ドラマ1990年代のドラマ1998年のドラマ

薄化粧の男

3.5
大谷直子(薄化粧の男) ドラマ
大谷直子(薄化粧の男)
薄化粧の男は、「松本清張七回忌特別企画・薄化粧の男」のタイトルで、1998年6月26日、フジテレビ系列「金曜エンタテイメント」枠にて放映。視聴率17.7%。それ以前の1982年にもテレビドラマ化あり。

薄化粧の男の感想

斉藤由貴

おそらくは銀座のホステスから、近頃は男も化粧するのよと聞いたのであろう松本清張が、早速それを題材に短編を書いたのだろうと想像されるが(61年婦人公論掲載)、時代はそうはならなかったので、98年の本作で風間杜夫が演じている男の悩みはかなり奇妙である(82年に次ぐ二度目のドラマ化)。

前半に、かなり長い大谷直子斉藤由貴のつかみ合いがあり(前作では岡田茉莉子池波志乃だった。どっちがどっちか容易にわかるw)、その時点で犯人も割れてしまう。

石橋蓮司はやはり恰好いいな。

あと今でもよく見る滝沢涼子が出ていたのが良かった。

薄化粧の男 見どころ

  1. 松本清張原作らしい“人間の欲望”の探求
     表層にある“薄化粧”という象徴から、人間の虚飾やコンプレックス、執着心が深く掘り下げられる。
  2. 風間杜夫の存在感と美意識の描写
     当時の美意識や自身への意識を持つ中年男性を演じる風間杜夫の演技が秀逸。
  3. 豪華俳優陣の共演と緊張感あふれる推理展開
     大谷直子、斉藤由貴、石橋蓮司らが周囲の人間関係や社会背景に彩りを添え、松原監督の演出で緊張を高める。
  4. 1990年代の“金曜エンタ”風のドラマ構成
     約100分のスペシャル枠ながら、じっくりと人間ドラマと謎が展開される構成が楽しめる。

薄化粧の男 あらすじ

3月3日の午前5時半頃、練馬区春日町の路上に止まっているルノーの車内から、ゴム会社の課長・草村卓三の死体が発見された。ルノーの前方には、その場所に存在しないはずの「工事中・通行止」の標識が出されていた。草村はすでに54歳になっていたが、自己の美貌に未だ自信を持っており、淡い色の眼鏡をかけ、顔に薄化粧を施したりする男であった。捜査本部は事件を様々な角度から検討したが、可能性はことごとく潰えてしまう。

薄化粧の男のキャスト

草村卓三:風間杜夫 (化学メーカーの課長)
草村淳子:大谷直子 (草村の妻)
風松ユリ:斉藤由貴 (クラブのホステス)
殿山刑事:石橋蓮司 (板橋東署の係長)
刑事:吉田次昭
刑事:石丸謙二郎
相場健児:宮下直紀 (ユリの幼馴染)
斉藤美香:滝沢涼子 (草村の部下)
草村の部下:阿部朋子
西山繭子
クラブ「MEW」のママ:栗田よう子
川村ひかる、熱田一、中帆登美、丸野保、川島令美、小野麻希子、渡辺成紀、吉野萌、小森英明

薄化粧の男のスタッフ

企画:清水賢治(フジテレビ)、瀧山麻土香(フジテレビ)
脚本:田中晶子
監督:松原信吾
音楽:岩間南平
撮影協力:コープとうきょう小金井ぬくい坂下店、住友不動産青葉台ヒルズ、平安祭典高円寺会館、テイチク、酒井薬品 ほか
技術協力:映広
プロデュース:小坂一雄(レオナ)
制作:フジテレビ、レオナ、霧企画

1982版のキャスト・スタッフ

キャスト

スタッフ

脚本:吉田剛
プロデューサー:佐々木孟白崎英介川田方寿
監督:田中登
助監督:横堀幸司
音楽:東京ビー・ジー・エム
制作:松竹、テレビ朝日

薄化粧の男の原作(松本清張)

\原作小説はこちら/


「薄化粧の男」は『影の車』第3話として婦人公論1961年3月号掲載、同年8月に中央公論社刊。

3月3日の午前5時半頃、練馬区春日町の路上に止まっているルノーの車内から、ゴム会社の課長・草村卓三の死体が発見された。ルノーの前方には、その場所に存在しないはずの「工事中・通行止」の標識が出されていた。草村はすでに54歳になっていたが、自己の美貌に未だ自信を持っており、淡い色の眼鏡をかけ、顔に薄化粧を施したりする男であった。捜査本部は事件を様々な角度から検討したが、可能性はことごとく潰えてしまう。

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