2010年のドラマドラマ映画2010年代のドラマ1990年代の映画1999年の映画

秘密

3.5
志田未来(ドラマ「秘密」) 2010年のドラマ
志田未来(ドラマ「秘密」)
秘密は、映画版が1999年9月25日に東宝系にて公開。ドラマ版が2010年10月15日よりテレビ朝日系列『金曜ナイトドラマ』枠で放送。原作とやや設定が異なり、藻奈美が高校生の時から物語が始まる。

秘密(ドラマ版)の感想

ファーストインプレッション

テレビドラマ化は初めてなのだった、なんで今さらという気もするが。
多くの人がおぼえているのは広末涼子版だろう。19歳のヒロスエに「ねえ、口でシてあげようか?」と言わせた1999年の映画である。監督は滝田洋二郎。平介はが演じた。
東野圭吾が掘り当てたこの原作は、大林宣彦「転校生」の性転換に次ぐ、すぐれて古典的なリドルストーリーとして記憶されることになった(「転校生」の原作は山中恒の「おれがあいつであいつがおれで」であり、厳密に言うと、性転換ものは、小説ではサトウハチロー「あべこべ玉」、映像では1973年のドラマ「へんしん!ポンポコ玉」という先達があるのだが、大林は山中恒の原作を実にわかりやすく映像化した)。
なんとリュック・ベッソンも「秘密」を映画化しているのだが、日本には入ってこなかったようだ。
あまりに印象が強いので、もうあれはいいや、と思ったのだが、なんとなく見始めてしまった。そのへんが今回の企画の狙い通りであろう。

佐々木蔵之介は呆然とする描写がなかなか良い。
志田未来は「ハンマーセッション」から引き続きのこの枠出演ということになる。
本仮屋ユイカが先生役とは、なかなかに感慨深いものがある。

第2話

このドラマ、いちお深夜ドラマだから、「…しよっか」なんてセリフを出せるんだな。

志田未来は公式データがないのだけれど、かなり身長低いのではないか。ずっと上目づかいなのである。
その志田未来の演技が好評ということで視聴率も良いようだが、実際はそれほどのものとも思えない。たしかにそこになにか凄味がないと、このドラマは成立しないのだが。何しろ17歳だからねー。
なんだか、演出もキャメラも、志田未来ありきになっているのが気にかかる。

原作がどうだったか、結末はどうなるんだったか、もうすっかり忘れてしまったのだが、春樹だの梶川運転手の妻など、どうかかわってくるんだっけ。

第5話

このお話の第1部は、まずもって、娘の体をした妻をもつことの葛藤であり、第2部は、その妻がだんだん娘になっていくのを見守らなければならない苦しみである。
娘も妻もしょせん性の異なる存在であり、夫=父親にとっては他者にほかならない。それをつなぎとめるものが家族というものであり、堀内敬子日向ななみの母子家庭を訪れた佐々木蔵之介が、久しぶりの家庭のぬくもりに思わずほっとしてひまうくだりは、家族を成り立たせる大きな要素がロールプレイングにあることを表している。
事故の結果、佐々木蔵之介と石田ひかりが失ったのは、家族内ロール(役割)であった。

閑職に追いやられて自信が揺らぐ佐々木蔵之介、男の悲しさからコンビニでエロ本を買ってしまうのだが、レジの女の子がガン見するのがコワイww 実際のレジ打ちではあんなコトはないだろう。
さらにそれを志田未来に見つかって「サイテー!」と激怒されるのもカワイソス…(´・ω・`)

家庭訪問にやってきた本仮屋ユイカ先生が志田未来と対しているくだりを見ると、こんなに大きくなったのねと感慨深い。
女子高生はの命は本当に短いのである。

第6話

娘を産んだときの母子手帳を引っ張り出して、女友達を中絶させるために連れていく志田未来(って、母子手帳なんか探さなくても産院を忘れる母親はいないと思うが…)。そして、医者の「お母さんが悲しむわよ」という台詞の意味もわからない。友達の中絶に付き合うから不良ってこと??

良くない男子との付き合いを責め、医学部を目指すんじゃなかったのかと父親のように叱責する佐々木蔵之介に、ファンデが肩に着いてるわよ、お父さんと反撃する志田未来。よくある父娘関係の描写をここまでひねくれた設定で再現するのは、やはりどこか虚しいものがある。これは原作の問題ね。

本仮屋ユイカは、なんだかビッチな役が多いような気がするんだよね。かなしいなあ。ファンデがワイシャツの肩に着く、という描写には生臭いものを感じる。

しかし志田未来はちっちゃいな。佐々木蔵之介と並ぶからそう見えるのかと思ったら、全体にちっちゃいのであった。

第7話

やりようによっては、この話は典型的なドタバタコメディになると思う。人ごとだから笑いの種になるものを、キャラクターにクローズアップして感情移入させると、こうなるのだ。
志田未来はもともと、見ていてムカつく役を演じると映えるキャラクターである(BOSSの犯人役もなかなか良かった)。チビなのが、余計腹立つのだww
本仮屋ユイカは相変わらずビッチのまま…(´・ω・)

最終話

先週録画を失敗したので、志田未来が処女を捧げようとしたシーンは見逃してしまった。すでに関係は落ち着いていて、本仮屋ユイカの影も消えてしまっている。どうなったのかな??

最終回はリドルストーリーとしての体裁を整える流れであるが、指輪のことを知っていたというだけなので、どうも根拠が薄弱である。原作では、すべては妻の芝居だったのではないかという疑いを捨てきれないことになっている。ドラマでは新郎を殴ってすっきりしてしまったようだ。

そして梶川という人間のことも、物語の要請上、梶川征子がなぜ死ななければならなかったのかもアイマイなまま終わってしまった。
ワイドショーでクランクアップの瞬間に志田未来がぶわっと泣くところを見たが、ドラマの演技のままであった。

秘密(1999年の映画版)の感想

映画「秘密」

広末涼子(映画「秘密」)


元々興味はなかったのだが、志田未来版に何週も付き合ったので、見てみようかという気になった。
それでわかったのは、志田版が文字通り志田未来のものであるのに対して、映画は広末版というより小林薫版ということであった。佐々木蔵之介に対して小林薫というわけでもない。強いていえば、映画は映画だということなのだが…

全体的には映画はどこか楽観的で、テレビドラマのような悲劇的雰囲気はない。
広末の藻奈美は高校生活にいささかの波紋も起こさず、あっさり大学に合格してしまう(せっかく篠原ともえが出てるのにまったく活躍しないのは残念)。
したがって平ちゃんがやきもきするのは、大学に入ってからの藻奈美の交友関係である。6年制の医大に入ってヨット部とは、慰謝料があるから優雅だよね。

女としての成熟度が上がるから、自然、高校生より緊迫度が高くなるはずだが、そこが女子高生の魔力なのか、志田未来のほうが背徳的に危うい。志田未来は広末より12cmも小さいのだが…この危うさが、やはりテレビドラマ特有のものなのだろう。
口でシてあげようか、というシーンも、小林薫にパンツを脱がされるシーンも、全然ドキドキしないのである。
単純に、広末が下手だから、ということでもあるが、ここが違うと全体のバランスは大きく変わる。
高校の制服姿を小林薫に披露して、スカート短いんじゃないのかと言われ、えへへ、と自分でスカートをめくってはしゃぐシーンがある。
おそらくこの空気が映画版の見どころだろう。

タイトルとURLをコピーしました