アイドル誕生 輝け昭和歌謡

吉柳咲良(アイドル誕生 輝け昭和歌謡)
吉柳咲良(アイドル誕生 輝け昭和歌謡)

『アイドル誕生 輝け昭和歌謡』は、NHK BSプレミアム4Kで2023年12月1日の21時00分 – 22時29分(JST)に放送されたテレビドラマ。主演は宇野祥平。1970年代、日本の音楽シーンを彩った「アイドル」。仕掛け人は、作詞家の阿久悠と宿命のライバルたちであった。オーディション番組に深く関わり、数々のアイドルを世に送り出した阿久悠とその時代を秘蔵映像とエピソードを交えて描く。翌2024年1月2日にはNHK BSでも放送された。

昨年12月に放映されたものの再放送を正月に見た。
阿久悠は「スター誕生」を立ち上げて森昌子、桜田淳子らをスターとして送り込む。しかし山口百恵に関してはその暗さを見誤り、南沙織などを手がけたCBSソニーの坂井政利が育てることになる。
阿久の手厳しい審査コメントを根に持ったか、百恵(演じているのは吉柳咲良)は最後まで阿久に作詞を依頼せず、戸倉俊一、阿木燿子の詞で独自路線を築いていく。
阿久はピンク・レディーで巻き返し、ついにレコード大賞を獲るのだったが、その勝利はいかにも苦かった、という屈託を宇野祥平(「ブギウギ」のゴンベエさんを演じた人)がうまく演じていた。

阿久悠とビクターの重鎮が「ペッパー警部」をA面にするかどうかで激論を交わし、「大体このペッパー警部というのは何だね?」「はあ、阿久さんも何だかわからないそうです」とやり合うシーンが面白かった。

「スター誕生」でピンク・レディーをスカウトしたT&C・ミュージックの担当者は、ビクターの会議室で、「うちは弱小なので」と必死なのだが、実際、唯一のドル箱だった浅田美代子が吉田拓郎と結婚して退社したため、T&Cはミーとケイに社運を賭けていたという。

この会社のオーナーは小川薫という総会屋で、ピンク・レディーを売り出した運転資金1億3千万もすべて小川が提供している。ピンク・レディーは解散するまでの4年7ヶ月で数百億を稼ぐことになるのだが、T&Cもピンク・レディー解散とともに倒産した。
本作劇中で阿久悠が呆れていたように、寝る間もないスケジュールで(たしか、ケイが盲腸炎を発症しながら踊っていたというエピソードを二人が話していたのを見た覚えがある)、会社は職業安定法違反で書類送検されている。さらに二人は98%をピンハネされていた。

歌謡曲の闇は深い。もう少し細かく検証したドラマを見たいものだ。

キャスト

主要人物
阿久悠 – 宇野祥平
都倉俊一 – 宮沢氷魚
酒井政利 – 三浦誠己
山口百恵 – 吉柳咲良
桜田淳子山口まゆ
ミイ、ケイ – 山谷花純中川紅葉
土居甫 – 迫田孝也
飯田久彦- 田村健太郎
安井千博- 渋谷謙人
相馬一比古 – 山口森広
河本明夫 – 石田法嗣
久世光彦 – 谷田歩
丸橋 – 濱津隆之
手塚 – 堀部圭亮
谷川 – 酒向芳
有馬三恵子 – 安藤玉恵
百恵の母 – 仙道敦子
岡田薫 – 萩原聖人
萩本欽一 – たむたむ
森昌子 – 熊倉結菜
清水由貴子 – 花岡すみれ
千家和也 – こだまたいち
小向紀子 – 羽瀬川なぎ
バーテンダー – 辰巳ゆうと
村上司 – カトウシンスケ
萩野りさ – 深尾あむ
太郎 – 森優理斗
板垣 – 佐伯新
重役たち – 宇納佑(役名:相良)、中脇樹人、辻義人
記者 – 長村航希
スタッフ – 関幸治
国鉄職員 – 永山たかし
出場歌手 – 原愛音、菊原結里
役柄不明 – 柾賢志、柴山智加、森田晃太郎、イワゴウサトシ

スタッフ

作 – 児島秀樹吉田照幸
演出 – 吉田照幸
撮影 – 板倉洋子
照明 – 丸山和志
音声 – 岩間翼
映像技術 – 山下純
音響効果 – 荒川きよし
美術 – 池田正直
VFX – 鎌田康介
スタイリスト – 沖田正次
ヘアメイク – 石井薫子
スチール撮影 – 細川葉子
記録 – 松本月
編集 – 木村悦子
脚本監修 – オフィス・トゥー・ワン、深田太郎都倉俊一、酒井プロデュースオフィス
歌唱指導 – 森真帆
振付指導 – ツト、田尻夏菜
歌詞手書 – 金敷駸房
制作統括 – 樋口俊一(NHK)[1]、西村崇(NHKエンタープライズ)[1]、大谷直哉(ザロック)[1]
プロデューサー – 緒方慶子
制作 – NHKエンタープライズ
制作・著作 – NHK・ザロック

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