3人の女優の誰が宮本信子になるのかという贅沢な謎(海に眠るダイヤモンドの感想)
土屋太鳳(海に眠るダイヤモンド)
杉咲花(海に眠るダイヤモンド)
満を持して3人の女性(野木亜希子、塚原あゆ子、新井順子)がおくる大作であり、同じく3人の女優(池田エライザ、土屋太鳳、杉咲花)の誰が79歳の宮本信子になるのかという贅沢な謎を提起するストーリーになっている(私は、池田と見せて、じつは杉咲花だと予想)。タイトルといい、私はキャメロンの映画「タイタニック」を連想した。
タイトルバックには「2018→ →一九五五」という文字があり、その両方に神木隆之介がいる、トリッキーな人物配置で、ストーリーは意図的にザッピングされている。おそらく池田エライザが島を出る1965年(石炭衰退期の始まり)が中盤のクライマックスになるのだろう。
長崎県端島が舞台と聞いて、野木亜希子は朝鮮人強制徴用の闇を描くつもりなのかと思ったが、大正中期から使役されていた朝鮮人・中国人たちは、戦中を経て1955年にはすでに多くが離脱したということなのか、関連する描写は見当たらなかった。CGとセットを織り交ぜた画面設計(端島神社に続く有名な「地獄段」を再現している)はやや退屈ながら、大作らしいスケール感を保っている。わかっていても驚かされるのは、東京以上という世界一の人口密度である。
海に眠るダイヤモンドのあらすじ
2018年、東京のホスト・玲央は突然プロポーズしてきた客・いづみと長崎を訪れる。フェリーから端島(軍艦島)を見たいづみは涙を流す。1955年、端島の炭鉱員・一平の息子・鉄平は大学卒業後、鷹羽鉱業の職員として島に戻る。同じ大学を卒業した幼馴染の賢将と百合子も帰島。兄の進平や食堂の朝子ら皆が歓迎する中、父・一平だけは激怒し、賢将の父・辰雄も複雑な思いを抱く。そこへ謎めいた歌手・リナが島に現れる。
海に眠るダイヤモンドを観るには?
海に眠るダイヤモンドのキャスト
荒木鉄平 – 神木隆之介
玲央 – 神木隆之介
荒木進平 – 斎藤工
朝子 – 杉咲花
草笛リナ – 池田エライザ
古賀賢将 – 清水尋也
百合子 – 土屋太鳳
いづみ – 宮本信子
■端島の人物 / 鉄平たちの関係者
荒木ハル – 中嶋朋子
荒木一平 – 國村隼
寿美子 – 山本未來
基人 – 桜井聖
照吉 – 谷川昭一朗
梅子 – 赤間麻里子
竹男 – 番家玖太
古賀辰雄 – 沢村一樹
■鷹羽鉱業株式会社
廣田 – 渡辺憲吉
松原 – 大下ヒロト
炭鉱員 – 阿部亮平、
■その他
和尚 – さだまさし
町子 – 映美くらら
三島 – 坪倉由幸
■東京
○IKEGAYA株式会社
和馬 – 尾美としのり
鹿乃子 – 美保純
澤田 – 酒向芳
雅彦 – 宮崎吐夢
○Heaven’s Jail
ミカエル – 内藤秀一郎
ライト – 西垣匠
■その他
星也 – 豆原一成
千景 – 片岡凜
アイリ – 安斉星来
海に眠るダイヤモンド ネタバレ
神木隆之介が主演し、1950年代の長崎・端島(通称:軍艦島)と現代の東京を舞台に、70年にわたる愛と友情、家族の絆を描いた壮大なヒューマンドラマ。緻密な脚本、豪華キャストの演技が話題となり、「泣ける」「70年の歴史が心に響く」と評価は非常に高い。
- 見どころ1. 鉄平と玲央の関係性
終盤で、鉄平と玲央が血縁関係にないことが明らかになる。玲央は鉄平の姿を重ねた老婦人・いづみ(宮本信子)に導かれて過去の真実に迫る。このスリリングな展開に視聴者が釘付けとなった。 - 見どころ2. いづみの正体と朝子との関係
- 見どころ3. 澤田の正体と家族の繋がり
いづみの秘書・澤田(酒向芳)が、鉄平の兄・進平(斎藤工)とリナ(池田エライザ)の息子であることが明らかに。彼の存在が物語の鍵を握っていた。
いづみの正体は鉄平のかつての恋人・朝子(杉咲花)と判明。彼女は鉄平との過去を秘めながら、玲央に真実を伝える。