橋の雨

天海祐希(橋の雨)
天海祐希(橋の雨)

1996年放映。

橋の雨の原作

伊集院静「あづま橋」 (講談社文庫)

伊集院静「あづま橋」 (講談社文庫)

橋の雨のあらすじ

1996年初夏。江坂衣津子(天海祐希)が働く浅草の呉服問屋に、養子・松井豊(阿部寛)が修業先の京都から帰郷した。豊は「6時に吾妻橋のたもとで待っていてほしい」と告げる。プロポーズをするつもりなのだ。夕刻、橋で待つ衣津子は瀬田雄次(緒形拳)の事を思い出していた。いつしか衣津子の肩を降り始めた雨がぬらしていた…。
7年前。居酒屋で行われていた衣津子の誕生会にチンピラに追われたヤクザの吾郎(金山一彦)が飛び込み、吾郎の兄貴分・雄次がチンピラを叩きのめした。翌日、雄次が「先日のお詫び」に現れるが、マスターは「あんな奴と関わるな。人殺しなんだ」と忠告。数日後、亡き母の墓参りをする衣津子に付き合ったことから会い始める二人。衣津子の父・忠行(中村嘉葎雄)は交際に大反対していたが、ダム現場で事故死する。葬儀の夜、雄次のアパートに泊まった衣津子。雄次は背中の刺青を見せ「俺達は住む世界が違う。もう二度と来るな」と告げるが、衣津子は雄次と生きる覚悟を決め、自らも刺青を入れる。「吾妻橋で待っている」と雄次に電話を入れる衣津子。しかしその直後、雄次はヤクザの組同士の抗争に巻き込まれて…

橋の雨の感想

天海祐希の初テレビドラマ作品とのことで、最初からヒロインという注目作である。前年まで月組のトップスターだったのだからさすがに演技にはそつがない。しかし退団直後に希望したのは石原プロだったというから(女優は要らないと断られた)、ここで演じているような、メソメソしているように見えて芯の強い女(原作の伊集院静が描く夏目雅子的な女)は、あまりやりたくなかったのではないかと想像する。

相手役は59歳とかなり歳の離れたヤクザ者の緒形拳で、伊集院の世界ではこれはきっと在日なのだろう。天海はとうとう刺青まで入れてしまうという沼落ちドラマである。

若くて誰だかすぐわからない32歳の阿部寛が出てくる。まだ不遇だった頃だろう。

橋の雨のキャスト

江坂衣津子:天海祐希
瀬田雄次;緒形拳
江坂忠行:中村嘉葎雄
金田吾郎:金山一彦
松井豊:阿部寛
松井良子:浅利香津代
ほか

橋の雨のスタッフ

企画:遠藤龍之介
原作:伊集院静「あづま橋」より
脚本:梶本恵美
監督:星田良子
プロデューサー:中山和記
制作:フジテレビ/共同テレビ

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