『あなたが殺した』ってどんなドラマ?
DVに苦しむ女性たちの過酷な現実と、歪んだ権力を持つ男との危険な関係が交錯していく。現代社会に根深く残る家庭内暴力(DV)の闇と、そこから抜け出すために足掻く人間たちの緊迫した心理戦を、瑞々しくも張り詰めた映像美で描き出すサスペンスドラマ。
ラビエ百貨店外商部のエースとして、華やかなVIPの世界で完璧に仕事をこなすウンス(チョン・ソニ)。ある日彼女は、一筋縄ではいかない大物顧客であるチン社長(イ・ムセン)が、店内の高級時計を無断で持ち出したことに気づく。ウンスは臆することなくチン社長と直接交渉に臨み、その強気でスマートな仕事ぶりに、チン社長は不敵な興味を抱き始める。しかし、華やかな職場の裏で、ウンスは外商部VIPの妻が夫から激しいDVを受けている事実に直面し、顧客のプライベートには介入できない自分の無力さに打ちのめされていた。
見どころは、ウンスが直面する「表の華やかさ」と「裏に潜む暴力の連鎖」がもたらす、息詰まるような心理描写。現実逃避を許さないかのように、実家に帰省したウンスを待ち受けていたのは、今なお母を痛めつけ続ける父の凄惨な暴力の現場だった。傷つき、かつて自分を慰めてくれた大切な親友・ヒスのもとを訪ねたウンスだったが、そこにいたのは、夫・ジンピョによる容赦ないDVによって全身アザだらけになった変わり果てた友の姿だった。大切な人々を蝕む暴力の嵐を前に、チン社長という危険なカードを手にしたウンスがどのような道を選ぶのか。周囲の思惑が絡み合い、物語は静かに、しかし決定的な破滅へと加速していく。
大切な存在を救うため、そして連鎖する地獄を断ち切るために下す選択。女性たちが抱える孤独と痛みに寄り添いながら、静かに狂気が狂い咲いていく、衝撃のサスペンス人間ドラマだ。
あらすじ
ラビエ百貨店外商部のエース、ウンス(チョン・ソニ)は、ある日、接客したチン社長(イ・ムセン)が高級時計を無断で持ち出したことを知る。チン社長と直接交渉して強気に話をまとめたウンスに、チン社長は興味を持つ。ウンスはまた外商部VIPの妻が夫にDVを受けていることを知るが、何もすることができない。実家に帰ったウンスは、父による母へのDVが今も続いていることを知る。かつて慰めてくれた友人ヒスを訪ねたウンスは、夫ジンピョによるDVでアザだらけになった友人の姿だった。
キャスト
チョ・ヒス(童話作家) – イ・ユミ
ノ・ジンピョ(証券会社副支店長) – チャン・スンジョ
チン・ソベク(陳剛商会社長) – イ・ムセン
チャン・ガン(陳剛商会社員) – チャン・スンジョ(二役)
パク・ケスン(ウンスの母) – キム・ミギョン
チョ・ジョンナム(ウンスの父) – キム・ウォネ
ノ・ジニョン(刑事) – イ・ホジョン
コ・ジョンスク(ジンピョの母) – キム・ミスク
カン・ヒヨン(百貨店のVIP客) – ハン・スヨン
クォン社長(カン・ヒヨンの夫) – ミン・ソンウク
キム・デチョル(柔術道場館長) – チェ・ヨンジュン
キム・ミギョン(画家) – ソ・ジョンヨン
チェ・ギョング(警察官)- チョ・ハンギュン
マ所長(興信所所長) – ソ・ソンジョン
ヒスのマンションの警備員 – チェ・ギョシク
大統領室秘書官 – キム・ロサ
感想
ヒロスエと内田有紀が共演した「ナオミとカナコ」(奥田英朗原作)の韓国版リメイクである。
リメイク元は高畑淳子が演じた怪しい中国人社長(高畑淳子にとってはエポックメイキングな役だったと思う)によって記憶に残るドラマだが、本作ではそれをイ・ムセンが演じている。これが無敵すぎて、ドキドキ度が薄れてしまった。とはいえ、小心者のイ・ユミが余計なことばかりするので、二人は窮地に陥りっぱなしである。
また、DVの描写はチャン・スンジョのほうが佐藤隆太の10倍はコワイので、これも韓国演出ならではだと思う。目尻に奇妙な皺が浮かんでいるのがなおさらコワく、日本版のように、内田有紀にホレて戻ってくるような甘っちょろい役ではなく、徹底的に悪いやつである。さらに義妹も吉田羊よりずっとコワイので、終盤は手に汗握った。





