殺したい女

ヘレン・スレーター(殺したい女)
ヘレン・スレーター(殺したい女)

ダニー・デヴィート、ベット・ミドラー、ジャッジ・ラインホルド、ヘレン・スレイター主演で1986年に公開されたブラックコメディ映画。原題は「Ruthless People」。監督は『フライングハイ』や『裸の銃を持つ男』シリーズといったコメディ映画の監督者として知られるジェリー・ザッカー、ジム・エイブラハムズ、デヴィッド・ザッカー。ただし、彼らのほかの作品と異なりこの時の作品はギャグや駄洒落、ジョークが非常に少ない。
一部、オー・ヘンリーの短編『赤い酋長の身代金』が基になっており、不誠実な夫を持つ女性が誘拐されるという設定が、1959年製作のテリー・トーマス、ジョージ・コール、シド・ジェームズ主演のイギリスのコメディ『Too Many Crooks』に類似している。

殺したい女のあらすじ

妻の父の財産を目当てにバーバラと結婚したサム・ストーンは、義父が予想外に長生きしたため独自のビジネスで財産を築いた。義父の死後、妻が相続した財産を手に入れて愛人キャロルと結婚するため、サムはバーバラ殺害を決意。しかし「夫人を誘拐した」という脅迫電話がかっかってくる。「50万ドル払わなければ夫人を殺す」と言われたサムは、自分で手をかけずにバーバラを殺せると考え、警察やマスコミに通報して騒ぎを大きくする。一方、キャロルはサムの妻殺しの現場を撮影して金を巻き上げようと企み、サムから聞いた殺害予定現場に彼氏のアールを待ち伏せさせる。アールは首尾よく録画に成功するが、写っていたのは別人のカーセックス現場だった。
バーバラを誘拐したケスラー夫妻で、妻サンディのファッションデザインをサムが盗用したことが動機だったが、お人好しのため、身代金を払わないサムに翻弄される。
一方、キャロルは誘拐騒動を「警察の目を誤魔化すための自作自演」だと思い込み、サムに匿名で録画を送り付けて脅迫するが、サムは「キャロルがセックスビデオを送って自分を誘っている」と勘違いした。キャロルは「脅迫したことを察知したサムが自分を殺そうとしている」と思い込んでアールの家に逃げ込み、身を守るため、ベントン署長に匿名でビデオを送ってサムを逮捕してもらおうとする。しかしビデオに写っていたのはベントンだったため、「自分のセックスシーンを録画して脅迫しようとしている」と勘違いされ、キャロルに言われるまま、サムの妻殺しの証拠を探すように部下に命令する。
警察はストーン邸のタイヤ痕から犯人がケン・ケスラーと断定するが、同じ頃、サムの指紋つきクロロホルム、キャロルとの密会写真が発見されたため、警察はサムを容疑者として逮捕する。
一方、バーバラはサンディと次第に打ち解け、一緒にファッションブランドを立ち上げようと持ちかける。感激したサンディはバーバラを解放するが、ケンは逮捕を免れるため国外逃亡しようと考える。そこにバーバラが戻ってくると、手配中の連続殺人犯ベッドルーム・キラーと出くわして、3人は揉み合いの末にベッドルーム・キラーを殺してしまう。
サムは多額の保釈金を払って釈放されるが、失った財産を取り戻すため、一転してバーバラの身代金を払おうとする。しかし、愛人と結婚するためにサムが身代金の支払いを拒否していたことを知ったバーバラは激怒して、ケスラー夫妻と組んで夫から財産を奪おうと企んで、身代金をサム名義の全財産に変更する。身代金の引き渡し現場に現れたサムは、ケンに身代金を引き渡し、待ち伏せしていた警察とケンを追跡。ケンは車ごと海に飛び込んだ。警察が引き上げた車内にはベッドルーム・キラーの死体があったので、彼が犯人だと判断。そこにバーバラが現れ、サムを海に突き落とす。バーバラは海岸に向かい、身代金を手に車から脱出したケンと、待機していたサンディの2人と合流する。

殺したい女の感想

懐かしい80年代の映画で(86年)、ダニー・デヴィートはこの辺りから頭角をあらわしたと記憶している。
彼以外はベット・ミドラーがほとんどの笑いを担当している。O・ヘンリーの小説を原作にした脚本は、あまりうまくない。
性格がよくて悪いことをできない犯人の妻を演じるヘレン・スレイターが可愛い(84年の「スーパーガール」の女優)。

殺したい女のキャスト

サム・ストーン – ダニー・デヴィート
バーバラ・ストーン – ベット・ミドラー
ケン・ケスラー – ジャッジ・ラインホルド
サンディ・ケスラー – ヘレン・スレイター
キャロル・ドッズワース – アニタ・モリス
アール・モット – ビル・プルマン
ベンダー警部 – アート・エヴァンス
ウォルターズ警部 – クラレンス・フェルダー
ヘンリー・ベントン署長 – ウィリアム・G・シリング
ベッドルーム・キラー – J・E・フリーマン

殺したい女のスタッフ

監督 – ジェリー・ザッカージム・エイブラハムズデヴィッド・ザッカー
脚本 – デイル・ローナー
原作 – オー・ヘンリー『赤い酋長の身代金』
製作 – マイケル・ペイサー
製作総指揮 – リチャード・ワグナージョアンナ・ランカスターウォルター・イエットニコフ

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DVD未発売 VHS 殺したい女

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