アビゲイル

アリーシャ・ウィアー(アビゲイル)
アリーシャ・ウィアー(アビゲイル)
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『アビゲイル』(原題:Abigail)は2024年のアメリカ合衆国のホラー映画。監督はマット・ベティネッリ=オルピンとタイラー・ジレット、主演はメリッサ・バレラ。アンガス・クラウドの遺作となった。

『アビゲイル』ってどんな映画?

身代金5000万ドル。監禁時間は24時間——のはずだった。
捕らえた少女は凶暴なバレリーナ・ヴァンパイアだった!?

『レディ・オア・ノット』や『スクリーム』シリーズで知られる監督コンビが手掛けた、爽快で血まみれなサバイバル・ブラッディ・ホラーアクション映画。
裏社会の大物の娘を誘拐した犯罪グループが、逃げ場のない極限の洋館で「恐ろしい真の姿」を現した少女に追い詰められていく危険なゲームを描く。

キャスト

アビゲイル(12歳の少女) - アリーシャ・ウィアー
ジョーイ(元衛生兵) - メリッサ・バレラ
フランク(元刑事) - ダン・スティーヴンス
サミー(ハッカー) - キャスリン・ニュートン
リックルズ(元海兵隊) - ウィリアム・キャトレット
ピーター(元マフィアの用心棒) - ケヴィン・デュランド
ディーン(スナイパー) - アンガス・クラウド
ランバートを(首謀者) - ジャンカルロ・エスポジート
クリストフ・ラザール(アビゲイルの父で裏社会の大物) - マシュー・グード

感想

あれよあれよという感じで最後まで観てしまうが、思い返すと、かなり練られた映画だと感心した。

まず、集められた6人が12歳の少女を誘拐し、身代金が得られるまで秘密の屋敷で待機することになるのだが、互いの名前を知らない誘拐犯にシナトラ軍団(「オーシャンと十一人の仲間」のメンバー)のコードネームが割り振られ、この時点ではあたかも犯罪映画風である。

※ちなみに、リーダーのフランクはシナトラ、ヒロインのジョーイはコメディアンのビショップ、元ハッカーのサミーは世紀のエンターテイナー・デイヴィスJr.、最初に死んだ運転手のディーンは甘いマスクのマーチン、巨漢ピーターはイギリス出身の俳優ローフォード、元海兵隊の黒人リックルズは毒舌コメディアンのドン

ところがじつは少女は吸血鬼で──という展開はパッケージにも書いてあるのでネタバレではないのだが、6人中2人が怪死したあと、満を持して正体が明かされ、一気にスプラッタ展開になるので、何も知らずに観ているとそれなりに驚く(監督を知っている人なら、待ってましたという感じだろう)。

映画は少女(アリーシャ・ウィアーという天才子役)が踊る「白鳥の泉」で始まっていたのだが、これはトッド・ブラウニングの映画へのオマージュらしい。さらにいえば本作は1936年の「ロンドンの娘」(原題:Dracula’s Daughter)という続編映画のリブートとの由。

彼女はレオタード姿で、「ブレードランナー」のダリル・ハンナのようにバレエの振り付けで襲ってくるのだが、その狂った遊戯性が後半のブラックコメディ風演出のベースとなっている(吸血鬼の弱点探しなども同様)。百体以上の死体が浮かぶ血の池プールなども発見され、この屋敷(鍵がかかっていて出られない)が、少女(じつは数百歳)の遊び場=お化け屋敷であるとわかり、映画は少女との死を賭したかくれんぼ状態になる(未見だが同監督の「レディ・オア・ノット」も同趣向の映画らしい)。

誘拐犯たちはいずれも少女の父親(裏社会の大物で、じつはドラキュラその人である)のビジネスを邪魔をした前科をもつ悪人で、観客は誰にも感情移入できなくなって置いていかれるのだが、アクションはどんどん過激になり、後半は血しぶきで画面が塗りつぶされ、最後に残るのはフランクとジョーイだけになる(CGではなく、超大量の血のりが使われている)。

少女のファザコンにジョーイの息子愛が重なる感動的なシスターフッドタッグによる死闘を経て、映画は終わるのだが、とにかくあっけに取られる怪作であった。

『アビゲイル』を観るには?

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『アビゲイル』作品情報

監督 – マット・ベティネッリ=オルピンタイラー・ジレット
脚本 – スティーヴン・シールズガイ・ビューシック
製作 – ウィリアム・シェラック、チャド・ヴィレラ、ジェームズ・ヴァンダービルト、ポール・ナインスタイン、トリップ・ヴィンソン
製作総指揮 – ロン・リンチ、マクダラ・ケレハー
音楽 – ブライアン・タイラー
撮影 – アーロン・モートン
編集 – マイケル・P・ショーヴァ―
製作会社 – プロジェクトX・エンターテインメント、レディオ・サイレンス・プロダクションズ、ワイルド・アトランティック・ピクチャーズ
配給 – アメリカ: ユニバーサル・ピクチャーズ、日本: 東宝東和
公開 – アメリカ: 2024年4月7日 (Overlook Film Festival)、2024年4月19日(一般公開)、日本: 2024年9月13日
上映時間 – 109分

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