
かとうれいこ(悪いこと2「言いなさい」)
クラリオンガールだったかとうれいこは、肩むきだしの夏服で、艶めかしい。
前作で「言いません」というのがあって、それと対になっている。
同級生のお金をとっただろう、白状しなさいと責められる少年は崎本大海。
(アッ、調べてみたら「闇金ウシジマくん」にレギュラーで出ている子なんだ~)
否認する少年は、事実をはっきりさせるまでは帰りませんの一点張り。
学校が閉まり、生瀬先生のアパートに場所を移し、それでも頑固なままなので腹を立てた生瀬が殴ろうとするのと揉みあううち、倒れた生瀬が頭を打って死んでしまう。
警察に連行された少年が、事実をはっきりさせるまで帰りませんと繰り返すというオチ。
クレジットによれば斉藤由貴が出ていたらしい。
そういえば女子中学生たちが水をかけあって遊んでいるシーンがあった。
3つ目「盗む」は、人の彼氏や夫を盗むのが何よりも好きな櫻井淳子の話。

櫻井淳子(悪いこと2「盗む」)
この人も写真集出しているが、この癒し系の女子アナみたいな女優は、「ショムニ」(見ていない)で魔性の女を演じてはまり、以来、悪女路線の役を演じるようになったという。いろんな人がいるものだ。
対するお嬢さん女優の菊池麻衣子は、櫻井の癖を利用して男を捨て、玉の輿に乗ろうとする一枚上手な役。
オチは、まあ予想される通りで、新婚旅行の飛行機に櫻井淳子が現れるというもの。

菊池麻衣子(悪いこと2「盗む」)
最後の「面接」は、前作の「汚す」同様、奇妙な味の本道を追求したとおぼしい話。

片平なぎさ(悪いこと2「面接」)
片平なぎさと杉本哲太のほぼ二人芝居である。
専業主婦の片平なぎさが、ふと、スーパーのパート募集に応じようと考える。
おどおどした様子でスーパーの事務室を訪れるのだが、このおどおどぶりが尋常でなく、この時点でかなり異様な空気になっている。
履歴書を忘れ、そもそも履歴書を書いたことがない片平は(大学を卒業してすぐ結婚したので、働いた経験がゼロ)、これでいいからと言われて、チラシの裏に経歴などを書き始める。
杉本はお辞儀の仕方、いらっしゃいませの発声、レジ打ちなどを指南し、うまくできないと手に持ったボールペンで片平の甲を叩く。
片平は冷や汗を流しながら、だんだん仕事を覚えていく、というそれだけの話である。
「案内人」である西村雅彦によれば、支配と被支配の関係を描いているという不条理劇のような意図があるらしいのであった。
キャスト・スタッフ
灯す
言いなさい
盗む
面接
協力:ベイシス、フジアール、バスク、古賀プロ
プロデュース:船津浩一、森谷雄
制作:フジテレビ、共同テレビ
