黒川博行の小説『勁草』(2015年刊)を原作として。2023年9月29日に公開された映画。監督は原田眞人、主演は安藤サクラ。フィルム・ノワールの要素を取り入れた作品で、監督の原田眞人は「関西弁フィルム・ノワール」を目指して制作したと述べている。主人公の性別を原作の男性から女性に変更するなど、大胆な脚色が施されている。
BAD LANDS バッド・ランズの原作
橋岡は「名簿屋」の高城に雇われていた。名簿屋とはオレ詐欺の標的リストを作る裏稼業だ。橋岡は被害者から金を受け取る「受け子」の手配も任されていた。騙し取った金の大半は高城に入る仕組みで、銀行口座には金がうなっているのだ。賭場で借金をつくった橋岡と矢代は高城に金の融通を迫るが…。一方で府警特殊詐欺班の刑事たちも捜査に動き出していた。最新犯罪の手口を描き尽くす問題作!
BAD LANDS バッド・ランズの原作を読んだ人の感想
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かなり緊張感が全体を覆っている感じで面白い小説でした。
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矢代のキャラクター設定を、半グレということで少し奔放にし過ぎたように思います。
今までの黒川小説には、半グレはいなかったように思います。
カタギともヤクザとも違う半グレ感の設定に、少し失敗したんじゃないかと。
第二級活字中毒者の遊読記 -
『勁草』は、黒川博行さんによる疫病神シリーズにも通じる刑事&ヤクザものであり、テンポの良さは期待通り。
PIKARINE
映画 BAD LANDS バッド・ランズ
あらすじ
特殊詐欺に関与するネリは、弟ジョーと共に詐欺グループの中で活動する中で、高城という冷酷な番頭の下に置かれていた。ネリは周囲の弱者に心を寄せながらも、過酷な世界で生き抜いていたが、ジョーは高城から金を奪おうと画策。結果、殺しの計画に巻き込まれ失敗、高城の事務所へ押し入るも逆に追い詰められる。ネリは窮地のジョーを救うため高城を刺殺し、父親が高城だったと明かす。
感想
先日、「阿修羅のごとく」でいかにも素人くさい宇崎竜童の芝居を見たので、いつのまにか田中泯みたいになっていて隔世の感ある。コンスタントにドラマ、映画に出続けていて、思えば「グレースの履歴」でもホンダS800の開発者を演じていたのだっけ。
さて本作は黒川博行の大阪ノワールの映画化で、原作主人公(男)を安藤サクラに変えている。映画は、オレ詐欺や偽装結婚など闇ビジネスを運営する名簿屋の生瀬勝久の下で、受け子を差配する「三塁コーチ」を務める安藤が、警察の罠に気づいて迷いなく撤収するところから始まり、受け子に飯を奢り、西成の貧困アパートから自分のヤサに赴き、宇崎竜童を入院させ、生瀬の事務所で経費を精算し、厄介者の弟(山田涼介)と賭場に乗り込む、という流れを、息もつかせぬテンポの演出で見せる。息継ぎなしの早台詞である。きびきびした安藤の身のこなしが気持ち良い。あと賭場でヘーゲルを読んでいるサリngROCKという舞台女優の存在感が良い(山田優かと思った)。
ややテンポが変わるのは山田涼介が生瀬を殺してしまったあたりで、ちょうど半分あたり(上演時間は2時間23分と長め)。物語が隠蔽と逃避に折り返す形になっていて、かなり精密に計算されているが、終盤は少し駆け足になったのは残念。原作では名簿屋の口座から金を引き出すために舞台が沖縄に移る。安藤サクラの「東京のバケモノ」関係の設定は映画オリジナル(安藤と山田の生い立ち等も)だが、映画を観ている間にさほどの違和感はなかったので、全5話くらいのドラマにして、最後まで同じ密度で楽しみたかった。
キャスト
安藤サクラ – 橋岡煉梨(ネリ)
山田涼介 – 矢代穣(ジョー)
生瀬勝久 – 高城政司
吉原光夫 – 佐竹刑事
大場泰正 – 教授(宇佐美)
淵上泰史 – 胡屋賢人
サリngROCK – 林田
天童よしみ – 新井ママ
江口のりこ – 日野班長
宇崎竜童 – 曼荼羅(上松)
スタッフ
監督・脚本・プロデュース – 原田眞人
原作 – 黒川博行『勁草』(徳間文庫刊)
製作 – 村松秀信、ウィリアム・アイアトン、勝股英夫、藤島ジュリーK.
エグゼクティブ・プロデューサー – 柳迫成彦、上木則安
企画・プロデュース – 鍋島寿夫
プロデューサー – 小杉宝、小笠原宏之、
プロダクション統括 – 吉田尚剛、秋本つばさ
音楽 – 土屋玲子
ラインプロデューサー – 大日方教史
撮影・照明 – 柴田雄大
美術 – 金勝浩一
録音 – 鶴巻仁
編集 – 原田遊人
装飾 – KEN
衣装 – 宮本まさ江
ヘアメイクディレクション – 酒井啓介
ヘアメイク – 塩谷英里
スタントコーディネーター – 中村健人
Bカメラ撮影 – 堂前徹之
VFXスーパーバイザー – オダイッセイ
整音 – 矢野正人
音響効果 – 柴﨑憲治
スクリプター – 川野恵美
キャスティング – 石垣光代
助監督 – 土肥拓郎
制作担当 – 伊藤栄
「BAD LANDS」製作委員会 – 東映、ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント、エイベックス・ピクチャーズ、ジェイ・ストーム
制作協力 – スカイホーク、アミューズメントメディア総合学院
制作プロダクション – AMGエンタテインメント、つばさプロジェクト
配給 – 東映/ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
映画 BAD LANDS バッド・ランズを観た人の感想
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相互理解なんて不可能なんだけど、それは「愛情が無いから」ではなく「愛情があるから」だっていう結論をこの作品は示していて。
一週遅れの映画評:『BAD LANDS バッド・ランズ』愛ある世界の苦しみを。(すぱんくtheはにー) -
悪人たちの世界のリアルなヒリヒリ感を感じることができる作品だった。
【発掘キネマ】〜オススメ映画でじっくり考察 ☆ネタバレあり☆ -
全般的には少し気になる点も多く、自分的にはハマらなかった映画でした。
柏木一馬