『ルームメイト』ってどんな映画?
恋人サム(スティーヴン・ウェバー)の裏切りに傷つき、広いアパートで一人きりになったアリー(ブリジット・フォンダ)が出会ったのは、どこか影のある物静かな女性ヘディ(ジェニファー・ジェイソン・リー)。傷心を埋め合うような心地よい共同生活は、しかし、ヘディの内に秘められた「異常な執着」によって、じわじわと地獄へと変貌していく。
本作の本当の恐怖は、ヘディの行動がアリーへの純粋な「憧れ」から始まっている点。アリーと同じ服を買い、同じ美容院で全く同じショートヘアにし、鏡の前で不敵に微笑む。ジェニファーがアリーをじっと見つめる虚ろな瞳、境界線を無くして相手そのものに成り代わろうとする不気味な芝居は映画史に残る怪演。
ブリジット・フォンダ演じるアリーが、自分の趣味も、プライベートも、そして自分の輪郭さえも少しずつ奪われていくことへの焦燥が、都会の冷ややかな映像の中でリアルに描かれる。アリーを心配する隣人のグラハム(ピーター・フリードマン)や、アリーに下心を見せるクライアントのミッチェル(スティーヴン・トボロウスキー)ら、周囲の男たちがヘディの仕掛ける巧妙な罠のノイズとなり、アリーをさらに孤立無援へと追い込んでいくプロセスが心憎い。
サムと復縁したアリーを絶対に許さないヘディが、ハイヒールを凶器に変えて一線を越える中盤からの暴走。日常の安全地帯だったアパートが、一瞬にして逃げ場のない監獄へと変わる終盤のサスペンス描写は息が詰まるほどの臨場感だ。優しさと孤独の裏に隠された、他人の人生をまるごと乗っ取ろうとする人間の底知れぬエゴ。静かに、けれど確実に日常が侵食されていく恐怖を、冷徹なタッチで描ききった傑作サイコスリラーである。
あらすじ
恋人サムとアパートで同棲していたアリーは、ある日サムと喧嘩し家を追い出す。アリーは、家賃のためルームメイトを募集し、おとなしい地味な女性ヘディと暮らすことに決める。二人は徐々に親しくなっていくが、ヘディは次第に異常な本性を見せ始める。
キャスト
ヘディ(ヘドラ・カールソン) – ジェニファー・ジェイソン・リー
サム – スティーヴン・ウェバー
グラハム – ピーター・フリードマン
ミッチェル – スティーヴン・トボロウスキー
フロント係 – ケネス・トビー
ヘディのデート相手 – ロブ・スタインバーグ
ストーリーは大味。伏線が伏線になっていない。
なんてこたぁない、ブリジット・フォンダの出世作か(にもかかわらず、その後あまりぱっとしないのはなぜでしょう)。
ストーリーは大味で、伏線が伏線になっていないので、いらいらする。こーゆーサスペンスで、基本を守っていないのはいかがなものか。ジェニファー・ジェイソン・リー(こっちはヴィク・モローの娘だ、後で知ったがたしかに似ている!)の演技も、言うほどコワくない。
ゲイの友人が階上に住んでいて、クライマックス以降にそちらの部屋に移動する、という空間設定は、どういうわけか、アルモドバルの「アタメ!」に似ている。
原題「Single White Female」はルームメイト募集の新聞広告の決まり文句とか。
『ルームメイト』を観るには?
『ルームメイト』作品情報
脚本 – ドン・ルース
原作 – ジョン・ラッツ『同居人求む』
製作 – バーベット・シュローダー
製作総指揮 – ジャック・バラン
音楽 – ハワード・ショア
撮影 – ルチアーノ・トヴォリ
編集 – リー・パーシー
製作会社 – コロンビア ピクチャーズ
配給 – コロンビア映画
公開 – アメリカ: 1992年8月14日、日本: 1993年1月23日
上映時間 – 108分





コメント