瀧本美織の「何を考えているかわからない女は危険(財閥復讐〜兄嫁になった元嫁へ〜感想)
すっかりドラマモチーフの定番となった復讐物である。
幼い主人公渡邊圭祐を育てたシンママの工場(?)を乗っ取った上に追い出して死なせた(というくだりの説明も雑でよくわからないのだが)財閥の渡辺いっけい(海原雄山のようなメッシュの白髪がオカシイ)は、身寄りのない主人公を引き取って、実子(男子二人)と一緒に育てた。
この義兄たちは今やグループの物産とアパレルの経営者になっているのだが、散々いじめられた復讐のために主人公は不正の証拠爆弾を蓄積している(職業はホワイトハッカー)。ところが妻(瀧本美織)がいつのまにか義兄とデキており、妊娠までしていて、蓄積したデータもすべて消されてしまった、というのが初話のストーリーである。
急展開の意味がよくわからなかったので原作の縦読みコミックを5話くらいまで読んでみたのだが、絵がうまくないせいか、顔色の良くない瀧本美織が演じている「兄嫁になった元嫁」は、何を考えているかわからない女である。
歯科医受付として主人公と出会って主人公と結婚したのだが、初対面で義兄に乗り換えていたらしい。初めから主人公に愛はなく、財閥のパワーに魅せられた野望の塊という描かれ方なのだが、別に美人でもない瀧本美織でドラマは大丈夫かという気がする。このままいくと盛大に破綻しそうなのである。
財閥復讐〜兄嫁になった元嫁へ〜 見どころ
- 復讐劇の焦点が変化していくところ
序盤では、主人公・由貴也の復讐心が中心だが、物語が進むにつれて、元妻・絵理香の野心や策略に焦点が移っていく。 - 最終回のはどう解釈する?
最終話では、由貴也が復讐を遂げず、絵理香も自らの罪を背負って生きていくというもの。「解釈が難しい」「ホラーすぎる」と思う人がたくさん習われた。 - 原作との違い
原作では雅之の本当の父親が別の人物であったり、絵理香が整形していたりするが、ドラマ版ではその設定がないため、キャラクターの背景や動機がよくわからない。 - 由貴也の復讐手法の巧妙さ
由貴也は、直接的な手段ではなく、相手の弱点や人間関係を巧みに利用して復讐を進める。従兄弟の悟史のスキャンダルを暴露したり、家族間の不和を煽るなど、計算高い。
財閥復讐〜兄嫁になった元嫁へ〜 あらすじ
日本有数の伊勢財閥の次男・由貴也(渡邊圭祐)は、愛人の子どもで、親族から迫害されながら育てられてきた。家を出て自立した由貴也は、運命の女性・絵理香(瀧本美織)と出会い、人生で初めて“幸せ”を実感する。2人は結婚し、この幸せはずっと続くと思っていた…。しかし絵理香は、欲しいもののためには手段を選ばない女だった。伊勢財閥を自分のものにするために、由貴也の兄・雅之の子を身ごもり、兄と再婚する絵理香。実家から迫害され、愛する妻からも裏切られた“サレ夫”は、どん底から伊勢財閥への復讐を誓うが―。
財閥復讐〜兄嫁になった元嫁へ〜を観るには?
財閥復讐〜兄嫁になった元嫁へ〜 キャスト
伊勢由貴也(伊勢財閥の次男) – 渡邊圭祐(幼少期:穐本陽月)
伊勢絵理香(由貴也の妻) – 瀧本美織
■伊勢一族
伊勢征一郎(父) – 渡辺いっけい
伊勢響子(義母) – 高岡早紀
伊勢雅之(異母兄) – 武田航平(幼少期:井上涼太)
伊勢悟史(異母兄) – 猪塚健太(幼少期:加藤櫻華)
伊勢花歩(雅之の妻) – 宇垣美里
伊勢ミヤビ(絵理香と雅之の子) – 渡辺開晴、大林蒼空
■周辺人物
佐竹玲央(若手起業家) – 西垣匠
松嶋沙織(実母) – 村川絵梨
和泉琴子(iSEインターファッションの従業員) – 小川李奈
進藤フユ(伊勢家の家政婦) – 宮田早苗
藤原信男(次期総理候補) – 阪田マサノブ
和泉樹奈(琴子の娘) – 笹原妃栞
財閥復讐〜兄嫁になった元嫁へ〜 スタッフ
脚本 – 上村奈帆、倉地雄大(テレビ東京)
監督 – 上村奈帆、的場政行
音楽 – 齋藤優輝
オープニングテーマ – Dios「芝居の終焉」(Dawn Dawn Dawn Records)
エンディングテーマ – カメレオン・ライム・ウーピーパイ「Secret March」(CLWP Records)
チーフプロデューサー – 祖父江里奈(テレビ東京)
プロデューサー – 倉地雄大(テレビ東京)、阿南史剛、清家優輝
制作 – テレビ東京、ファインエンターテイメント
製作著作 – 「財閥復讐」製作委員会
財閥復讐〜兄嫁になった元嫁へ〜の原作
財閥家当主の腹違いの子として生まれ、親族中から迫害されていた伊勢由貴也。家を出て自立した彼はある日、絵理香と“運命の出会い”を果たす。2人は結婚し、由貴也は幸せの絶頂にいたが、そんな日々は長くは続かなかった——。結婚から数ヶ月経ったある日、あろうことか絵理香は、由貴也の兄・雅之との子供を身籠ったと宣言する。「私、この伊勢家で、すべてを私のものにしてみせる。ここまで連れてきてくれてありがとう」なんと絵里香は、伊勢家に取り入るために由貴也を利用した悪女だったのだ。実家から迫害され、妻からも裏切られたサレ夫は、どん底から財閥家への復讐を誓う——! 【クレジット】MANGAmuse・テレビ東京・国井桂(原作) 国井桂(脚本)安田瞼(ネーム)可々(作画)想描房Ekosuku・囃子依・リツカ(着彩)泉梨香(仕上げ)まるかっこ・ナカノヒト・ちゃんはる・ツツミキサキ(背景3D)阿南史剛・黒木亮(プロデュース)平津七海・付思達(ディレクション)MANGAmuse・デジタル職人(制作)©︎AMUSE CREATIVE STUDIO・テレビ東京