最上の命医ってどんなドラマ?
あらすじ
全国数十箇所に系列を持つ私立総合病院「平聖中央病院」では、副院長の桐生奠の意向で小児外科は閉鎖されていた。研修医の瀬名マリアは、小児外科医になる為に医者になったものの、手術が必要な子供たちに他の病院を紹介するしかない現状に、はがゆい思いを抱いていた。そこにある日、アメリカから帰国した若き天才小児外科医・西條命が赴任。アメリカで日本人では2人目となるMSA(最優秀若手医師賞)を受賞した命は、赴任早々オモチャの鉄砲玉を飲み込んだ男の子をストローを使った離れ業で救い、他の医師たちを驚かせる。
命は平聖中央病院で小児外科の復活を目指し、副院長・桐生奠の方針と真っ向から対立。小児外科は薬や注射液が微量で、多くのスタッフが必要になるために効率が悪く、訴訟のリスクも高く、病院の経営を圧迫するからだ。
そんな中、以前、平聖中央病院で受診し、他の病院で肝臓移植手術を薦められていた男の子の母親が命に相談を寄せ、肝臓の裏側の腫瘍摘出手術を引き受けると言い出す。それは世界に数例しか成功例がないという難手術だった…。
ファーストインプレッション
斉藤工が主役だった前クールの「クロヒョウ」はなんだか退屈だったので、初回を見たほかは最終回だけチラ見してやめてしまったのだが、その最終回ではちょっとなかなか見られないようなアクションシーンの連続で、やっぱり観ておけばよかったかと後悔した。
しかしまあ、ドラマとしては、やっぱり退屈だったんだけどね。
ゲゲゲのつげ役だから、愛着をもって見守っているのだが、今回は打って変わってさわやか名医の役であるが、やはりムダに運動神経がよく、機内や病院で患者の体をさばく際に自分の位置を調整する速さが見ていて心地良い。
ヒロインは「球形の荒野」で往年の名女優に負けない堂々とした演技を見せた比嘉愛未。
この子が、上目遣いで人を見る感じがちょっとたまらない。頼りにしてます…という感じなんだ、これがww
ドラマ初回としては、一応あらかたの要素は出きっていると見ていいと思うが、陣内孝則は金儲け主義の病院の支配者にどどまらないキャラになるのだろう。
その弟ということになっている“解説者”池内博之と、クールな板谷由夏が今後どうお話に絡んでくるかということはあるにしても、ちょっとジミジミ感が強い。
斉藤工は天才だからあらゆる難手術を成功させるのだろうが、実際には手遅れの患者も、悪意のある患者もいるだろうから、失敗しない展開が続くようではドラマとしてのリアリティはないであろう。
第2話感想
登場人物の名前が変で、原作では坂本流馬(入江雅人)は坂本龍馬そっくりということになっている。平聖盛(品川徹)や野口英敏(斉藤洋介)なども、歴史上の人物を念頭に置いて名付けられたものなのかもしれない。原作にはずばり伊達正宗という登場人物もいるようだ。
神道護(泉谷しげる)とか、桐生危(池内博之)・奠(陣内孝則)兄弟も、変な名である。(原作には棗という妹もいる)
何て読むんだっけ、ああアヤメにサダメにナツメ。
医者のくせにアヤメなんて名を付けるのはどーゆー親じゃ。
さて、この回で、アメリカで失敗して以来、子供のオペをできなくなったアヤメに対して、斉藤工は、「見殺しするより人殺しのほうがいい」と言う。
いや、人殺しもイヤだからwww
第3話感想
久しぶりに見る川上麻衣子である。
その娘として高月彩良がシリツで体を傷つけたくないとワガママを言う話。
内視鏡シリツのほうが確実にコワそうなので、たんなるジュニアアイドルぐらいでは、内視鏡シリツを行うリアリティが薄い。
自分を実験台にシリツの安全性を証明するという乱暴な展開のほうは、リアリティがあるのかどうなのか。
斉藤工がおこなっている実際のオペは、かなり奇想天外のような気もするが、これはやはり前例とか裏付けがあるもんなんだろうか。
それは原作の問題かな。
第4話
シリツ台で追いつめられる比嘉愛美の描写には汗を握らされる。自分が患者だったらと思うと肝が冷えるのだが、こんな極端な状況は実際にはないのだろうか。
虐待DVの内縁夫を演じている波岡一喜の演技も、ベタではあるが秀逸。
岩佐真悠子は最後に浪岡をグーで殴り、これもベタな演出だが、程が良い。
比嘉の成長ストーリーに斉藤工の天才外科医ぶり、板谷由夏と祖父の確執(品川徹は「GOLD」でも似たようなクソジジイを演じていたな)、斎藤が心臓に抱えているらしい爆弾など、小気味良いバランスで、脚本家は優秀である。
第5話感想
クランケの父・蛍雪次朗が昼夜問わず働くタクシーの運転手だというので、クライマックスは、ドナーの肝臓を蛍雪の運転で運ぶのに違いない、と期待したが、肝臓と板谷由夏を載せた救急搬送車は特に事故ったりもせず、蛍雪は手術中にふらふらと出ていって、荒井萌のための狂い咲きの桜をもいできただけだった。
桜の持ち主にちゃんと訳も話した、という、ツッコんでもいないのに言い訳じみたエピソードである。
今回は、食べたくもないが、と言いつつ、高そうなヒレステーキを健啖に食す肉食な陣内孝則に言い含められた板谷由夏の話であった。
父を助けたいと願っていた板谷は、クランケと蛍雪の父娘と自分を重ね、手術室で懊悩するのだが、術後、斉藤工の前で大泣きする。板谷はいつもダブルバインドの状況で懊悩する役が多いと思うのだが、あそこまで顔を歪めて涙をこらえる演技まで続けるのは、珍しい。
(やはりその前までで止めておいたほうが良い、ということが今回わかる)
さて肝心のシリツだが、内臓逆位だから肝臓を90度傾けて移植すればいい、というような簡単な話なのか、疑問が残る。
次々と絶体絶命な状況が斉藤を襲うのだが、斉藤は「そういう可能性も考えてあった」とつねに冷静である。
どんな名医でもスーパーマンではないのだから、助けられない患者もいるはずだ、と私は初回の感想に記したのだが、斉藤の方法は、術前にすべてのリスクを徹底的に洗い出すことにあるらしい。
リスクを消せない時(つまり助けられない場合)は、シリツしないのだろう。
(ドラマじゃなくても、普通そういうものだと思うが)
それにしても、小児外科復活をここまで避けたい陣内の意図が今ひとつわからない。
いくら反対していたといっても、斉藤がシリツに失敗したら、院長である陣内の社会的な責任は免れないだろう。小児外科復活阻止に成功しても、自分が失脚しては意味がないと思う。そもそも、何のために斉藤をこの病院に呼んだのか意図が不明である。
さて、全10回のうちまだ半分も残っているのに比嘉愛未に退場勧告とはどういうことか。
なんだかオトナの事情を感じる…
第6話感想
上にも書いたが、まだ半分も残っているのに比嘉愛未が降りてしまったのはオトナの事情なのか。
先だっての虐待児の回でも比嘉は活躍していたのに…


