無能の情熱 札幌・危険な遊戯ってどんなドラマ?
森村誠一の原作を相葉芳久が脚本を手がけた一作。柄本明が演じる「無能」と蔑まれる男が、札幌を舞台にどのような「情熱」と「危険な遊戯」に身を投じていく……。
あらすじ
若い女性の尾行をやめられない守屋(柄本明)は、ある日、OL・深町澄子(徳丸純子)を追ってラブホテルに入り、受付に連れの男と問われたのを幸い話を合わせ、隣の部屋をもうひとつ予約し、女と駐車場からこっそり入った本物の連れの男とのやりとりを盗み聞きしてニンマリ。しかし、その女が死体となって発見された。娘の雅枝(山本ゆかり)の結婚式の打ち合わせの帰り、雅枝と妻・八重(あき竹城)と共にレストランで食事していた守屋は大瀬(石井愃一)という男からの電話を受ける。男は守屋が問題のラブホテルから出てくるところを写真に撮ったという。その日から大瀬の恐喝は幾度となく続き、次第に殺意をおぼえる守屋だったが…。
キャスト
感想~都市の散歩者というレトロさ

柄本明(無能の情熱 札幌・危険な遊戯)
舞台はなぜか札幌(列島縦断サスペンスとかいうシリーズの一編らしい)、柄本は商事会社の資料整理室の管理職(窓際に座っている)で、札幌に単身赴任しているのだが、こちらの男と結婚する予定の娘がいる。
残業があるような仕事には見えず、夕方定時には会社を出るのだが、それから深夜まで、若い女を尾行するのが柄本の趣味だ。
普通のOLがススキノのネオンに紛れて風俗嬢に変身したり、セーラー服に着替えて男とホテルにしけこんだりするのを確かめ、毎日寝不足の目をこすりながら会社に通っているという変人である。
犯罪を犯すわけではないのだが、“都市の散歩者”として裏側から人間を観察するという趣味。レトロなミステリっぽい、懐かしい出だしが柄本の怪しさによくマッチしている。
90年ぐらいまではこういうものを愉しむ雰囲気が、まだ一般的にあった。
殺されるのは徳丸純子(83年組のアイドルらしいが、よく知らない)で、柄本に尾行されながらラブホの部屋で男と待ち合わせ、SMプレイの果てに首を絞められて殺されるというもの。
柄本は絶命の瞬間を隣室の壁にコップを当てて聞いていながら、絶頂と思い込んでニンマリしていたのだが、真犯人が受付を通らずに出入りしたため、犯人として疑われることになる。
そして石井愃一(東京ヴォードヴィルルショーの人)が、ホテルから出てくる柄本の写真を撮っていて…という話。
1時間ものということもあって、ひねりのきかせようが少なく、意外性も何もないストーリーなのだが、設定のレトロさについ引きこまれてしまった。
無能の情熱 札幌・危険な遊戯 作品情報
チーフプロデューサー – 遠藤慎介(TX)
プロデューサー – 森下和清(テレパック)、不破敏之(TX)
スチール – 亀畑清隆
監督 – 山内宗信
助監督 – 沢田アーサー貢
記録 – 菅正子
原作 – 森村誠一「影の分岐」(角川文庫版)より
製作:テレパック、TX
企画協力 – 角川春樹事務所
製作担当 – 高橋喜久雄、林 三津良
番組宣伝 – 高城菜奈美(TX)
効果 – 西山隆司
整音 – 大和田弘幸
エンディングテーマ曲 – 河合奈保子「霧情」(作詞:さからよしあき、作曲:河合奈保子、編曲:ミッキー吉野)(コロムビアレコード)
撮影 – 松本隆蔵
照明 – 松本公弥
音声 – 芳松明
調整 – 羽立裕一
編集 – 塚原匡人
技術協力 – コールツプロダクション
美術 – 筒井増男
持道具 – 清藤美香
衣裳 – 田口乃梨子
メイク – 佐野かよ子
協力 – ウィズ、しみず工房




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