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梟の城 owl’s castle

3.0
葉月里緒奈(梟の城 owl's castle) 映画
葉月里緒奈(梟の城 owl's castle)
梟の城 owl’s castleは、1999年(平成11年)10月30日公開。配給は東宝。篠田監督の時代劇映画としては『写楽』(1995年)以来。篠田は原作者の司馬遼太郎と長い親交があり、1964年(昭和39年)にも司馬作品の『幕末』を映画化している。SFXを使用したミニチュアと、CGと実写映像のデジタル合成で、堺の町並みや聚楽第など安土桃山時代を再現。『スパイ・ゾルゲ』(2003年)でも同様の手法が用いられた。松竹京都映画撮影所のほか、広島みろくの里写楽オープンセット・彦根城・比叡山延暦寺・錦帯橋で撮影された。

梟の城 owl’s castleの感想

本作は司馬遼太郎初期の忍者小説で、つまり娯楽時代劇なのだが(1963年の工藤栄一版がある)、いやー、冒頭まもなくして女の首が飛ぶシーンでアチャーと思いつつ我慢して見ていたものの、ついに1時間あたりで断念(まだ半分もいっていない)。

篠田正浩葉月里緒奈は篠田の遺作「スパイ・ゾルゲ」にも出ている)は、いったい何をやりたかったのか。

梟の城 owl’s castleのあらすじ

織田信長による伊賀侵攻である天正伊賀の乱から10年後、伊賀忍者・葛籠重蔵(つづらじゅうぞう)は隠遁生活を送っていた。仇としていた信長はすでにこの世の人ではなくなり、生きる希望を失っていたが、かつての師匠・下柘植次郎左衛門から、信長の後を継ぐ形で天下人になった太閤秀吉を暗殺するという依頼を受ける。忍者としての生涯を華々しく終えることのみを考えていた重蔵は依頼を引き受け、秀吉暗殺に乗り出す。
堺の豪商・今井宗久のもとへ向かう途中、小萩という、宗久の養女が現れ、ふたりは通じ、密かに愛し合うようになる。だが、彼女は重蔵を見張る役目を持ったくノ一だった。重蔵は木さる、黒阿弥らとともに、伊賀を裏切った風間五平らと対決し、秀吉の居城伏見城へ潜入する。

梟の城 owl’s castleを観るには?

梟の城 owl’s castle キャスト

葛籠重蔵 – 中井貴一
小萩 – 鶴田真由
木さる – 葉月里緒菜
風間五平 – 上川隆也
摩利支天洞玄 – 永澤俊矢
服部半蔵 – 根津甚八
下柘植次郎左衛門 – 山本學
黒阿弥 – 火野正平
前田玄以 – 津村鷹志
今井宗久 – 小沢昭一
徳川家康 – 中尾彬
雲兵衛 – 筧利夫
石田三成 – 花柳錦之輔
老女・楠 – 馬渕晴子
淀君 – 田中伸子
上野弥兵衛 – 若松武史
シテの秀吉 – 観世榮夫
豊臣秀吉 – マコ・イワマツ
ナレーター/葛籠太郎兵衛 – 中村敦夫
北政所 – 岩下志麻
本多正信 – 益富信孝
前田利家 – 横山あきお
伊勢屋の小僧 – 笠原秀幸
木さる(子役) – 稲坂亜里沙
重蔵の妹 – 佐々木彩
小早川隆景 – 家辺隆雄
宇喜多秀家 – 櫻木誠
豊臣鶴松 – 稲富まりん
浅野長政 – 友寄隆徳

梟の城 owl’s castle スタッフ

監督 – 篠田正浩
脚本 – 篠田正浩成瀬活雄
音楽 – 湯浅譲二
アクションスーパーバイザー – 毛利元貞
SFXスーパーバイザー – 川添和人
美術 – 西岡善信
美術アドバイザー・タイトルデザイン – 浅葉克己
衣装 – 朝倉摂
時代考証 – 高津利治
散楽指導 – 茂山千之丞
能指導 – 観世榮夫
特殊メイク – 原口智生、宗理起也
アクションコーディネーター – 山岡淳二
アクションクルー – 青木哲也、中村健人、夏山剛一、坂本隆、竹内康博、辻本一樹、横山一敏、梛野素子、蜂須賀昭二、岡元次郎、大林勝、奥深山新、吉田和宏、太田雅之、宮本浩光、渡辺智隆、大久保幸治
蓮の花写真 – 鈴木薫
結印イラストレーション – 奥村靫正
特殊効果 – 栩野幸知
SFX・CG – スペイシイ、マリンポスト、クロースタジオ、デザインコンビナート、日本映像クリエイティブ、LOOP HOLE、ダイキン工業、コンパック、日立製作所、日製産業、アドテックス
現像 – IMAGICA
プロデューサー – 角谷優、鯉渕優
製作協力 – C.A.L、映像京都、松竹京都映画
企画 – 松前洋一
製作プロダクション – 表現社
製作 – フジテレビジョン、東宝、任天堂、平和、産経新聞社、ニッポン放送、ポニーキャニオン、サンケイリビング新聞社、IMAGICA

梟の城 owl’s castleの原作(司馬遼太郎)

司馬遼太郎伝説は、ここから始まった! 直木賞受賞作。
信長、秀吉……権力者たちの陰で、凄絶な死闘を展開する二人の忍者の生きざまを通して、かげろうの如き彼らの実像を活写した長編。

織田信長によって父母と妹、そして一族を惨殺された怨念と、忍者としての生きがいをかけて豊臣秀吉暗殺をねらう伊賀者、葛籠重蔵。相弟子で、忍びの道を捨て仕官をし、伊賀を売って、重蔵を捕えることに出世の方途を求める風間五平。
戦国末期の権力争いを背景に、二人の伊賀者の対照的な生きざまを通して、かげろうのごとき忍者の実像を活写し、歴史小説に新しい時代を画した直木賞受賞作品。

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