2010年のドラマドラマ2010年代のドラマ

流れ星

3.5
上戸彩(流れ星) 2010年のドラマ
上戸彩(流れ星)
『流れ星』は、2010年10月18日~12月20日の月曜21:00-21:54のフジテレビ系「月9」枠で放送。主演は竹野内豊。フジテレビが主催しているヤングシナリオ大賞の第21回(2008年度)佳作を受賞した『クラゲマリッジ』を基に企画されたもので、同作品の作者である臼田素子が脚本を手掛けている(月9で新人脚本家の作品が使用されるのは異例)。

流れ星の感想

ファーストインプレッション

上戸彩は珍しく自然体で、最初は違う人かと思った。色が白いのが痛々しい。
幼児体型だからイメクラであまり稼げる感じはしないなー。

一方、竹内豊もヒゲを剃って、爽やかな水族館職員になっている。この人は「不毛地帯」でやっていた、猟犬のようなビジネスマンが似合うのだが。

北乃きいは「幸福な食卓」という映画がとても可愛かったのでおぼえていた。
そしてお母さんの原田美枝子は、誰だかわからなかった…うーん。

さて肝臓移植ドナーのビミョーな設定である。
わたしなんか、全然こだわりないのだが、やっぱり厳しいものですかね。断ったら親戚つきあいはできなくなるだろうし、婚約も解消だろう。

今回は初回拡大スペシャルで、肝心のクライマックスが見られなかったのが痛恨であった(モリのアサガオ」が始まってしまったので、予約が切れていたのである)。第1回としては上々の出来であろう。

近所が舞台でもあるし、楽しみにしていこうと思う。

[第2回]|北乃きい的な空間

ゴロちゃん演じる悪い兄修一は、何かスゴイ技を持っているわけでもないのに、女を騙す天性をもっているという設定。
イメクラの怖いお兄さんにフクロにされても、棄てられた子犬のような目で見つめれば、また拾ってもらえるのである。
並行して「Mの悲劇」を見ているのだが、ゴロちゃんは決して逆襲はしない。ただただ女のほうが転ぶのを待つのである。
そんな修一を棄て、部屋を出る梨沙が、なぜ岡田家の鍵を忘れていくのか。
追って欲しいというサインである、という描写のように見える。

1話の中にいくつも揺れがあり、憂鬱さを醸すのだが、北乃きいの周囲だけは映画的な空間を保ち続けているように見える。映画で育った子は違うね、と思う。

[第3回]|クリオネちゃん上戸彩

クラゲの水槽を指先でなぞる上戸彩、ほんとに可愛くて、正直、これで学会員でなければなあと思う。ヤンキー言葉遣いが萌えなのである。
なんというか、人との距離感のようなものが、堀北真希と似ているのだが、これは近眼の度合いが同じとかそういうことなのかね。
クリオネちゃんと劇中で呼ばれる小柄な体は、たやすく折れそうである。

筋としてはややダレ場で、契約結婚が順調に進むぶん、ゴロちゃんの悪い兄とか、偽装結婚に勘づく松田翔太とか、兄の婚約者は今でも板谷由夏と思い込んでいる北乃きいとか、いろんな不安要素が進行するので、いやでも先の展開を想像してしまう。

江ノ島、水族館、藤沢と舞台はご近所なのだが、この近辺の、そこはかとないリゾート感というか異国感がよく出ている。
良く描きすぎということかもしれないが。

[第4回]|無口なふたり

竹野内豊と上戸彩の偽装夫婦を悩ますふたつのキーパーソン。
ひとつは、上戸彩の存在を知らない(知らなかった)北乃きい。もうひとつは上戸彩の兄稲垣吾郎。
このふたりは何をするかわからない人として、表面的なダイナミズムの源泉となるだろう。
このふたつのダイナミズムが、竹野内豊と上戸彩の関係をどう変えていくかということが、このドラマの本筋であろう。

