2010年4月14日~6月23日に日本テレビ系「水曜ドラマ」枠で放送。主演は松雪泰子。ネグレクトや過剰な母性神話による抑圧をテーマにした社会派サスペンス作品。脚本の坂元裕二による完全オリジナルストーリー書き下ろし作品。
燦然と輝く名作(Motherの感想)
間違いなく、今春どころか、ここ数年で最も優れたドラマであろう。
松雪泰子は「子ぎつねヘレン」「フラガール」あたりから演技の質が変わったと思うが(「デトロイトメタルシティ」は除く、つぐみを演じた芦田愛菜の、ほとんどモンスターのようなスゴイ演技ぶり(実は(「特上カバチ!!」にも出ていたらしいのだが、ほとんど印象に残っていない)、“うっかりさん”の田中裕子も、その何気ない登場シーンからスゴかった。高畑淳子も良いね。
やはり脚本の坂元裕二と演出の水田伸生をはじめとするスタッフの力であろう。
主要人物がすべて母か娘だという極端な設定。ピントの浅いキャメラ。練りに練られた演出と脚本。
松雪が逮捕される湯河原の天気雨シーンには息をのんだし、誕生日に訪れたみなとみらいで、“人生でいちばん幸せな一日”を過ごす田中裕子が、観覧車コスモクロックを見て、こちらに倒れてきそうだとつぶやいたのには、唸らされた。
最終回まできちんと保たれた強度と、ドラマの結末に意外性など要らないのだと、割りきったかのような結末の描写に拍手。
Motherのキャスト
主要人物
鈴原 奈緒 – 松雪泰子
道木 怜南《鈴原 継美》 – 芦田愛菜
怜南の関係者
道木 仁美 – 尾野真千子
浦上 真人 – 綾野剛
藤吉家
藤吉 駿輔 – 山本耕史
藤吉 健輔 – 田中実
鈴原家
鈴原 芽衣 – 酒井若菜
鈴原 果歩 – 倉科カナ
鈴原 籐子 – 高畑淳子
その他
望月 葉菜 – 田中裕子
野本 桃子 – 高田敏江
木俣 耕平 – 川村陽介
袖川 珠美 – 市川実和子
加山 圭吾 – 音尾琢真
日野 – 長谷川公彦
香田 – 吉田羊
恩田 克子 – 五月晴子
多田 平三 – 髙橋昌也
Motherのスタッフ
脚本 – 坂元裕二
演出 – 水田伸生、長沼誠
音楽 – REMEDIOS
主題歌 – hinaco「泣き顔スマイル」(rhythm zone)
サウンドデザイン – 石井和之
VFXスーパーバイザー – 小田一生
チーフプロデューサー – 田中芳樹
プロデューサー – 次屋尚、千葉行利
制作協力 – ケイファクトリー
製作著作 – 日本テレビ