だいすき!!

だいすき!!の感想

香里奈が上り調子だった2008年のドラマで（前年から東京ガールズコレクションの顔となり、本作が初主演で、この秋から「リアル・クローズ」が始まる）、今見ると痛ましい感覚すらある。知的障害の未婚の母というキャラは、演技力というよりゲタを履かせてもらっているようなものなのだが、それでも当時の香里奈は輝いていた。

だいすき!!　見どころ

1. 柚子の“まっすぐすぎる愛”が胸を打つ母性ビジュアル
   柚子は偏見の中、娘ひまわりを“ただひたすらに愛し育てる”純粋でひたむきな母親像。障害や未婚という社会の目を気にせず、自分のペースで母親になっていく姿は、「子供と一緒に母親になっていく」という物語の核心。
   香里奈はここで“可愛さと無垢さ、母性”を全開にし、「香里奈＝アイドル」から“等身大で愛される母”へとステップアップした演技が光る。
2. 家族と支援者たちの“相互成長ドラマ”
   岸本加世子演じる母・美代子、平岡祐太演じる弟・蓮、泉のように支える親族。保育所・職場・福祉施設のスタッフ陣（紺野まひる、余貴美子、福田沙紀ら）が群像を彩る。
   彼らが柚子を見守りながら、一緒に成長し、息子や娘の愛情の深さに気づく構成が丁寧で温かく、感動を呼ぶポイント。
3. 子育てのリアルと社会テーマへの眼差し
   障害と子育て、未婚母への偏見、育児の大変さ。「愛さえあれば、母親になれる」勇気。これらを織り交ぜた脚本（篠崎絵里子・渡辺千穂ほか）は、シリアスと温かさの両立に成功し、視聴者に「支え合い」の大切さを問いかけた。
4. 感動を重ねるエピソード構成とキャラ成長
   第1話で母になる覚悟を描き、第10話最終回まで「困難→乗り越え→前進」をリズム良く積み重ね、平均視聴率約11.5％の安定感も、回を重ねるごとに視聴者の共感が深まった。

だいすき!!のあらすじ

軽度の知的障害を持つ福原柚子は、同じ作業所に通う恋人・沢田草介との間の子供を妊娠していた。しかし、その矢先に草介は交通事故で他界してしまう。周囲から「子育ては無理」と諭されるも柚子は子供を産んで育てていく決心をする。そこから、柚子の未婚の母としての日々が始まる。

だいすき!!を観るには？

だいすき!!のキャスト

だいすき!!のスタッフ

だいすき!!の原作

軽度の知的障害がある、２６歳の柚子（ゆず）。とっても大好きだった作業所仲間の草介（そうすけ）が事故で亡くなった日、柚子のおなかには新しい命が宿っていることがわかって――!?　周囲は柚子の出産に大反対!!　けれど、柚子の母親になりたいという意思の強さに、みんなは柚子の可能性を信じることに……。出産後に直面したさまざまな困難にめげることなく、ひたむきに我が子・ひまわりを愛する柚子。柚子の愛情や周囲のサポートが織り成す感動子育てストーリー、第１巻!!