スタイリッシュな極上ラブストーリーの金字塔だ。
あらすじ
同棲して5年目、記念日を迎えたものの些細なことから大激突してしまった自動車解体業のハンク(フレデリック・フォレスト)と、旅行代理店で働くフラニー(テリー・ガー)。激しい焦燥と怒りに任せて家を飛び出した二人は、独立記念日の熱気に沸くラスベガスの街へと消えていく。そこでフラニーは、ハンサムで危険な香りをまとったラテン系のウェイター兼歌手のレイ(ラウル・ジュリア)に誘惑され、禁断の甘い夜へと溺れていく。一方のハンクも、謎めいた美貌を放つサーカスの一輪車乗り・ライラ(ナスターシャ・キンスキー)と出会い、その妖艶な魅力の罠に囚われていく。
キャスト
ハンク - フレデリック・フォレスト
フラニー - テリー・ガー
レイ - ラウル・ジュリア
ライラ - ナスターシャ・キンスキー
マギー - レイニー・カザン
モー - ハリー・ディーン・スタントン
レストラン店主 - アレン・ガーフィールド
カーマイン・コッポラ
イタリア・コッポラ
レベッカ・デモーネイ
感想
23年ぶりの再見。
全編屋内撮影にこだわったこの異様なファンタジーの味わいは、いまになって凄みを増しているような気も。
「地獄の黙示録」でロケ撮影に懲りたか、コッポラ、儲けた金をすべてつぎこんでラスベガスを丸ごとスタジオに作り、飛行機まで飛ばす! ゾエトロープ・スタジオは倒産し、コッポラは破産。なんとすさまじい。。。
再見した理由はナスターシャ・キンスキーを見ることにあった。http://www.nastassja-kinski.jp/というサイト(現在は封鎖)を見つけて渉猟するうちに、ぜひ見返さなくては!という気分になったのである。
ナタキン、エジプトの富豪と結婚したところまでは知っていたのだが、その後、クインシー・ジョーンズと結婚していたのか…(97年に離婚した模様)
『ワン・フロム・ザ・ハート』を観るには?
『ワン・フロム・ザ・ハート』作品情報
監督 – フランシス・フォード・コッポラ
脚本 – アーミアン・バーンスタイン、フランシス・フォード・コッポラ
原案 – アーミアン・バーンスタイン
製作 – グレイ・フレデリクソン、フレッド・ルース
製作総指揮 – バーナード・ガースタン
音楽 – トム・ウェイツ
撮影 – ロナルド・V・ガーシア、ヴィットリオ・ストラーロ
編集 – ルーディ・ファー、アン・ゴアソード、ランディ・ロバーツ
製作会社 – アメリカン・ゾエトロープ
配給 – アメリカ:コロンビア ピクチャーズ、日本:東宝東和
公開 – アメリカ:1982年2月12日、日本:1982年8月14日
上映時間 – 107分

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