映画1970年代の映画

日本沈没

いしだあゆみ(日本沈没) 映画
いしだあゆみ(日本沈没)
日本沈没は、東宝映画・東宝映像の製作、東宝の配給で1973年(昭和48年)12月29日より正月映画として公開。映画化の企画は東宝プロデューサーの田中友幸によって小説の刊行前から進められており、「映画化のあと、TBSでテレビドラマ化する」という契約が交わされていたため、撮影現場にはテレビドラマ版のスタッフも2台のカメラを持ち込んで撮影参加した。
監督は黒澤明作品でチーフ助監督を務めた経験がある森谷司郎が、脚本は同じく黒澤作品に参加していた橋本忍が担当。製作期間は約4か月と短かったが、約880万人の観客を動員し、配給収入は16億4,000万円(1974年邦画部門配給収入1位)を記録。本作品の成功で森谷司郎は『八甲田山』などの大作映画を任せられる監督の地位を確立し、東宝も本作品に続いて『ノストラダムスの大予言』(1974年)、『東京湾炎上』(1975年)、『地震列島』(1980年)などパニック映画路線を敷いた。

日本沈没の感想

1973年の劇場公開以来、何度も見ているのだが、再見にたえるのは映画として悪くないということなのだろう。
それは、ここでも勢いだけで総理大臣役をこなしている丹波哲郎を肯定することでもある。

原作がカッパノベルスとして刊行される前から映画の企画は始まっていたが、公開は年末で、製作期間の短さから特撮シーンは予定より少なくなったという。だが、これで十分である。

シベリア鉄道に乗るいしだあゆみ、アフリカの大高原を行く藤岡弘の邂逅は、幻の第2部に引き継がれることになる。

日本沈没のあらすじ

潜水艇の操縦者・小野寺と物理学者・田所博士は、海底調査中に日本海溝の異変に気づく。やがて、日本各地で休火山が噴火し始める中、2人は政府主導の国民を避難させる計画に参加。さらなる調査を進め、やがて日本列島が海底に沈むという恐るべき推測に到達する。

日本沈没を観るには?

日本沈没 キャスト

田所博士 – 小林桂樹
山本勇総理 – 丹波哲郎
小野寺俊夫 – 藤岡弘
阿部玲子 – いしだあゆみ
邦枝 – 中丸忠雄
結城 – 夏八木勲
花江 – 角ゆり子
野崎特使 – 中村伸郎
吉村運行部長 – 神山繁
幸長助教授 – 滝田裕介
三村秘書官 – 加藤和夫
片岡 – 村井国夫
総理府総務長官 – 垂水悟郎
小野寺の兄 – 新田昌玄
防衛庁長官 – 森幹太
山城教授 – 高橋昌也
ヘリ操縦士 – 地井武男
科学技術庁長官 – 鈴木瑞穂
内閣官房長官 – 細川俊夫
山本総理夫人 – 斉藤美和
D-学者 – 中条静夫
老人の息子 – 森下哲夫
海洋学者 – 梶哲也
D-公安係 – 名古屋章
通産大臣 – 松下達夫
建設大臣 – 河村弘二
大泉教授 – 近藤準
海洋調査船船長(へらくれす船長) – 宮島誠
下町の老人 – 大久保正信
調査団員B – 内田稔
統合幕僚本部議長 – 早川雄三
対策本部のオペレーター – 和田文夫
総理府係官 – 石井宏明
調査団員A – 稲垣昭三
国連委員 – 中村哲
外務大臣 – 伊東光一
気象庁技官 – 吉水慶
非常災害対策本部の官僚 – 中田勉
調査団員C – 大木史朗
運輸大臣 – 山本武
総理府係官 – 今井和雄
ヘリ操縦士 – 鈴木治夫
政府関係者 – 田中志幸
非常災害対策本部の官僚 – 永島岳
非常災害対策本部の官僚 – 津田光男
巽丸航海士 – 大杉雄二
防災センター所長 – 熊谷卓三
D-本部の職員 – 小松英三郎、門脇三郎
政府関係者 – 草間璋夫
財界関係者 – 大西康雅
やっちゃん – 服部妙子
老人の息子の嫁 – 川口節子
お手伝いさん – 小林伊津子
D-本部の職員 – 鳥居功靖
オーストラリア首相 – アンドリュー・ヒューズ
中国特使 – バン・ヘンリー
ユージン・コックス – チャールズ・シームス
中田 – 二谷英明
渡老人 – 島田正吾

日本沈没 スタッフ

製作:田中友幸田中収
原作:小松左京
脚本:橋本忍
音楽:佐藤勝
撮影:村井博、木村大作
美術:村木与四郎
録音:伴利也
照明:佐藤幸次郎
編集:池田美千子
助監督:橋本幸治
製作担当者:森知貴秀
監督助手:大河原孝夫
スチール:石月美徳
特殊技術
撮影:富岡素敬
美術:井上泰幸
照明:森本正邦
造型:安丸信行
操演:松本光司
特殊効果:渡辺忠昭
助監督:田淵吉男
製作担当者:篠田啓助
監督助手:川北紘一、浅田英一
スチール:田中一清
合成:三瓶一信
光学撮影:宮西武史
整音:東宝録音センター
効果:東宝効果集団
現像:東洋現像所
協力:日本海洋産業株式会社
技術協力∶日本電気
特技監督:中野昭慶
監督:森谷司郎

日本沈没-希望のひと-の原作(小松左京)

全国民必読。二十一世紀にも読み継がれるベストセラー小説!
鳥島の南東にある無人島が、一夜にして海中に沈んだ。深海潜水艇の操艇責任者の小野寺は、地球物理学の田所博士とともに、近辺の海溝を調査し、海底での異変に気づく。以降、日本各地で地震や火山の噴火が頻発。自殺した友人を京都で弔っていた小野寺も、地震に巻き込まれ、消息不明になるが、ある日突然、ナポリの消印がある辞表が会社に届く。どうやら田所の個人研究所と関係があるようで……。日本SF史に輝くベストセラー。

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