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ソウシリーズ

トビン・ベル(ソウシリーズ) 2020年代の映画
トビン・ベル(ソウシリーズ)
オーストラリアの映画監督ジェームズ・ワンとリー・ワネルが製作し、2004~2023年に公開されたスプラッター映画シリーズ。
まだ観ていない方は、Amazon Prime Videoで今すぐ視聴できます。

異様に練り込まれた、あっと驚く結末――ソウ

モニカ・ポッター(ソウ)

モニカ・ポッター(ソウ)

本作は再見なのだが、オチはすっかり忘れていて、あっと驚いた(忘れていたことにも驚いた)。
趣味悪のスプラッタとして名高いシリーズだが、本作はよく見るとそうでもなく、時系列をずらした脚本は異様に練り込まれている(アダム役のリー・ワネルが書いている)。またワネルを撮るときは手持ちキャメラだが、ゴードン(ケイリー・ウィルス)を撮るときは固定キャメラになっていたり、傑作と言われるほどには凝っているのである。

ゴードンの奥さん、モニカ・ポッターが登場するのは本作のみ。あとの女優は次作以降にも登場する。

SEを加えためまぐるしい編集とジグソウのディーラー仮面は、日本で「ライアーゲーム」を生んだ。

ソウのあらすじ

古びたバスルームで足を鎖で繋がれたアダムとゴードンが目覚める。「ジグソウ」と名乗る謎の人物に誘拐されたようだ。部屋にはリボルバーとテープレコーダーが握った死体が横たわっている。二人はそれぞれテープを発見する。外科医ゴードンのテープには「6時までにアダムを殺せば家族を救える」、アダムのテープには「生き延びるための鍵を見つけろ」と録音されていた。
アダムとゴードンは絶望しながらも協力して謎を解いて、ジグソウの過去や彼のゲームの目的を理解していく。
ジグソウはかつてゴードンに末期の脳腫瘍を宣告された患者で、自殺未遂をした後、人々に「生きる意味」を教えるためにゲームを仕掛けるようになった。
ついにゴードンは家族を救うためにアダムを殺す決断をするが、妻と娘はジグソウの仲間に襲われていた……

ソウを観るには?

末期癌患者が構築したとは思えない大がかりなゲーム――ソウ2

ショウニー・スミス(ソウ2)

ショウニー・スミス(ソウ2)

監督が製作総指揮に回ったが、リー・ワネルは脚本に残っているので、ヒット作の続編としては良作になっている(本作のオチは脚本上のものだ)。前作ヒットの翌年に公開できたのは25日という早撮りの賜物と言えるが、前作は実は18日で撮ったという。

末期癌患者が構築したとは思えない大がかりなジグソウのゲームは、誘拐などの力仕事を担う協力者が必要になる。前作では雑役夫ゼップがそれを引き受けていたわけだが、本作では前作の被験者アマンダ(ショウニー・スミス)が協力者になる。あれだけヒドイ目に遭ったのに協力者になる無理(協力者もゲームをさせられている)が、やがてシリーズの継続を難しくしていると思う。

前作は2人だったゲームの参加者は本作では6人になるが、ムショ帰りの顔ぶれなので協調性も知性もなく、いつまでたっても謎を解こうとしないのがストレスだった。

ジグソウは遅効性の毒とか毒ガスが好きだが、効き目は人によるので(実際、倒れる順番はまちまちである)、結果を予想してゲームを組み立てるのは難しいんじゃないなと思った。

ソウ2のあらすじ

刑事エリック・マシューズは息子ダニエルを警察に引き取りに行くが、息子はエリックから逃げるように去ってしまう。その夜、同僚の刑事ケリーにたたき起こされてエリックは惨殺死体の検分を行う。ケリーはジグソウの連続殺人事件を追っていた。死体はエリックが使っていた情報屋マイケルだった。現場の天井には「近づいてよく見ろ」と書いてあった。マイケルの顔を覆った鉄製のマスクから、エリックは犯人のアジトの場所がわかり、SWAT、ケリーとエリックは急行。
拍子抜けするように簡単に捕まったジグソウの狙いは何か? そこには数台のTVモニターが設置され、新たなるジグソウの8人の囚人が出口の無い館でゲームに臨む姿が映っていた。遅効性の毒ガスが館内に充満しており、2時間以内にゲームに勝ち抜き、解毒剤入りの注射器を入手しないと全員が死んでしまう。その8人の男女の中にはダニエルがいた……

ソウ2を観るには?

観客の想像力を信用していないかのようなグロ描写――ソウ3

バハー・スーメク(ソウ3)

バハー・スーメク(ソウ3)

前作で引退したかに思われたトビン・ベル(この人は最終的に全作に出演している)だが、アマンダ(ショウニー・スミス)はむら気すぎるし、生きる道のないゲームをしてしまうので、後継者としてふさわしいかテストを行った、というのが本作である(次作では、それだけではなかったことが明かされるのだが)。

本作は、ジグソウの手紙に導かれてタスクのようにゲームをこなしつつ結末に近づいていく刑事と、病院で拉致された女医バハー・スーメク(イラン系の女優だ)がトビン・ベルを開頭する話が交互に語られる(よく考えるとなぜ頭蓋骨を開けなければならないのかよくわからん)。なので、観客の想像力を信用していないかのようなグロ(ゲームと開頭手術)がメインで、ミスディレクションを誘うような要素は少ない。唯一観客を裏切るのは、刑事がスーメクの元夫だった(前半でスーメクは別の男に別れを告げているので、普通はそちらが夫だと思う)ということくらいか。その代わりにというか、アマンダがアダム(リー・ワネル)を殺すシーンなどがあって意味がわからない。

アマンダはスーメクを殺さないというゲームに負けて刑事に射殺され、刑事はトビン・ベルを殺して妻を爆死させてしまうというオチになる。あれ、刑事は閉じ込められて終わり、なんだっけ??(もう忘れてる)

ソウ3のあらすじ

外科医リンは何者かに拉致され、脳腫瘍を患っているジョン(ジグソウ)の手術を命じられる。
他の場所で、ジェフという男を被験者にしたゲームがスタートしていたが、ジョンは既に危険な状態で、ゲームが終わるまで生かすことができなければ殺すと言われる。リンは起爆装置を首に巻かれながら手術を行う。
一方、ジェフが行っているゲームには彼の息子ディランのひき逃げ事件に関わる人物が参加していた。
リンは手術を成功させ、ジョンを生還させたが、ジョンを独り占めしたいアマンダに銃殺されてしまう。そこにゲームをクリアしたジェフ(実はリンの元夫)がやってきて、逆上してアマンダを射殺。さらにゲームを企てたジョンも手をかけてしまう。
実はこのゲームには、ゲームの生還者を勝手に殺していたアマンダを試すという目的もあったのだが……

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