【プレデターズ】急転直下であり、全体としてどうも羊頭狗肉な感じ(2010年)
アリシー・ブラガ(プレデターズ)
アメリカ人傭兵のエイドリアン・ブロディは、ジャングルへの降下中に突然覚醒する。
同様に降下した殺しのプロ(イスラエルのスナイパー、メキシコ麻薬カルテルのメンバー、スペツナズ、ヤクザ、レイプ犯死刑囚、シエラレオネの革命統一戦線メンバー)プラス医師で都合8名と合流し、そこで、彼らが今回の狩りのゲーム(獲物)であり、プレデター狩猟チームとの駆け引きを描く映画ということが判明する(このジャングルは地球ではないのだ)。
つまり、GANTZのような設定である(今調べてみると、奥浩哉は本作よりも10年も早くヤンジャンで「GANTZ」の連載を始めている)。
一行が一人ずつ狩猟チームの餌食になっていくのは初代「プレデター」を引き継ぐ趣向だが、サバイバーである米空挺部隊の男(「マトリックス」のモーフィアスを演じたローレンス・フィッシュバーンが合流するところで中ダし、眠い展開になる。
フィッシュバーンはこの星の10シーズンを生き延びたというのだが、蛇足だろう。
クライマックスでは、唯一殺しと無関係とされていたら医師がサイコパスであることが判明するのだが、これも微妙。
生き残るのはプロディとイスラエル人スナイパーのアリシーブラガ(本当はブラジル人)の二人で、プレデターの装備を利用して狩猟チームを全滅させ、宇宙船を奪おうとするが失敗、この狩場で生きていく覚悟を決めたところで、次の獲物たちが次々と降下してくるというエンディングである。
最後のバトルが偶然の勝利でしかなく、急転直下であり、全体としてどうも羊頭狗肉な感じがする。
プレデターズの見どころとトリビア
見どころ
- シリーズで初めて地球外の惑星が舞台。地球から拉致された戦闘のエキスパートたちが、見知らぬ惑星でプレデターの狩猟対象となる設定が新鮮
- 傭兵、スナイパー、ヤクザ、囚人など、世界各地から集められた戦闘のプロが登場。バックグラウンドや戦闘スタイルの違いが興味深い
- 従来のプレデターよりも大型で凶暴な「スーパー・プレデター」が登場。新たな武器や狩猟技術を駆使し、より過酷な戦いを繰り広げる
- オリジナル『プレデター』へのオマージュが随所にあり、シリーズファンに嬉しい要素が満載。一方で新たなキャラクターや設定が加わっていいる
トリビア
- 『プレデターズ』というタイトルは、ジェームズ・キャメロン監督の『エイリアン2(Aliens)』へのオマージュ
- ロバート・ロドリゲスが1990年代に執筆した未使用の脚本が本作のベース
- キャラクター「クッチーロ」は、脚本段階で「ダニー・トレホに似た男」と記述されており、実際にダニー・トレホが演じた
- ヤクザの殺し屋「ハンゾー」を演じたルイ・オザワ・チャンチェンは、カンフーではなく剣道の使い手としてキャラクターを構築した
- オリジナルの音楽を担当したアラン・シルヴェストリがスケジュールの都合で参加できなかったため、ジョン・デブニーが作曲を担当し、シルヴェストリのテーマを踏襲した
- 主要な撮影はハワイだが、税制上の理由から60%以上がテキサス州で撮影された
- バーサーカー・プレデターのマスクには、映画『エイリアン』シリーズのエイリアンの下顎が組み込まれている
- エンドクレジットで流れるリトル・リチャードの「Long Tall Sally」は、オリジナル『プレデター』でも使用された楽曲
プレデターズのあらすじ
傭兵ロイスは謎の閃光に包まれ、気がつくと見知らぬジャングルに落下していた。同様に落下してきた7人と合流すると、医師のエドウィンを除き全員が軍人や殺し屋など「殺人のプロ」だった。空に浮かぶ巨大な衛星を見て、そこが地球でないことを悟る。
未知の生物に襲われ、自分たちが「狩りの獲物」だと気づく一行。狩猟キャンプで囚われのプレデターを発見し、他のプレデター3体に襲撃される。10シーズン生き延びた男ノーランドから、プレデターには大種族と小種族の対立があることを知る。
地球帰還のため宇宙船奪取を試みるが、仲間は次々とプレデターの餌食に。最後に生き残ったロイスとイザベルが空を見上げると、新たな獲物たちが降ってくるのだった。
プレデターズを観るには?
