未分類ドラマ2010年代のドラマ2017年のドラマ

この世にたやすい仕事はない

真野恵里菜(この世にたやすい仕事はない) 未分類
真野恵里菜(この世にたやすい仕事はない)
この世にたやすい仕事はないは、NHKBSプレミアムで2017年4月6日から全8回で放送。主演は真野恵里菜で本作がNHK連続テレビドラマ初主演。

この世にたやすい仕事はないの感想

真野恵里菜は実写版パトレイバー以来のファンで、「SPEC」の根性悪なサトリもいいのだが、「理系の人々」のおのでらも好き。

久々にブンガクっぽい雰囲気が漂う本作は脚本を劇団系の人が書いていて(土田英生ブラジリィーアン山田)、なかなか目の離せない感じだ。

この世にたやすい仕事はない あらすじ

36歳の女性は、燃え尽き症候群で退職後、職業紹介所で正門という相談員から次々と一風変わった仕事を紹介される。最初は小説家の見張り、次にバスの広告アナウンスと女性社員の監視、その後、米菓メーカーでおかきの袋に書かれる豆知識や相談コーナーの担当となり、人気を博す。しかし、社長が連れてきた常連投稿者の女性によって状況が変化する。さらに、ポスター張り替え作業で謎の団体「さびしくない」の存在を知り、最後に森の小屋での事務仕事では、栗の実が抜かれている謎に遭遇する。これらの仕事を通じて、彼女は様々な人間模様や謎に触れていく。

この世にたやすい仕事はないを観るには?

この世にたやすい仕事はない キャスト

主要キャスト
霧中かすみ – 真野恵里菜
百合岡純 – 塚本高史
正門冴子 – 浅野温子
江里口麻理 – 馬場園梓
藤田藤子 – 高橋ひとみ
その他
染谷 – 六角慎司
柴谷 – 伊藤修子
風谷課長 – 正名僕蔵
鶴岡社長 – 山崎大輔
田所マサル – 長谷川朝晴
潤布田昴 – 須田瑛斗
菅井吉秋 – 浜野謙太
寺井芳子 – 松本海希
舟木幸
山田将之
羽村純子
篠原悠伸
大竹浩一
彩羽
水希友香
大河原啓介
井上依吏子

この世にたやすい仕事はない スタッフ

原作 – 津村記久子
脚本 – 土田英生ブラジリィー・アン・山田中尾幸代
演出 – 松田礼人
音楽 – 稲岡宏哉
主題歌 – wacci「Ah!Oh!」
撮影 – 出口朝彦
照明 – 福田実江子
音声 – 尾上啓太
美術 – 池田正直
衣装 – 高橋英治
ヘアメイク – 山口圭子
編集 – 斉藤和彦
CG制作 – 奥田圭一
音響効果 – 武田拓也
制作統括 – 出水有三(NHK)、中尾幸代(アズバーズ)
制作著作 – NHK、アズバーズ

この世にたやすい仕事はないの原作(津村記久子)


芥川賞作家・津村記久子さんの新作は、面白いけれども、きつい仕事に燃え尽きてしまった36歳の女性主人公が、異なる5つの仕事を経て、自分と仕事との健全な関係を取り戻すまでを描いた連作短篇で、まさに全編「おしごと小説」。
津村さんいわく、主人公が「こんな仕事があったらいいな」と思った職場を旅する、”しごとファンタジー”だ。なぜ仕事がファンタジーに? 「『私、普通に仕事してます』と言う一人ひとりの話を聞いてみると、本人はなんとも思わずこなしているルーティンワークでも、私からしたらびっくりするような未知の作業をこなしていたりします。他人の仕事ははかりしれない。ほとんどSF的な世界です」。
もちろん、登場人物が見るもの、聞くもの、食べるもの、好きな映画や音楽などのディテールを微に入り細に入り描写し、独特のおかしみに満ちた津村節は今作でも全開。読者は時にクスッと笑い、時に「アホやなあ」とツッコミを入れながら読み進むうちに、自分と仕事との健全な関係を考えさせられる作品になっている。
また、津村作品といえば、就職活動の厳しさや職場の人間関係によって傷ついた人がしばしば登場し、自らをおびやかすものを乗り越えていく小説が多いのだが、今作ではまわりに嫌な人がいて、といった職場にありがちな対立構造ははっきりと出てこない。津村さんはこう語る。「やりがいのある仕事は人から頼りにされ、誉められもしますから、仕事と愛憎関係にも陥りやすい。その結果、好きな仕事に裏切られると、心身ともにボロボロになってしまいます。そういう人が、やりたい仕事ではなくやれる仕事からやってみて、仕事と自分との関係を建て直す。それが、この連作の通底にあります」。
同世代の特に女性の共感を呼ぶ小説として定評のある津村作品だが、その同世代の女性も今や会社では中堅。彼女たちの境遇の変化をもすくい取っている作風の変化も垣間見える注目作である。
タイトルとURLをコピーしました