さらば佳き日

さらば佳き日の感想

あえての実の兄妹の恋愛設定を正面から描いたもの。原作はさらりと描写していて、気持ち悪いという声はあまりないようだ。ドラマは母親が小沢真珠で怖いので、もう少し困難なものになりそうだ。

たしかに噂通り、鈴木仁は中村倫也によく似ているのだが、それにしても圭ちゃんはヘタレすぎてイライラさせられた。あと、終盤の谷まりあの絵本がヘタクソすぎて、ずっこける。
最終回で完成した絵本は縦書きと横書きが混在していて、圭ちゃんが編集者のしごとを何も学んでいないことがわかった。

驚いたのは山下美月で、「じゃない方の彼女」も「弁護士ソドム」も見なかったのであまり知らなかったのだが、本作ははまり役だったのか、何かすでに貫禄を感じる演技が逸材と感じた。

さらば、佳き日　見どころ

1. 「兄妹」というタブーを越えた純愛と葛藤
   主人公は、絵本の制作を共同で行う兄・晃（鈴木仁）と妹・桂一（山下美月）。二人は世間から隠れるように、地方の小さな町で暮らしている。なぜなら、彼らには「兄妹でありながら、恋人同士」という、社会的には許されない秘密があるから。
   最大のテーマは、この「タブーを越えた愛」がどのように始まり、どう変化していくのか、その愛が二人の人生に何をもたらすのか。二人の間の純粋で切ない愛情と、社会から隠れなければならない苦悩が繊細に描かれる。
2. 複雑な時間軸と謎解き要素
   物語は過去の出来事や、なぜ二人がこのような関係になったのかを遡って描く。現在と過去が交錯することで、徐々に二人の秘密が明らかになり、その背景にある真実が明かされていくミステリーでもある。
3. 山下美月と鈴木仁の繊細な演技
   主演の山下美月と鈴木仁は難役を瑞々しく切なく演じた。互いに深く愛し合いながらも、世間から断絶された生活を送る二人の孤独、葛藤、微かな希望を表情や視線の演技で表現。息の合った演技が兄妹の関係性に説得力を持たせている。
4. 「普通」とは何か、「幸せ」とは何かを問う
   社会の規範や「普通」とされる家族の形から逸脱した彼らの愛を通して、「幸せの形とは何か」「愛とは何か」を問いかける。多様な価値観について考えさせられます。
5. 脇を固める実力派俳優たち
   彼ら兄妹を取り巻く人々、例えば親友の森珠希（豊嶋花）、かつて彼らに影響を与えた人物、家族など、それぞれが兄妹の関係に気づいていく過程や、彼ら自身の葛藤も描かれる。

さらば、佳き日　あらすじ

桂一（鈴木仁）と晃（山下美月）は新婚夫婦として生活をスタートさせるが、実は兄妹という秘密を抱えていた。晃は桂一への想いを抑えながら暮らしてきたが、桂一が女性を家に連れてきたことで、その気持ちが揺らぎ始める。誰にも知られない秘密を抱えながら、2人は切なくも希望に満ちた愛の物語を紡いでいく。

さらば、佳き日を観るには？

さらば、佳き日　キャスト

さらば、佳き日　スタッフ

さらば、佳き日の原作

これは『禁断のラブストーリー』ではない。 兄に生まれた男と、妹に生まれた女の、心を灼くような恋のはなし。
ある地方都市に“新婚夫婦”として引っ越してきた、桂一と晃。新しい生活を始めたふたりは、睦まじく穏やかな日常を送っていた。しかしふたりの陰には、大きな「秘密」があって――。とある“夫婦”と、ふたりをとりまくオムニバス・ストーリー。