プレデターズのキャスト
ロイス – エイドリアン・ブロディ
イザベル – アリシー・ブラガ
エドウィン – トファー・グレイス
クッチーロ – ダニー・トレホ
ニコライ – オレッグ・タクタロフ
ハンゾー – ルイ・オザワ
スタンズ – ウォルトン・ゴギンズ
モンバサ – マハーシャラルハズバズ・アリ
ノーランド – ローレンス・フィッシュバーン
ミスター・ブラック・プレデター – ブライアン・スティール
ファルコナー・プレデター – ブライアン・スティール
ドッグ・ハンドラー・プレデター – キャリー・L・ジョーンズ
クラシック・プレデター – デレク・ミアーズ
リバー・ゴースト・エイリアン – キャリー・L・ジョーンズ
ロッキー – アーロン・リチャードソン
プレデターズの作品情報
監督 – ニムロッド・アーントル
脚本 – マイケル・フィンチ、アレックス・リトヴァク
原作 – ジム・トーマス、ジョン・トーマス
製作 – ロバート・ロドリゲス、エリザベス・アヴェラン、ジョン・デイヴィス
製作総指揮 – アレックス・ヤング
音楽 – ジョン・デブニー
撮影 – ギュラ・パドス
編集 – ダン・ジマーマン
製作会社 – トラブルメーカー・スタジオズ、デイヴィス・エンターテインメント
配給 – 20世紀フォックス
公開 – アメリカ 2010年7月9日、日本 2010年7月10日
上映時間 – 107分
『プレデターズ』はシリーズの原点に立ち返りつつ、新たな要素を取り入れた作品です。この記事で少しでも興味を持たれた方は、ぜひ本編をチェックしてみてください。
イザベル – アリシー・ブラガ
エドウィン – トファー・グレイス
クッチーロ – ダニー・トレホ
ニコライ – オレッグ・タクタロフ
ハンゾー – ルイ・オザワ
スタンズ – ウォルトン・ゴギンズ
モンバサ – マハーシャラルハズバズ・アリ
ノーランド – ローレンス・フィッシュバーン
ミスター・ブラック・プレデター – ブライアン・スティール
ファルコナー・プレデター – ブライアン・スティール
ドッグ・ハンドラー・プレデター – キャリー・L・ジョーンズ
クラシック・プレデター – デレク・ミアーズ
リバー・ゴースト・エイリアン – キャリー・L・ジョーンズ
ロッキー – アーロン・リチャードソン
脚本 – マイケル・フィンチ、アレックス・リトヴァク
原作 – ジム・トーマス、ジョン・トーマス
製作 – ロバート・ロドリゲス、エリザベス・アヴェラン、ジョン・デイヴィス
製作総指揮 – アレックス・ヤング
音楽 – ジョン・デブニー
撮影 – ギュラ・パドス
編集 – ダン・ジマーマン
製作会社 – トラブルメーカー・スタジオズ、デイヴィス・エンターテインメント
配給 – 20世紀フォックス
公開 – アメリカ 2010年7月9日、日本 2010年7月10日
上映時間 – 107分
『プレデターズ』はシリーズの原点に立ち返りつつ、新たな要素を取り入れた作品です。この記事で少しでも興味を持たれた方は、ぜひ本編をチェックしてみてください。