市川崑のセルフリメイク再放送という運動を生んだバカリズムの才人ぶり(ドラマ 黒い十人の女の感想)
初話を観て
以下は、指定された形式で変換されたテキストです。リンク部分を `名前` に置き換えています。
—
「誰にでも優しいってことは誰にも優しくないってことよ」などという名台詞も生んだ、市川崑・和田夏十夫妻の名作を、主演した船越英二の息子船越英一郎で撮るという企画の立て方が、バカリズムの才人ぶりを表しているわけだが、これは元々テレビドラマ向きの話で、市川崑自身、2002年に小林薫でセルフリメイクしている。
市子、双葉、三輪子、四村、五夜子、虫子、七重、八代、櫛子、十糸子と名付けられたたくましい女たちを演じたのは、映画版では岸恵子をはじめ中村玉緒、宮城まり子ら。
2002年ドラマ版では深田恭子、木村多江、唯野未穂子といった女優たち。
バカリズム版では今のところ成海璃子、水野美紀、トリンドル玲奈、そして佐藤仁美というトリッキーさで、残りの7人がどうキャストされるのかという楽しみも残す趣向だ。
追記
バカリズムは原作からは設定を借りただけと語っており、市川崑が再三描いたピストル空砲のトリックなどは採用されていない。現代劇として細かくギャグが詰め込まれた脚本は演出の手間とともに楽しめるものであった。
最終回を観て
最終回に合わせてということなのか、市川崑のセルフリメイクドラマ(2002年放送で小林薫が風松吉、正妻が鈴木京香、愛人は浅野ゆう子、小泉今日子、深キョンなど)を再放送していた。珍しいことである。バカリズムの才能はそうした運動を惹き起こすことにあると思う。
キャスト
神田 久未(東西テレビ受付) – 成海璃子
相葉 志乃(若手女優) – トリンドル玲奈
弥上 美羽(東西テレビ編成制作局ドラマ制作センタードラマ班アシスタントプロデューサー) – 佐藤仁美
如野 佳代(舞台女優) – 水野美紀
風 睦(風の妻) – 若村麻由美(特別出演、第3話 -)
文坂 彩乃(アロママッサージ店勤務) – 佐野ひなこ
皐山 夏希(脚本家) – MEGUMI
水川 夢(ヘアメイク) – 平山あや(第3話 -)
卯野 真衣(アロママッサージ店経営) – 白羽ゆり(第4話 -)
長谷川 沙英(志乃のマネージャー) – ちすん
カフェwhite
春江(店員) – 寺田御子
夏美(店員) – 森田涼花
秋子(店員) – 松本穂香
冬樹(店長) – 中山祐一朗
その他
池上 穂花(久未の友人) – 新田祐里子
浦上 紀章(東西テレビバラエティ班プロデューサー) – 水上剣星
火山 梅人(東西テレビ編成制作局ドラマ制作センタードラマ班キャスティング担当) – 山田純大
林(東西テレビドラマ班監督) – 大堀こういち
我修院 麗子(東西テレビ受付) – 西崎あや
