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ニューヨーカーの意地の張り合い(チェンジング・レーンの感想)
舞台はNY。朝のラッシュ時の車線変更で保険セールスマンのサミュエル・L・ジャクスンと、弁護士のベン・アフレックが互いに譲らず車が接触。
急いでいるアフレックはその場で小切手を書き、名前も聞かずに「Better luck next time!」と言い残して一方的にその場を去る。急いでいるのはジャクスンも同じで、実は二人とも裁判所に出廷する時間に遅れかかっていた。
さて数分遅れで法廷に入ったアフレックは書類をジャクスンに渡してしまったことに気づき(小切手を書く下敷きに使ってそのまま渡してしまったのだ)、今日中に提出するように判事に言われる。
一方、サミュエルは事故で車がパンクしたため別居中の妻と親権を争う裁判に20分遅刻し、おかげで子どもたちを取られてしまった。
アフレックは名前も聞かなかった相手から書類を取り戻そうとするが、気分を害していたジャクスンは書類を捨ててしまい…という話。
さながら人生の車線変更という展開になるのだが、アフレックが欲しい書類は、持っていても(返しても)良いことはないサミュエルが所持し続けているので、書類が元の持ち主に戻らないのは、一貫して二人の意地の張り合いによるものである。プロットが設定の面白さに追いついていない。
どうやって互いの名前や連絡先を探し当てたのかという説明が適当だし、アフレックはサミュエルを困らせるために銀行口座を操作して破産させたりしているのも唐突なのだが、とにかく最後はハッピーエンド風に終わる。
アマンダ・ピートは事務所の悪い経営パートナーの娘で妻で、アフレックに不正を迫る。アフレックにはトニ・コレットの愛人もいたりするのだが、本作では良いところのない男にしか見えなかった。
チェンジング・レーン 見どころ
ニューヨークの高速道路での些細な接触事故が引き金となり、二人の男が互いの人生を破壊し合う一日を描いたサスペンスドラマ。倫理的なジレンマや人間関係の複雑さを描いている。
単なる復讐劇にとどまらず、倫理的ジレンマや社会的階層、自己認識といったテーマを扱っている。「The New Yorker」のロジャー・イーバートは、「この映画は、単なる追いかけっこではなく、登場人物の内面を深く掘り下げている」と評価しており、「競争社会の裏に潜む不信と悪意を描いた寓話である」と述べている。
Filmarksでは、「ベン・アフレック演じる弁護士のやり口がひどい」「人生とはどこでどうなるか分からないものですね」といったコメントが寄せられている。Rotten Tomatoesでの批評家から支持は77%。「緊張感のある、よく作られた倫理的ジレンマの探求」と評されている。
- ベン・アフレックの冷徹な弁護士と、サミュエル・L・ジャクソンの感情的な保険営業マンというキャラの対照性
- 些細な事故が引き金となり、互いの人生を破壊し合う過程における登場人物たちの選択
- 競争社会における人間関係の脆さ、自己認識の重要性
チェンジング・レーンのあらすじ
舞台はマンハッタンを走る高速道路。若手有能弁護士ギャビンが法廷に向かうため無理な車線変更で接触事故を起こしてしまう。事故の相手ドイルに小切手を渡し、強引に現場を離れるギャビン。この事故がきっかけで2人はトラブルに巻き込まれていく。裁判に必要な重要な書類を紛失してまったギャビン。別居中の息子の親権争いの法廷に間に合わず権利を失ったドイル。それぞれが取った行動とは…。
チェンジング・レーンを観るには?
チェンジング・レーンのキャスト
ドイル・ギプソン – サミュエル・L・ジャクソン
ヴァレリー・ギプソン – キム・スタウントン
ミシェル – トニ・コレット
スティーヴン・デラーノ – シドニー・ポラック
デラーノ夫人 – ティナ・スローン
ウォルター・アーネル – リチャード・ジェンキンス
シンシア・デラーノ・バネック – アマンダ・ピート
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チェンジング・レーンのスタッフ
脚本 – チャップ・テイラー、マイケル・トルキン
原案 – チャップ・テイラー
製作 – スコット・ルーディン
製作総指揮 – ロン・ボズマン、アダム・シュローダー
公開 – アメリカ 2002年4月12日/日本 2002年11月9日
上映時間 – 98分
『チェンジング・レーン』は、深い人間ドラマと社会的メッセージを含んだ映画です。この記事で少しでも興味を持たれた方は、ぜひ本編をチェックしてみてください。