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夏の恋は虹色に輝く

3.5
竹内結子(夏の恋は虹色に輝く) ドラマ
竹内結子(夏の恋は虹色に輝く)

大貴が遅刻してまで用意したフルーツケーキのネームプレート。

詩織さん海ちゃん
楠家へようこそ!
お二人にとってこの家が
心から休まる場所に
なることを願っています!
この運命的な出会いを
みんなでお祝いしましょう!!
海ちゃんの大好きな楠先生より

く、くどい…(^_^;)
うざすぎなキャラ設定で沢村一樹も可哀想?
それでも、「気持ちいい夜だなあ!」と叫んだあとに、ミョーに真剣な男泣きシーンがあったりして、無神経なようでいて、じつはモロい金持ち坊ちゃんという設定である。

前回、竹内結子は泣き顔でこのドラマに選ばれたに違いない、と書いたが、今回はさびし顔のオンパレード。泣く寸前の顔で、眼を泳がせて、しかし泣かさずに無理な笑顔につなぐ、という演出である。ほとんどグラビアのように繰り返しこれをやる。
「それだけで電話なんかしちゃいけないよね…?」
「だめなの。絶対にだめ…」
「変なの…変よ…」
これ自体は、どんな女優がやってもまんざらでもない内容の芝居だが、特別感を出しているのは、前回までに盛大な泣き顔を先に見せていることである。このやりくちは巧妙だと思った。

一方、桐谷美玲のほうも漫画ふうの恋愛モードが始動。ドラマ「愛の緊急病棟」のホン読みを松潤としていて、大根であるはずの「好きだよ…」というセリフに反応し、さながら「…トクン…!」というシーンだったw

いささか唐突なクライマックスは、またまた走る松潤。撮影は最近ではないだろうが、かなり走ってるのですごく暑そう。世田谷から新宿まで走っているように見えるが、なんで電車乗らねーの??
設定上は帰省ラッシュのバスターミナルだから先週ぐらいということで、あんなに走ったら、たちまち熱中症である。

あーキスしちゃった…

亡夫の故郷福岡に里帰りした北村詩織(竹内結子)と海(小林星蘭)は、夫の家族と夏休みを過ごす。義母・君江(市毛良枝)は福岡で一緒に暮らせばいいのに、という意見。そんな中、出張中だった義弟・春樹から電話があり、亡夫とそっくりの声にどきりとする詩織だった。その頃、真知子(松坂慶子)と大雅で温泉旅行をするという番組の依頼が入り、大雅は承諾する。少しずつ仕事への姿勢に変化が見られるのだった。温泉ロケに発つ寸前、詩織が福岡から戻ってきた。会話の間もなく出かける大雅だが、嬉しそうな顔を見せる。そんな二人を見ていた宮瀬桜(桐谷美玲)は詩織にあることを伝える…。

私だってどうしていいかわかんないのよこないだ福岡に帰ったとき初めてあの人が一回も夢に現れてくれなかった怖かったあんなに好きだったのに大好きだったのにどんどん記憶が薄れていっちゃう怖いのこれ以上あの人を忘れるのが怖いあなたといると苦しいのよだってまだあーあキスしちゃったよ

※ ※ ※

書店でレッシングの『ハンブルク演劇論』を手に取り、「高…」とつぶやく松潤は、相変わらず勉強家なのだが、これは18世紀ドイツ啓蒙主義の時代の演劇論だから、さすがにムチャだ。役者が読む本ではない。
「あなたと夢温泉」ロケに備えて、図書館で『温泉博士』なる本で予習w
そこに、「その頃、ぼくはきみがどんな夢をみていたのかも知らず ただきみのおかげで見つめ直すことができた夢への道を 少しずつ進み始めていた……」という謎のナレーションが被さるが、その意味は、今回はまだわからない。
やっぱり松潤の成長物語になっていくのか。