あとは、この構図にしたがって、松田翔太、桐山照史、板谷由夏といったキャストが北乃きいを動かしていく。
(稲垣吾郎側にこれといったキャストがいないのは少々弱い)

依然押し隠されていると思えるのは、竹野内豊演じる無口な主人公の「内心」である。
というか、主人公はふたりとも無口なのであって、内心を明かさないというか、はっきりとした形にならないかぎり内心を口にしない、という同じ性格が、このドラマを成り立たせているのである。

また、上戸彩が呟いたように、これは二組の「真逆な」兄妹をめぐる物語でもある。
そういった要素がほぼ出揃ったかのように思える第4回であった。

美味しいものを食べて「やべ…」と呟くことで上戸彩が原田美枝子に馴染んでいくというくだりは、いいね。
あの握り箸はやっぱり演技なんだろうなあ、それだけで長く記憶にとどまる資格のある、いい演出である。

[第5回]|かすかに滑稽感漂う入水シーン

「オレンジ色の海」というのは本栖湖らしい。車をとめて仮眠した斜面の景色はすばらしいですな。みんなで入水する撮影は結構寒そうだ。

健吾 「ドナーが見つかって手術することも決まった」
マリア「どうしていわなかったの? 可哀想で言えなかった?」
健吾 「それは…生きててほしいから」
マリア「もう、うんざり!」
そこへ上戸彩、「バッカじゃない!」と言いながら水に入り、北乃きいを突き飛ばしながら、
梨沙 「あんた、移植しねえっていったよな? 死んでもいいってことなのか? どうなんだよ?」
マリア「そんなの、思ってるわけないじゃない!
    だけど、お兄ちゃんに偽装結婚なんてしてほしくないの!
    そんなことまでして私、生きたくないの!」
突き飛ばし続ける上戸彩。
健吾 「やめろ、これは俺たち家族の問題なんだ!」
逃げる北乃きいを抱きしめる原田美枝子。泣き出す北乃きい。

テンション上がりまくりのシーンだが、とうとう最後に全員入水してしまう図は、ちょっと滑稽感が漂う。俯瞰気味のショットが入ったが、あれは失敗だろう。
原田美枝子は「私だって負けるもんか!」という感じだし、家族の争いにあえて割って入り、北乃きいを突き飛ばす上戸彩も、ちょっとお笑いのコントみたいである。
いわゆる「甘えるな!」という芝居なのだが、見ているほうはどうしても先読みしするから…

愛人の子であることを口にしてしまうと健吾と家族でいられなくなる不安を抱えるマリア。
愛人の子を受け入れる覚悟を語る原田美枝子のお母さん。
自分が追い出した父親の形見のコンパスを手に、墓に手を合わせる竹野内豊。

つなぎとめる家族の絆って、考えようによっちゃメンドクサイ。

どちらかというと、上戸演じる梨沙としては、そんなメンドクサイもの要らねぇ!ではないだろうか。
梨沙というキャラの繊細さ、つねに空気を読む感じ、それが切れるのは、まだ先なのだろうか。

北乃きいはラブホで涼太を押し倒してまたがり、「試しにしてみる?」などと言うのだが、色気も何もあったものじゃないww
やっぱり16歳だから成立する可愛さなのである。
とても顔の変わりそうな女優だと見ていて感じた。

マリアと健吾に血のつながりがないとわかった第5回であった。
さらに、水族館の川本夫妻に偽装結婚のことを話してしまった板谷由夏。あーあ。
そして北川由美のナースをたらしこんだゴロちゃん、「あ、店変えようか…」と、いかにものジゴロぶりで、ウマイですねー。

[第6回]| マリア、無神経の罪

桐山照史は、強情を張る北乃きいを甘えているだけだと断じて逝ってしまう。
ドナーが見つからない患者に対して、自分はドナーを断りましたという話をするマリアは、やはりあまりに無神経だろう。
涼太よ、よくぞ言ってくれたと思う視聴者は多そうだ。

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