同じ図書館で縮刷版で調べる2002年のボリビア大地震は、もちろんフィクションである。「日本人5人死亡確認」という見出しの下の写真、北村勇樹だけ顔は映らない。こういうところ、やっぱりめぞん一刻に似ている。
(松潤は勇樹を「生意気な爽やか野郎」と評しているw)
今回、松潤と松坂慶子が訪れる温泉が福岡で、温泉地で竹内結子とばったり、というめぞん一刻的展開を期待したのは私だけだろうかw 実際は竹内はあっさり帰ってきてしまうのだが、会えない時間が愛育むのさ♪とヒロミGOが歌う通り、頭の中に占める松潤の割合がすごいスピードで増殖!
先のナレーションの映像で、福岡で目を覚ました竹内が見ていた夢は、前回のバス発着所のシーンだったし、「江戸に咲く風の銀次郎」のカレンダーに「銀さん、あたしどうしたらいいんでしょ…」と尋ねてしまうほど心を奪われているのである。
ここでライバルの桐谷美玲、竹内の心の揺れにいち早く気づき、「あなた自覚ないの? 大雅さんを見るとき、瞳孔が揺れてる」とあくまで役の肥やしにしようという生来の役者キャラが好感である。
クライマックスは、「あなたを支えたい」という松潤に、「大雅さんがいなくなればきっと楽になる」と答えてしまう竹内。そして松潤の長台詞、これは反則である。

「俺いなくなってもいいよ、いないほうが楽だっていうならいなくなる。この事務所辞めるのは無理だけど、なるべくここにはもう来ないようにする。仕事以外で話しかけるのもやめる。海にももう近づかないよ。近所で会っても声かけない。だからもう安心して働いて」

竹内結子、思わず「それはいや。わかんないけどそれはいや」…ということで、冒頭に書いた通り、第6回にしてついにキスシーン。
…さて、亡夫と同じ声をもつ義弟・塚本高史が今後どう絡んでくるか。

ツンとデレ

キスを交わした楠大雅(松本潤)と北村詩織(竹内結子)だったが、詩織は気を取り直して海(小林星蘭)を迎えに行くと、海の誕生パーティーをしようと親たちが盛り上がっていた。これが自分の生きる世界と心に言い聞かせる詩織…。大雅は詩織とのできごとが嬉しい反面苦しく、複雑な恋心を植野慶太(笠原秀幸)に打ち明ける。以来、大雅は事務所に顔を出さなくなった。青木は大雅と詩織の様子がおかしいことに気づく。ある日、真知子(松坂慶子)が宮瀬桜(桐谷美玲)を伴って帰って来た。桜は、真知子と大雅の温泉番組についての読者投稿記事が載った新聞をわざわざ持ってきたのだ。好意的な記事に大雅は感動する。帰り道、送ってくれた大雅に桜は自分の気持ちを伝えて…。

人はキスするときに寄り目になり、瞳が瞳を求めて視線は右へ左へと揺れる。竹内結子は、この寄り目と揺れる視線が、たいそうチャーミングである。
やだやだもうだめだめと口走りながら保育園に走り、頭の中で何度も反芻しながらも、ママ友たちと立ち話をするうち、現実感が戻る。覗き見ていた沢村一樹が、フェロモンオーラを見破るのはさすがw
一方、初めての恋愛にメロメロに動揺する松潤。すげえ苦しいんだ、そうかこれが恋か、このめくるめく感覚、はあー苦しい…なんて、こんなこと、普通の男子は口にしませんからw
カイジのようにジタ…バタ…としていた松潤は今日もまめにお料理中なのだが、今月の給料が17000円しかないので外食できないという。
そこへ桐谷美玲を連れて松坂慶子が帰宅。桐谷は「いい旅夢気分」のテレビ評切り抜きを持ってきてくれたのである。初めてホメた評価をもらって、思わず涙ぐむ松潤であった。愛されキャラなのだ。
桐谷を送りがてら、俺の稼ぎが不甲斐なくてゴメンな、と先輩らしいんだからしくないんだかわからない謝り方をする松潤に、ダメな夫の台詞みたいと笑いながら、桐谷が告白。ほっぺにキスされて周りを見回す松潤の目に飛び込んだのは、向かい側の舗道に立ち尽くす竹内!
ま、王道パターンだよね。

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